2021年11月30日、日本の外務省より「オミクロン株に対する水際措置の強化」が発表されました。これに伴い、有効なワクチン接種証明保持者に対する行動制限緩和措置の見直しや、日本入国後の検疫所の宿泊施設での待機期間の変更などが生じています。
水際対策強化中の日本に入国する場合、どのような対応になるのでしょうか。
コロナ禍の海外渡航の実態をお伝えする、海外渡航者インタビューシリーズ、今回は「オミクロン株に対する水際措置強化中の日本入国」について、まとめました。
<インタビュー詳細>
▶出発地:ドイツ
▶到着地:成田空港
▶日本帰国日:2021年12月中旬
▶インタービュー:2021年12月下旬
※本コラムはインタビューの為、2021年12月時点での情報を基に記載しております。
日本の水際対策に係る措置については、流動的であり、急遽変更になる場合がございます。ご渡航の際は、必ず厚生労働省や、在外大使館等の情報をご確認お願いいたします。
▷▷ 参考:厚生労働省 水際対策に係る新たな措置について
成田空港到着後の一連の流れは?
以下の表にまとめました。日本の空港なので、当たり前ですが日本語が通じます。そして案内もわかりやすく、誘導もされます。普段と異なる手続きに戸惑いはありますが、心配はありません。
ただし、覚悟が必要なのは、待ち時間が長いということです。普段と異なるオペレーションの為、仕方ないと思います。唾液検査の結果待ちは、約2時間で、ここが最も長く待ちました。その次は、検疫所の宿泊施設へ移動するバスを待つところで、約1時間でした。成田空港到着から、ホテル入室までは、約6時間かかりました。
時間 | 行動 |
---|---|
14:25 | 成田空港到着 |
14:32 | ゲート到着、降機は指示に従うようにと、機内でアナウンスが入る |
14:33 | 乗り継ぎがある乗客、次にビジネスクラスの乗客が降機開始 |
14:36 | すべての乗客の降機開始。ゲートの入口で列を作って待機し、人数の確認をする |
14:44 | 機内で配布された誓約書等の書類をチェックするためのブースへ移動 |
14:52 | ブースで誓約書等の書類をチェック、完了後唾液検査の会場へ進む |
14:56 | 唾液検査の実施、提出 |
15:01 | 各種設定のチェック ①mysosアプリ ②メール受信(誓約書等に記載している連絡可能なメールアドレスが実際に受信可能か) ③cocoaアプリ ④位置情報システム |
15:07 | 日本政府指定の質問者のQRコードの読み取り 検疫所の宿泊施設の案内を渡され、登録表を記入する |
15:10 | 唾液検査の結果を待つ待機場所へ移動 座る場所は指定される(検査番号と紐づいている様子) ※待機場所には、自動販売機(ドリンク)、お手洗いがある |
17:45 | 唾液検査の結果が判明(検査結果が出た人の検査番号が呼ばれる) まとまって移動するために、他の方が揃うまで待機 |
17:52 | 検査結果受取場所まで移動、検査結果(赤い紙)を受け取る 入国審査を待つ列に並び、検疫所の宿泊施設名を伝えられる |
18:03 | 入国審査通過 |
18:10 | 荷物のピックアップ、税関を通過 宿泊施設への移動バスが来るまで、到着ロビーで待機 |
19:10 | バスへ乗車、出発 |
20:10 | 都内の宿泊施設到着、指示があるまで降車しないように指示がある 喫煙者がいるか、確認される |
20:18 | 喫煙者から先に降車する |
20:35 | 隔離中のルールや退所の流れの説明を受け、部屋の鍵とお弁当を受け取り、入室 |
検疫所の宿泊施設は?
2021年12月時点では、ドイツからの入国は、6日の隔離が必要になります。
今回の宿泊施設滞在のルールをお伝えしますが、宿泊する施設によってルールが異なる場合があるので、注意が必要です。
例えば、前回(2021年初春)日本に帰国した際は、コインランドリーの利用は不可でした。
▶支払いについて
・宿泊費用の支払いは不要
▶滞在のルール
・ホテルの部屋からは、原則出られない
・部屋に清掃は入らないが、タオルなどは3日分が部屋に置かれていた
・何か足りないものなどあれば、内線で連絡するよう指示を受ける
・差し入れ、事前決済のデリバリーサービスなどは利用可能
ただし、フロントでの預かりになり、直接届けることはできない
そのため、冷蔵や冷凍などの保存ができないもの、お弁当やおにぎりといったものは不可
・Wi-Fiルーターなどの受け取りも可能
事前の案内では、「中身を確認してからとなるため、届いた翌日の午前中に各部屋に届けられる」と記載あり
ホテルに届いた際に内線があり、中身の確認を口頭でされたほか、実際に開封され、中身の確認をされる
▶食事について
・食事は3食お弁当。ドアノブにかけられ、放送があってから取るように指示を受ける
・食事は選択できない
・水は食事ごとに500mlのペットボトルが配られる(入室時、部屋にも1本、水が置かれている)
▶お部屋について
・Wi-Fiは少し弱いが、仕事に使えた(オンラインミーティングも実施できました)
・電気ケトルや紙コップはあった
・コインランドリーは有料で利用可能。ただし予約が必要で、使いたいときは内線で連絡する
※洗剤や柔軟剤は自動で出てくる仕組みで、用意は不要
▶滞在中の検査について
・検疫所の宿泊施設での待機期間が6日の人は、3日目の朝と6日目の朝に唾液検査を受ける
・3日目の検査結果は、当日の18時頃内線で通知される
▶退所について
・3日目と6日目の結果が陰性の場合、ホテルから出れるのは15時頃
・検疫所の宿泊施設に、直接車が迎えにくることはできず、到着空港(成田空港)までバスで移動する
・到着空港(成田空港)到着後は、公共交通機関を使わずに、自宅(または自主隔離場所)まで移動する
少しでも快適に過ごすためには?
6日の検疫所の宿泊施設での隔離は、長く感じます。
そこで、快適に過ごすために、事前に準備しておいた方がいいな、と思うものをお伝えします。
・インスタントスープ、ティーパックなど、ケトルを使って温めることができる飲み物
(提供されるお弁当は温かくなく、かつ温めることもできない)
・マグカップと洗い物セット(紙コップの数も限られている)
・お部屋の掃除道具(コロコロなど)
最新の水際対策は?
最新の情報は、厚生労働省のウェブサイトにて確認をお願いします。出発する国により、検疫所の宿泊施設での待機期間が異なります。また日本に入国する全員に求められる手続きもあります。
▷▷ 厚生労働省ウェブサイト「水際対策に係る新たな措置について」はこちらから
最後に
対策やルールは、時々によって異なります。今回の渡航インタビューが、皆さまの参考になれば幸いです。
HISでは、渡航に必要なPCR検査、各国の隔離ホテルの手配、日本帰国後の自主隔離施設手配及び自宅(または自主隔離施設)までのハイヤー手配など、ワンストップでサービスを提供しております。
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