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出張費削減の落とし穴とは?
過度な削減リスクと成功のポイント

公開日:2025年4月2日 海外出張(管理者向け)
出張費削減の落とし穴とは?過度な削減リスクと成功のポイント

物価高や円安などさまざまな経済環境により、企業におけるコスト削減の重要性が増す中、出張費の見直しや削減を検討する企業様も多いのではないでしょうか。
しかし、過度な削減策は、出張者のモチベーション低下などを招き、結果的に企業全体のパフォーマンスやガバナンスに悪影響を及ぼす可能性があります。
今回は、過度な削減が招くリスクと削減を進める際のポイントをご紹介します。

出張費削減における「落とし穴」とは?

多くの企業が取り組む出張費削減ですが、その過程には注意すべき落とし穴が潜んでいます。
安易な削減は、時に意図しないマイナスの結果を招き、本来の目的を遠ざけてしまう可能性があります。
ここでは、陥りやすい代表的な落とし穴を具体例で見ていきましょう。

【例1】航空券・宿泊代金を下げるために極端な規程の推奨

「航空券はLCCや乗り継ぎ便を含め、最安値のものを選ぶ」「宿泊施設のランクを下げる」といった極端な規程の見直しは、一見するとコスト削減に大きく貢献するように見えますが、以下のようなリスクがあります。


・出張の快適性の損失と業務効率の低下

LCCは疲労を蓄積させたり、乗り継ぎ便は移動時間の増加だけでなく、乗り換え時の遅延やロストバゲージのリスクも伴い、業務に支障をきたす可能性があります。
ホテルクラスを下げることも同様に、十分な休息が取れなかったり、立地の悪化で移動時間の増加を招き、パフォーマンス低下や機会損失につながります。
また、出張者の不満が募ったり、規程を無視して自己負担でより快適な航空券やホテルを選んだり、虚偽の申請をする可能性も否定できません。

【例2】一律での上限金額設定

国や地域、時期による物価や宿泊料金の変動を考慮せず、一律の金額や年間を通して変動のない上限金額を設定する規程は、以下のようなリスクがあります。


・適切な宿泊施設や移動手段の選択肢を狭める

都市部や繁忙期には、設定された上限金額内で安全かつ利便性の高い宿泊施設を見つけることが困難になる場合があります。
結果として、遠方の不便なホテルを選ばざるを得なくなったり、移動手段の選択肢が限られたりする可能性があります。


・安全性や業務効率の低下を招くリスク

無理なコスト削減の結果、治安の悪いエリアのホテルを選ばざるを得なくなったり、乗り換え回数の多い移動手段を選んだりすることで、出張者の安全性や移動時間を考慮しない非効率な出張を強いる可能性があります。

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【例3】細かすぎる事前申請や承認フロー

細かすぎる事前申請や承認フローが必要な規程は、管理側の意図としては不正防止や無駄の削減が挙げられますが、以下のような問題を引き起こす可能性があります。


・出張準備の煩雑化と業務時間の圧迫

出張者は本来の業務に加え、詳細な申請書類の作成や、複数部署の承認待ちに時間を費やすことになります。
また、価格変動により航空券やホテル代が上昇し、結果的にコストが増加する場合もあります。


・管理部門への問い合わせ増加と業務負荷増大

細かい規程や複雑な承認フローは、出張者からの問い合わせが増えて、管理部門の業務負荷も増えるため、本来の業務に時間を割けなくなる可能性があります。

過度な削減が招くリスク

過度な削減が招くリスク

先に述べた通り、過度な出張費の削減は、さまざまなリスクを引き起こす可能性があります。
ここでは、その具体的なリスクをまとめていきます。

出張者のモチベーション低下と不満の増加

過度な制限や不便な環境での出張は、出張者のモチベーションを低下させます。
「会社は自分たちのことを大切に思っていないのではないか」「成果を出すための環境を与えてくれない」といった不満が募り、エンゲージメントの低下、さらには離職のリスクを高める可能性もあります。

規程遵守の意識低下と形骸化

無理な規程は、抜け道を探したり、多少の規程違反には目をつむったりするような行動が蔓延し、規程そのものが形骸化してしまう可能性があります。
これは、他の経費管理においても似たような状況を招き、企業全体のガバナンス低下につながる危険性があります。

管理者や会社へのハレーション

出張者からの不満や規程の見直しを求める声が生じる可能性があります。
また、個別の判断を求める問い合わせが増加することで、管理部門や出張管理者の業務負荷も増えます。
その他、出張者の状況を理解しない一方的な規程に対して、管理者や会社へのハレーションが生まれます。

結果的なコスト削減効果の低迷

最も注意すべきリスクとして、過度な削減策は、以下のような理由で、長期的に見てコスト削減の効果が薄くなったり、マイナスになる可能性があります。


業務効率の低下による間接コストの増加

疲労によるパフォーマンス低下や、煩雑な手続きによる時間浪費は、人件費という形で間接的なコストの増加を招きます。


・出張時のトラブル対応によるコストの増化

不便な移動手段を選んだ結果、遅延が発生し予定が狂ったり、安価なホテルで体調を崩したりした場合、予定外の出費や対応が必要になることがあります。


・機会損失の可能性

コスト削減を優先するあまりスピード感のある対応が損なわれ、ビジネスチャンスを逃して、企業として機会損失につながる可能性があります。

削減を進める際のポイント

このように、過度な出張費削減は、出張者の不満、規程の形骸化、管理者へのハレーションなどを生み出す可能性があります。
本来の目的である出張費削減を実現するためには、「出張者の利便性を守りながら、経費削減を実現すること」が求められます。
この章では、コスト削減と出張者の利便性を両立させるためのポイントについてご紹介します。

出張管理の一元化

煩雑な出張手配や経費精算フローは、無駄な時間とコストを生み出す原因となります。
旅行会社との法人契約による一元管理や、キャッシュレス・ペーパーレスの運用を導入することで、出張者の負担を軽減し、不正リスクを抑制したり、管理部門の効率化にも繋がります。

柔軟性のある出張規程の見直し

不満や形骸化を防ぐために、経済環境、出張の目的や国・地域などを考慮した柔軟な規程に見直しましょう。
また、出張者の安全を確保することも重要です。出張者が安心して業務に集中できる環境を整えましょう。

定期的な規程の見直し

出張を取り巻く状況は常に変化しています。そのため、出張データや出張者からの声、フィードバックを定期的に分析し、現状に合わない点や改善の余地がある部分を見つけ、継続的に規程を最適化していくことが重要です。

出張者とのコミュニケーションや意見の収集

出張費削減の目的や規程の意図を丁寧に説明し、出張者の理解と協力を得ましょう。
規程に関する意見や要望を定期的に収集し、規程の見直しや運用方法の改善に活かすことが、出張者と企業にとってより良い出張管理体制を築けるでしょう。

コスト削減と利便性を両立へ

コスト削減と利便性を両立へ

出張費削減と利便性の両立を実現するためには、BTM(ビジネストラベルマネジメント)の導入もおすすめです。
BTMは、出張費用や手配を一元管理し、効率化とコスト削減を実現する仕組みです。
BTMを導入することで、以下のメリットが期待できます。

・出張者の利便性向上
煩雑な申請や領収書管理の負担を軽減し、業務効率を向上
規程に準拠した手配が自動化されることで手配の手間が削減され、柔軟かつスムーズな旅程を実現


・管理部門の効率化
出張手配から精算までの一元管理による業務負担軽減
キャッシュレス・ペーパーレス運用による効率化


・コスト削減
規程遵守の徹底による無駄なコストの抑制
手配傾向のデータ分析によるコスト削減策の検討
コストの可視化による意識向上


・ガバナンス強化
不正リスクの抑制
企業の出張規程遵守の徹底


・規程の継続的な改善
出張データの分析による課題
より使いやすい制度への進化

最後に

目先のコスト削減に目を奪われ、過度な削減を行うことは、出張者のモチベーション低下、規程無視、管理者・会社へのハレーションを生み、結果的に企業全体のガバナンスを損なう可能性があります。
また、業務効率の低下や機会損失といった、目に見えないコストを増加させることもあります。
出張者と企業双方にとって価値のある出張管理体制を構築するために、まずは現状の出張規程や運用フローを見直してみませんか。

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