本州の最西端に位置し、室町時代に京都を模した街づくりを行ったことから「西の京」とも呼ばれている山口県。
角島大橋、千畳敷、青海島や長門峡など絶景スポットが多く、また、江戸時代に長州藩の本拠地となった城下町・萩市の「松下村塾」、「萩反射炉」など世界遺産にも登録されている歴史的な名所も数多く存在しています。
この記事では、歴史と豊かな自然が感じられる山口県のおすすめスポットをご紹介します。
景観を楽しむ
秋吉台
美祢市の中・東部に広がる日本最大級のカルスト台地。
1955年に国定公園(秋吉台国定公園)に、1964年に特別天然記念物に指定されました。
草原の中に白い石灰岩がちりばめられ、晴れた日には青い空と草原の緑とのコントラストがため息がでるほど美しく、自然の壮大さを体感できます。
春・夏の緑の草原はもちろん、秋の黄金色の草原も美しく、四季折々の風景を楽しめるスポットとしておすすめです。
この秋吉台の雄大な景観の一端を担っている石灰石は、約3億5千万年前に南方の海でサンゴ礁として誕生し、その後長い年月を経て現在のようなカルスト台地を形成しました。
秋吉台の地下には日本屈指の巨大鍾乳洞「秋芳洞」が広がっています。
- 住所:〒754-0511 山口県美祢市秋芳町秋吉台山
- アクセス:JR新山口駅から防長交通バスで約40分「秋芳洞」バス停下車。または、山口宇部空港から車で約45分。
秋芳洞
秋吉台国定公園の地下100mに広がる日本屈指の大鍾乳洞で、国の特別天然記念物にも指定されています。
全長は11.2kmを超え国内第2位の長さで、そのうち公開されている洞内の観光コースは約1kmもあります。
温度は四季を通じて17℃と一定しており、夏は涼しく冬は暖かく探索を楽しめます。
洞内には、まるで棚田のように鍾乳石が重なった「百枚皿」や、天井の隙間から流れ出た地下水が壁を伝って沈積した高さ15m・直径4mもある石柱「黄金柱」など多くの見どころがあり、神秘的な空間が広がっています。
長い年月をかけて生み出された自然の造形美は圧巻。
また、通常の観光コース以外に「冒険コース」もあり、秋芳洞入り口付近の岩肌に打ちつけられたはしごを登るところからスタート。
鍾乳石の狭い隙間をくぐり抜けたりと、ワクワクするような探検気分を味わえます。
途中、上から秋芳洞内を見渡せるスポットもあり、冒険コースでしか見られない絶景があります。
※冒険コースは入洞料とは別に追加料金が必要です。
- 住所:〒754-0511 山口県美祢市秋芳町秋吉3449-1
- アクセス:JR新山口駅から防長交通バスで約40分「秋芳洞」バス停下車。または、山口宇部空港から車で約45分。
別府弁天池
池の湧水がエメラルドグリーンのような神秘的な美しさを見せる「別府弁天池(べっぷべんてんいけ)」。
別府厳島神社(べっぷいつくしまじんじゃ)の境内にあり、日本名水百選にも選ばれ、飲用水としても使用されています。
最近ではその美しさから写真スポット、パワースポットとしても知られるようになり、多くの人を魅了します。
さらに隣接する養鱒場の釣り堀でも湧水が使用され、ニジマス釣りも楽しめます。
元乃隅神社
海を背景に123基の赤い鳥居が連なった圧巻の光景が見られる元乃隅(もとのすみ)神社。
青い海と赤い鳥居、周辺の草木の緑とのコントラストが美しく、山口県屈指のパワースポットとして知られています。
神社の御利益は商売繁盛、大漁、海上安全、良縁など多岐にわたります。
元乃隅神社で話題になっているのは景色だけでなく、願いを叶える奇跡の賽銭箱があること。
神社内の大鳥居の上部、地上から高さ約6mの位置に設置された賽銭箱があり、賽銭を高く投げ、入れば願いが叶うと言われています。
参道入口近くの岩場では海蝕洞(かいしょくどう)から海水が高く吹き上がる「龍宮の潮吹」という自然現象が見られることがあります。
千畳敷
標高333mの高台に広がる草原で、青海島(おおみじま)をはじめとする日本海の島々と海の大パノラマを一望できる景勝地です。
夏の夜には海に浮かんだ幻想的な漁火を眺めるのもおすすめ。
周辺にはキャンプ場もあり、自然と絶景を満喫できます。
- 住所:〒759-4402 山口県長門市日置中1138-1
- アクセス:中国自動車道美祢ICから車で60分。または、JR山陰本線長門古市駅から車で約10分。
青海島
国の名勝および天然記念物に指定されている北長門海岸国定公園の中心に位置している青海島(おおみじま)。
長門市から青海大橋で渡ることができます。
島の周囲は約40kmで、日本海の荒波により浸食された断崖絶壁・洞門・石柱など数多くの奇岩・怪岩などの景勝地が続き、別名「海上アルプス」と称されるほどです。
島内には海水浴場やキャンプ場があるほか、青海島自然研究路と言われる約1.9kmの遊歩道が設置され、十六羅漢や象の鼻と言われる奇岩群を陸上からも眺めることができます。
また海の透明度が高いことからスキューバダイビングのスポットとしても人気があり、青海島特有の地形などが見られます。
中でも数か所ある水中洞窟では青い空間が広がっており、幻想的な世界を楽しめます。
青海島観光汽船
美しい青海島の景勝を海から眺められる青海島観光遊覧船。遊覧船では名物の洞門めぐりや、その迫力ある奇岩を間近に眺めることができ、自然の雄大さを体感できます。
また、遊覧船から眺める青く透き通った海はまさに絶景。
青海島一周コースでは奇勝の大門・小門を通り抜けたり、夫婦洞など青海島の美しい景観を余すことなく堪能でき、島一周を約1時間20分かけてクルージングします。
ほかにも波の状況に応じて内海コースや観音洞コースなど50分~1時間のコース設定があります。
錦帯橋
錦帯橋(きんたいきょう)は国指定の名勝であり、全長約200mの5連のアーチが美しい日本を代表する木造橋として日本三名橋の一つに数えられています。
1673年、岩国三代藩主の吉川広嘉(きっかわひろよし)が錦帯橋を架けましたが、翌年流失。
すぐに復旧に取り掛かり、年内には再建されました。
昭和25年の台風で再び流失するまで267年間不落を誇りました。
その後、市民の強い要望により、昭和28年に再建を果たします。
春は桜、秋は紅葉と四季折々の周辺の景観とともに、荘厳な美しさの錦帯橋は多くの人を魅了します。
期間限定のライトアップや、夏の風物詩「鵜飼」の篝火とともに眺める夜の錦帯橋も幻想的です。
- 住所:〒741-0062 山口県岩国市岩国
- アクセス:JR・錦川鉄道 岩国駅からバスで約20分「錦帯橋」下車。または、山陽自動車道 岩国ICより車で約10分。
角島大橋
離島に架かる橋のうち、通行料無料で渡れる一般道路としては、日本屈指の長さ(1,780m)を誇る角島大橋。本州と角島を結び、途中に浮かぶ鳩島~角島までコバルトブルーの海の上を角島大橋が続く景色が美しく、フォトジェニックな橋として度々映画やテレビのロケ地にもなっています。
とくに本州側の橋のたもとにある海士ヶ瀬(あまがせ)公園からの眺めは絶景で、角島大橋の全景を撮影するならおすすめのフォトスポットです。
関門橋
多くの船舶が航行し、複雑な航路のうえ潮流が速いことから、交通の難所としても知られる関門海峡。
その関門海峡で隔てられた山口県下関市と北九州市門司区を結ぶ全長1,068mの吊橋「関門橋」。
完成当時は東洋一の長さを誇る大吊橋でした。
周辺の景観に馴染むように配慮され、橋としては珍しい緑がかったグレーで塗装されています。
夜はライトアップされた美しいシルエットが見られます。
- 住所:〒751-0814 山口県下関市壇之浦町
- アクセス:中国自動車道 下関ICより車で約10分(壇之浦PAまで)※所要時間は交通状況により変わります。
国宝瑠璃光寺五重塔
国宝瑠璃光寺五重塔は1399年の応永の乱で戦死した大内義弘を弔うために、弟の盛見によって1442年に建立されました。
室町時代の大内文化を代表する遺構建築物の一つで、国宝に指定されています。
奈良の法隆寺、京都の醍醐寺の五重塔と並んで日本三名塔の一つに数えられ、現在は山口市のシンボルとして多くの観光客が訪れます。
現在、瑠璃光寺五重塔は令和の大改修が行われています。
屋根の全面葺き替え工事が行われているため特別デザインのシートに覆われ、実際に瑠璃光寺五重塔は見られませんが、その代わりに期間限定のさまざまなイベントが行われ、訪れた人を楽しませています。
なかでも夜間に開催されるプロジェクションマッピング(※)では、四季をテーマにした映像が音楽とともに五重塔を覆っているシートに映し出され、華やかな大内文化を想像させる美しい光景は圧巻。
また、香山公園内の通路では季節ごとの演出が人の動きに合わせて変化するインタラクティブなプロジェクションマッピングも楽しめます。
春は桜の花びらが、秋はもみじなど落ち葉が足元で舞い、夏は歩くたびに水の波紋が広がるように、冬は積もった雪が人の動きに合わせて溶けていく演出で、それぞれの季節の趣も体感できます。
さらに、貴重なイベントとして「秘佛」の特別拝観も行われています。
普段は五重塔の中に安置されている「阿弥陀如来坐像」と「大内義弘公入道坐像」が、改修期間中だけ寺内の御堂に遷座されています。
一般公開されていない二つの「秘佛」を間近で見られるまたとない機会です。
(※特別拝観は有料です。)
瑠璃光寺五重塔がある香山公園内にはほかにも露山堂、枕流亭などの史跡や、手を叩くか足踏みをするとうぐいすの鳴き声のような音がする「うぐいす張りの石畳」など多くの見どころがあります。
季節を感じながら自然豊かな公園内を散策するのもおすすめです。
※2024年9月時点の情報です。
※令和の大改修は令和8年(2026年)3月まで実施される予定です。
※プロジェクションマッピングの開催期間は2025年1月3日までの予定です。
長門峡
長門峡(ちょうもんきょう)は萩市から山口市にまたがる総延長約12kmの阿武川沿いの渓谷で、国の名勝に指定されています。
渓谷の随所に奇岩や滝、深淵などの見どころがあり、周辺の風景が季節ごとに変化する景観と共に楽しめます。
萩市側の渓谷の入り口「竜宮淵」から山口市側の「道の駅 長門峡」まで約5.1kmの遊歩道があり、ゆっくり散策しながら自然美を楽しむのもおすすめです。
とくに秋は周辺の木々の紅葉と、水面に映し出される紅葉の風景が美しく、圧巻の光景が広がります。
- 住所:〒758-0141 山口県萩市川上(竜宮淵 駐車場)
- アクセス:萩市街地より国道262号線・県道293号を経由、車で約40分
須佐ホルンフェルス
約1500万年前のマグマの熱の影響を受けて誕生した須佐ホルンフェルス。
割った際に角ばった断面になることから、「角石」という意味のドイツ語で「ホルンフェルス」と言われています。
自然が作り出したとは思えないほど見事な灰白色と黒色の縞模様の地層は圧巻で、国指定名勝、日本地質百選にも選ばれています。
また、須佐ホルンフェルスを含む萩市、阿武町の全域と山口市阿東地域で構成される萩ジオパークは、2018年に日本ジオパークに認定されました。
例年4月下旬~10月末にかけて「須佐湾遊覧船」が運航し、海の上から雄大なホルンフェルスを眺めるのもおすすめです。(土日祝日に予約運航/3日前までに要予約)
歴史を知る
萩の町並み
江戸時代の町並みが今も色濃く残り、”明治維新胎動の地”と言われる萩市。
毛利輝元が築城した萩城を中心に、武家屋敷、町家、維新の志士の旧宅、寺社など、城下町の佇まいが都市遺産となって今日まで継承されています。
いたるところに史跡が残り、まるでまちじゅうが屋根のない博物館のよう。
萩市に残る歴史的町並みのうち、旧萩城三の丸「堀内地区」と外堀南側の武家地「平安古(ひやこ)地区」が、1976年に全国で最初に国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。
そして、2001年に三角州の北東端の港町「浜崎地区」、2011年に萩往還の宿場町である「佐々並市(ささなみいち)」が選定され、萩市の伝統的建造物群保存地区は4地区となりました。
2015年には萩城下町は「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つとして世界遺産に登録されています。
現在では碁盤目状に整備された町並みに古民家カフェや萩焼のお店もあり、江戸時代の面影を感じながら散策してみてはいかがでしょうか。
萩・明倫学舎
萩藩校明倫館は1719年に5代藩主毛利吉元が毛利家家臣の子弟教育のために萩城三の丸(堀内)に開いた藩校です。それから約130年後、1849年に現在地(江向)に拡張移転しました。
約5万㎡もの敷地内に学舎や武芸修練場、練兵場などがあり、吉田松陰や楫取素彦(小田村伊之助)も教鞭をとりました。
水中騎馬が行われた「水練池(すいれんいけ)」は、日本最古のプールとして現存する唯一の藩校水練池として知られています。
萩・明倫学舎は藩校の跡地に建つ木造校舎を改修整備した萩の観光起点施設です。
本館は国の登録有形文化財に指定されています。
本館には観光インフォメーションやレストラン、お土産ショップ、2号館には幕末の貴重な資料を展示する幕末ミュージアムと明治日本の産業革命遺産を分かりやすく紹介する世界遺産ビジターセンターがあります。
ここを見てから現地へ行くと、よりいっそう世界遺産巡りが楽しめます。
- 住所:〒758-0041 山口県萩市江向602
- アクセス:JR新山口駅から高速バス「スーパーはぎ号」で約60分「萩・明倫センター」バス停下車。またはJR山陰本線 東萩駅から車で約6分。
菊屋横町
「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されている商家や武家屋敷など江戸時代の城下町の面影が残るエリアです。
碁盤目状に整備された町筋が今も残り、菊屋横町には萩藩の御用商人・菊屋家や、萩(長州)藩士の高杉晋作、第26代内閣総理大臣・田中義一の誕生地があります。
白い土塀(なまこ壁)が延々と連なる様子は風情漂い、美しいことから「日本の道100選」にも選ばれています。
菊屋家住宅
菊屋家は、萩(長州)藩の御用商人でした。江戸初期の建築で現存する大型町家としては最古の部類に属する菊屋家の家屋は400年以上の歴史があります。
主屋、本蔵、金蔵、米蔵、釜場の5棟が国指定重要文化財に指定され、現在は約2,000坪の敷地の約3分の1が公開されています。
菊屋家住宅には当時を想わせる美術品や民具などが数多く展示されていますが、それとともに季節を感じられる美しい庭園も必見。
敷地内には2つの庭園があり、そのうちの新庭(しんにわ)庭園は約500坪の面積を誇る回遊式庭園で春秋限定公開の貴重な庭園です。
とくに秋の紅葉の時期は色付いた木々を眺めながらの散策がおすすめです。
松下村塾
幕末期、萩の城下町に吉田松陰が開いた私塾で、伊藤博文や高杉晋作など幕末から明治期に活躍した多くの志士を輩出したことで知られている松下村塾。
2015年に「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として、世界文化遺産に登録されました。
吉田松陰の実家の一角にある木造瓦葺きの平屋を松下村塾として開塾し、階級や身分に関係なく塾生を受け入れていました。
幕末の建物が松陰神社の境内に現存しており、外観のみ見学自由です。
講義室だった8畳の室内には松陰の石膏像や肖像画、また10畳半の控えの間には塾生だった人物の写真などが展示されています。
萩反射炉
鉄製大砲を建造するには衝撃に弱い硬い鉄を粘り気のある軟らかい鉄に溶解する必要があり、その装置として江戸時代末期に日本各地で反射炉が作られていました。
萩(長州)藩も海防強化の一環として西洋式の鉄製大砲鋳造を目指し、1856年に試作的に築いたのが萩反射炉です。
現在は高さ10.5mの安山岩積み(上方一部レンガ積み)の煙突にあたる部分が残っています。
反射炉の遺構が現存するのは、静岡県伊豆の国市の韮山反射炉と鹿児島市の旧集成館、萩市の3か所のみで、2015年に「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として、世界文化遺産に登録されました。
防府天満宮
学問の神様・菅原道真公を祀る天満宮は全国に1万2,000社ほどありますが、その中でも防府天満宮(ほうふてんまんぐう)は最初に創建された天満宮として知られています。毎年、合格・学業成就を祈願する人が多く訪れます。
年間を通して多くの神事・行事が行われる防府天満宮ですが、中でも毎年11月の第4土曜日に開催される御神幸祭(裸坊祭)は菅原道真公が待ち望まれた「無実の知らせ」をお伝えしお喜びいただくためのお祭りで、大変な賑わいを見せます。
防府天満宮から約2.5kmはなれた勝間の浦(かつまのうら)まで巨大な御網代(おあじろ)を引き、二体のお神輿をかついで行列が続きますが、最初に重さ500kgもの神輿が本殿前の階段を滑り降りる光景は圧巻の迫力です。
- 住所:〒747-0029 山口県防府市松崎町14-1
- アクセス:JR山陽本線 防府駅から徒歩約15分。または、山陽自動車道 防府東ICまたは防府西ICより車で約10分。
温泉で癒される
長門湯本温泉
長門市の山あいにある長門湯本温泉は古い歴史をもつ温泉で、その起源は約600年前と言われています。自然豊かな景観や風情を満喫できるスポットがいくつもあり、温泉とともに訪れた人を癒してくれます。
温泉街には音信川(おとずれがわ)、大寧寺川(たいねいじがわ)が流れ、おすすめのスポットは中国地方で唯一の「川床テラス」。
川に設けられた川床テラスでは川のせせらぎに耳をかたむけながら、自然の豊かさを感じられる空間を過ごせます。
温泉街では古民家を改装した萩焼のギャラリーカフェや、地元の食材を使用したお菓子が人気のお土産店が軒を連ね散策も楽しめます。
また、温泉街の駐車場から音信川までを繋ぐ階段と坂道に沿って並ぶ竹林が夜はライトアップされて幻想的な雰囲気に。
長門湯本温泉には趣向を凝らしたさまざまな宿や、立ち寄り湯「恩湯(おんとう)」があり湯巡りもおすすめです。
温泉の泉質はアルカリ性単純泉で、神経痛や疲労回復に効能があります。
長門湯本温泉 恩湯(おんとう)
恩湯は長門湯本温泉の元湯で、岩盤がら湧き上がる温泉を見ながら入浴できる珍しい体験ができるほか、湯上り処は喫茶室としても利用できます。
曹洞宗大寧寺ゆかりの”神授の湯”として知られ、オリジナルの御朱印も販売しています。
- 住所:〒759-4103 山口県長門市深川湯本
- アクセス:中国自動車道 美弥ICから車で約30分
湯田温泉
山口市にある湯田温泉はJR新山口駅から車で約15分とアクセスが良いことでも人気の温泉です。その昔、白狐が傷を癒すため足をつけていた池から温泉が湧き出たという伝説があり、1日に2,000tもの温泉が湧き出る豊富な湯量を誇ります。
また、幕末の志士が集った温泉としても知られています。
白狐は湯田温泉のシンボルにもなっており、街中のいたるところでモニュメントを見かけます。
泉質はアルカリ性の単純温泉で、肌に馴染むやわらかい湯が特徴で、さらに古い角質を取ってくれるクレンジング作用があることから別名「美肌の湯」とも呼ばれています。
それを象徴するように湯田温泉の源泉100%を使用した温泉ミスト化粧水「ゆだうるる」は、帰ってからも湯田温泉を体感できるお土産として人気です。
温泉街には無料で利用できる足湯が6か所もあり、散策の疲れを癒すのにぴったりです。
- 住所:〒753-0056 山口県山口市湯田温泉
- アクセス:中国自動車道 山口ICより車で約10分。または、JR山口線 湯田温泉駅より徒歩約10分(温泉街まで)。
川棚温泉
川棚温泉(かわたなおんせん)は大きな沼地だった川棚に棲んでいた青龍が亡くなり、住民が祀ったところ温泉が湧き出たという青龍伝説があり、神秘のパワーが宿る温泉とも言われています。下関の奥座敷として栄え、江戸時代には長府藩主の「御殿湯」が設置されたことで湯治場としてその名が知れ渡りました。
長門長府藩第三代藩主・毛利綱元や俳人の種田山頭火(たねださんとうか)などの偉人からも愛された温泉地としても知られています。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物温泉で、肌の潤いを保ち、保温と血行促進に効果があると言われています。
山口県の名物「瓦そば」は川棚温泉が発祥で、名物グルメとして親しまれています。
山口県の海を知る
市立しものせき水族館 海響館
下関周辺の海を表した展示が人気の市立しものせき水族館 海響館(かいきょうかん)。フグ目魚類の展示種数が世界一を誇り、他にも国内最大級のペンギン展示施設「ペンギン村」などさまざまな水の生物を見ることができます。
美しい関門海峡の潮流を再現した「関門海峡潮流水槽」や、海中トンネルが特徴の「瀬戸内海水槽」は頭上に魚の群れが泳ぐ圧巻の光景が見られ、趣向を凝らした展示は見応え十分。
さらにイルカとアシカの共演ステージが魅力の「アクアシアター」など、他では見ることのできない内容が目白押しです。
- 住所:〒750-0036 山口県下関市あるかぽーと6番1号
- アクセス:中国自動車道 下関ICより車で約8分。または、JR下関駅からサンデン交通バスで約7分「海響館前」バス停下車。
地域の食を楽しむ
唐戸市場
山口県を代表するふぐの市場としてはもちろんのこと、関門海峡で獲れるタイやイサキなど新鮮な魚介が豊富で「関門の台所」として親しまれている唐戸市場。唐戸市場が人気の理由の一つとして地元の漁師が漁獲・養殖した新鮮な魚を一般向けにも直接小売りされ、卸売市場としては全国でも珍しい形態の市場であることです。
そのため市場で働いている人との会話を楽しみながら買い物ができることが特徴で、おすすめの食べ方や見慣れない魚の調理方法など市場ならではのコミュニケーションが楽しめます。
また、農産物の直売所もあり、 唐戸市場を訪れると新鮮な食材や特産品が手に入ります。
また、毎週金、土、日曜と祝日に限定して開かれている「活きいき馬関街」(「馬関」とは昔の下関の通称)は、下関の新鮮魚介を美味しく味わってもらおうと始まったイベントで、下関観光の目玉となっています。
ふぐの握りをはじめ、色々な魚の握りやどんぶりが市場に並ぶ「寿司バトル」が繰り広げられ、活きの良い海鮮と市場ならではの活気を味わえるチャンスです。
- 住所:〒750-0005 山口県下関市唐戸町5-50
- アクセス:中国自動車道 下関ICより車で約10分。または、JR下関駅からサンデン交通バスで約10分、「唐戸」バス停下車。
終わりに
アメリカの新聞大手「ニューヨーク・タイムズ」が紹介する「2024年に行くべき52か所」が発表され、世界各地の都市や地域、旅行先の中で、フランスのパリなどに続いて3番目に山口県の山口市が取り上げられました。
日本の風情を感じられる歴史的スポットや新鮮なグルメなど見どころ豊富な山口県はますます多くの観光客が増えることが予想されます。
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