北海道・稚内の西に位置する離島「利尻(りしり)」・「礼文(れぶん)」を観光で訪れるなら、5月~10月がベストシーズン!
高山植物や可憐な花を楽しむなら春から夏、「利尻昆布」や「ウニ」など、絶品の海産物を楽しむなら夏から秋がおすすめです。
利尻島・礼文島には登山やトレッキングからシーカヤックやSUPなど海のアクティビティまで、小さな島ながら魅力がたくさんあります。
利尻島・礼文島ってどんなところ?
島のほとんどが「利尻礼文サロベツ国立公園」」に指定され、多くの高山植物が見られる利尻島・礼文島。
隣り合う二つの島はどちらも、稚内からフェリーでアクセス可能です。
周囲約60kmとやや大きめの利尻島は、中央に利尻山(利尻富士)がそびえたち、空港もあることから観光地としても人気があります。
利尻島よりは小さめで細長い形の礼文島は「花の浮島」と呼ばれるほど、初夏~夏にかけて高山植物の花々が咲く美しい景観が魅力です。
利尻富士を有する「利尻島」
日本百名山の一つ、北の秀峰として標高1,721mを誇る利尻山は、山裾が海岸付近まで広がり、まるで島全体が利尻山かのよう!
緩やかな稜線が美しく、その姿が富士山を思わせることから、別名「利尻富士」と呼ばれ親しまれています。
「利尻」はアイヌ語の「リイシリ」に由来しますが、これは「高い山の島」という意味を持ち、島の名前も利尻山からきています。
頂上からは360°の大パノラマの絶景を存分に楽しむことができ、島全体を見渡せる見晴らしの良さに登山客が多く訪れるほか、高山植物の宝庫でもあることから花を愛でるトレッキング客にも人気です。
また利尻の名を有名にしているのが「利尻昆布」
利尻山からのミネラルを豊富に含んだ海底湧水に育まれる利尻昆布は、羅臼や日高などと並びトップレベルの品質を誇ります。
利尻昆布から採れる出汁は味が濃く、澄んだ上品な味に定評があり、高級料亭などでも使用される最上級ブランド。
毎年、昆布の収穫時期である6月〜9月に、干場(かんば)と呼ばれる砂利の浜で行われる「昆布干し」は、利尻島の夏の風物詩にもなっています。
最北の花の浮島「礼文島」
日本最北の島であり、アイヌ語の「レプンシリ(=沖の島)」に由来する礼文島は、隣接する利尻島とは、島の輪郭、地形、地質、生成時期などが異なっています。
標高490mの礼文岳を中心に南北に細長い小さな島は、ここでしか見られない希少な花々や高山植物の観察、トレッキングを楽しむ観光客で賑わう観光スポットとしても人気で、別名「花の浮島」と呼ばれています。
季節を通じて約300種以上もの高山植物の花が咲くほどで、「レブンアツモリソウ」を筆頭に礼文島固有種が特に人気ですが、春から秋にかけて季節ごとに見られる花の種類も異なるため、それぞれの花が咲く時期を調べて訪れることをおすすめします。
【季節別に花の浮島で見られる高山植物】
花の名前 | 見頃の目安 | |
【礼文島固有種】 | レブンアツモリソウ | 5月~6月 |
レブンキンバイソウ | 6月~7月 | |
レブンウスユキソウ | 7月 | |
【礼文島の名前がついた種】 | レブンコザクラ | 5月~6月 |
レブンソウ | 6月~7月 | |
レブンハナシノブ | 6月~7月 | |
レブンシオガマ | 6月~7月 | |
レブントウヒレン | 7月~8月 | |
レブンサイコ | 7月~8月 | |
レブンイワレンゲ | 8月 | |
【利尻島の名前がついた種】 | リシリソウ | 7月 |
リシリブシ | 8月 | |
【北海道にちなむ名前(千島)】 | チシマゲンゲ | 6月~8月 |
チシマフウロ | 6月~8月 | |
チシマキンレイカ | 6月 | |
チシマワレモコウ | 7月~8月 | |
チシマリンドウ | 8月~9月 | |
【北海道にちなむ名前(蝦夷)】 | エゾイヌナズナ | 4月~5月 |
エゾノハクサンイチゲ | 4月~5月 | |
エゾエンゴサク | 4月~5月 | |
エゾノリュウキンカ | 5月 | |
エゾツツジ | 6月 | |
エゾカンゾウ | 6月~7月 | |
エゾニュウ | 7月 | |
エゾイブキトラノオ | 7月~8月 | |
エゾウメバチソウ | 7月~8月 | |
【北海道の地域にちなむ名前】 | ネムロシオガマ | 5月~6月 |
カラフトイチヤクソウ | 6月~7月 | |
【北海道の民族にちなむ名前】 | アイヌタチツボスミレ | 5月~6月 |
【そのほか特徴的な植物】 | ミヤマオダマキ | 5月~6月 |
ミヤマキンポウゲ | 6月 | |
イワベンケイ | 5月~6月 |
礼文島でのトレッキングは、ヒグマやヘビが生息しないので、安心して散策を楽しめます。
体力や習熟度にあわせた複数のプランがありますので、見どころや目的とあわせて自分に合ったコースを選びましょう。
【礼文島の魅力を満喫する7つのフットパスコース】
- 岬めぐりコース「絶景とレブンアツモリソウを愛でる豪華コース」
- 久種湖畔コース「キャンプ場を起終点に日本最北の湖を周回する4.2㎞のコース」
- 礼文岳コース「標高490mの礼文岳山頂からの絶景に感動するコース」
- 礼文林道コース「6月から8月にかけてレブンウスユキソウの群生が見られるコース」
- 礼文滝コース「島随一の滝が夏の涼しさを演出してくれるコース」
- 桃岩展望台コース「高山植物が咲き誇る礼文島を代表する人気コース」
- 8時間コース「浜中から西海岸を抜け、香深井へと続く島内最長のコース」
利尻・礼文の気候・観光時の服装
北海道最北の島、利尻・礼文の冬(12月~2月)は平均気温が氷点下5℃に及ぶ時もあります。
11月~3月頃までは、ダウンジャケットや厚めのコートなど防寒着が必須!マフラーや手袋もお忘れなく。
雪どけが進み、春の連休が近くなる頃には海岸付近の草原などで早春の花が咲き始めます。
時折、雪が降ったりもしますが、ジャケットやセーターで過ごせるくらいになってきます。
残雪も見られるものの、徐々にエゾカンゾウなどの初夏の花々が開花しはじめる5月~6月、セーターやカーディガンの重ね着がちょうど良いです。
6月下旬ごろからは長そでのシャツで十分な日もあります。
昆布漁も解禁になり、島が一番のにぎわいを見せる夏(7月~8月)、スッキリと晴れて日差しが強めの真夏は半袖でもいいですが、長そでや羽織るものがあれば、急な天候の変化にも安心です。
秋のさわやかな気候に入り始め、利尻山の初冠雪の予感もし始めると平均気温も下がり始めるので、長そでシャツで十分な日もありますが、できればフリースやウィンドブレーカーなどを持参することをお勧めします。
利尻島・礼文島への行き方
利尻島にはフェリーが発着する港のほか空港もありますが、礼文島はフェリーのみのため、一度、稚内や利尻島を経由する必要があります。
【航空機利用】
利尻島鴛泊(おしどまり)にある利尻空港には、札幌(新千歳空港・丘珠空港)との間で航空便が毎日運航されます。
北海道エアシステム(JALグループ)は丘珠空港から1日1往復(夏の繁忙期には増便もあり)、ANAは新千歳空港から例年6月~9月の夏季のみ1日1往復運航。
利尻空港から、フェリーターミナルのある鴛泊、および沓形(くつがた)方面へは宗谷バスの路線バスが運行しています。(※運
航空便で利尻空港に到着し、フェリーに乗り継いで礼文島へ渡る場合には、鴛泊まで路線バスで移動すれば、礼文島・香深(かふか)行きのハートランドフェリーが利用できます。
※礼文空港は2003年の路線廃止以降休止中。
利尻空港 詳細情報
【フェリー利用】
古くから離島の足として活躍するハートランドフェリーは1日に複数の運航があり、利尻島・礼文島を周遊するのにも便利です。
稚内=利尻島(鴛泊)、稚内=礼文島(香深)※一部利尻島経由、利尻島(鴛泊・沓形)=礼文島(香深)の3つの航路があります。
利尻礼文航路には、リシリヒナゲシにちなむひなげしのスペイン語から命名された「アマポーラ宗谷」、ギリシャ神話の“北風の神”から命名された「ボレアース宗谷」、レブンアツモリソウにちなむアツモリソウの学名から命名された「サイプリア宗谷」の3隻が就航。
利尻富士を海から臨む絶景は、船旅ならではの光景で旅情にあふれています。
利尻礼文航路 詳細情報
【島内移動(路線バス)】
両島内での移動には、宗谷バスが運行する路線バスがありますが、いずれも本数は限られる為、事前に十分確認することをおすすめします。
【利尻島Aコース】沓形⇒(空港・温泉)⇒鴛泊フェリーターミナル⇒鬼脇⇒仙法志⇒沓形
【利尻島Bコース】沓形⇒仙法志⇒鬼脇⇒鴛泊フェリーターミナル⇒(温泉・空港)⇒沓形
※温泉と空港は一部の便のみ経由します。
沓形を起点に利尻島一周の所要時間は約1時間40分です。
【礼文線①】香深(フェリーターミナル)=知床
【礼文線②】香深(フェリーターミナル)=スコトン
【元地線】香深(フェリーターミナル)=元地
※6月~9月は観光シャトルバスが1本運行されます。
フェリーターミナルがある南部の香深から北部のスコトン岬まで、所要時間はおよそ1時間です。
島内路線バス 詳細情報
【レンタカーなど】
島内の路線バスはいずれも本数が少ない為、早朝からめいっぱい行動する場合には、レンタカーやレンタルバイク、レンタサイクルを活用することで機動力が増します。
利尻島のおすすめ観光スポット
姫沼【鴛泊地区】
利尻山の北側、標高約130mの場所に位置し、うっそうとした原生林に囲まれた神秘的な「姫沼」
利尻山の湧き水をせき止めたことで3つの小さな沼がひとつになった周囲約800m、水深が約2mの人工沼です。
ヒメマスを放流したことから「姫沼」と名付けられ、湖面に映る「逆さ利尻富士」でも知られている名所です。
周囲にはエゾマツ、トドマツなどの原生林の中を歩く約1kmの遊歩道が整備されているので、散策コースとして人気があります。
また、売店・休憩舎では、利尻や姫沼の景色、花、鳥などの写真や絵葉書や利尻山の湧き水を使ったコーヒーを販売しています。
※冬季(11月〜4月)は閉鎖され立ち入り不可。
姫沼 基本情報
- 住所:〒097-0101 北海道利尻郡利尻富士町鴛泊湾内
- アクセス:利尻空港から車で約15分
鴛泊港から宗谷バス「鬼脇方面Aコース」で約5分「姫沼口」バス停下車徒歩約20分
富士野園地 (エゾカンゾウ群生地)【鴛泊地区】
6月下旬から7月中旬にかけて、オレンジ色の可愛らしい「エゾカンゾウ」の花が一面に咲き誇る大群落地。
ここは映画「北のカナリアたち」のロケ地にもなりました。
海に向かって遊歩道が続き、途中の東屋からはウミネコが集団で営巣する「ポンモシリ島」を間近に見られ、東屋の先にある高台の展望台からは、360°の眺望が広がります。
※冬季(11月〜4月)は閉鎖され立ち入り不可。
富士野園地 基本情報
- 住所:〒097-0101 北海道利尻郡利尻富士町鴛泊字富士野
- アクセス:利尻空港・鴛泊港からそれぞれ車で約5分
鴛泊港から宗谷バス「沓形方面Bコース」で約5分「ぐりーんひる」バス停下車徒歩5分
夕日ヶ丘展望台【鴛泊地区】
利尻山と海がオレンジ色に染まっていく夕暮れ時が息を飲むほどに美しい、夕日の絶景スポットといわれる展望台です。
島の花々やススキなど、その季節ならではの風景が広がる坂道を登って展望台から見渡せば、切り立つ断崖絶壁の頂上から利尻山、鴛泊市街地、ペシ岬、ポンモシリ島、礼文島などが眺望でき、感動の絶景に出会えます。
※冬季(11月~4月)など雪があるときは立ち入り不可。
夕日ヶ丘展望台 基本情報
- 住所:〒097-0101 北海道利尻郡利尻富士町鴛泊富士野
- アクセス:利尻空港・鴛泊港からそれぞれ車で約5分、駐車場から徒歩約10分
鴛泊港から宗谷バス「沓形方面Bコース」で約5分「ぐりーんひる」バス停下車徒歩10分
甘露泉水【鴛泊地区】
利尻山の鴛泊登山ルート三合目付近にある「日本名水百選」にも選ばれた利尻山の雪解け水「甘露泉水(かんろせんすい)」
この湧水を口にした人が「甘い」と評したことがこの名の由来です。
まろやかな甘みを感じる利尻山の伏流水は、昔も今も利尻山登山者の喉を潤しています。
甘露泉水へ向かう際には、管理棟前の「足洗い場」で靴裏の汚れを落とし、遊歩道沿いの標識を見ながら登山ルートを進んでください。
また、甘露泉水で飲むと美味しい珈琲も、北麓野営場の管理棟内で販売中です。
甘露泉水 基本情報
- 住所:〒097-0101 北海道利尻郡利尻富士町鴛泊字国有林内
- アクセス:利尻空港から車で約20分、鴛泊港から車で約15分の鴛泊登山道入り口(北麓野営場)より
登山道へ入り徒歩約15分~20分
ペシ岬【鴛泊】
鴛泊港フェリーターミナルからほど近い、標高90mほどの巨大な岩山「ペシ岬」
別名「灯台山」とも、遠くから見ると岩影や地形がゴリラに見えることから「ゴリラ岩」とも呼ばれています。
白亜の灯台が立つ岬の頂上付近は展望台になっており、晴れた日には海の向こうに礼文島や北海道本土の稚内市までを望めるビュースポットです。
日本海に昇る朝日を堪能できるスポットとしても人気なので、鴛泊地区に宿泊ならば是非とも早起きして訪れたいですね。
ペシ岬 基本情報
- 住所:〒097-0101 北海道利尻郡利尻富士町鴛泊
- アクセス:鴛泊港から遊歩道入り口までは徒歩約5分、展望台頂上までは片道およそ20~30分
オタトマリ沼【鬼脇】
島の南東に位置する「オタトマリ沼」は利尻島最大の湖沼です。
日本最北限のアカエゾマツの原生林に囲まれた美しい沼の周辺には、利尻島最大の湿原「沼浦湿原」(利尻富士町指定天然記念物)が広がります。
湖面に映る、島のシンボルである利尻山を眺めながら遊歩道を散策すれば、利尻島の清々しい風に気分もカラダもリフレッシュされるでしょう。
駐車場には「利尻富士町レストハウス」や売店が充実しているので、特産品やお土産を購入したり、地元で採れた新鮮なホタテ焼きやご当地ソフトクリーム(熊笹ソフトや万年雪ソフト)など、利尻島のグルメを楽しむこともできます。
オタトマリ沼 基本情報
- 住所:〒097-0211 北海道利尻郡利尻富士町鬼脇沼浦
- アクセス:鴛泊港から宗谷バス「鬼脇方面Aコース」で約35分「沼浦」バス停下車徒歩5分
沼浦展望台(白い恋人の丘)【鬼脇】
北海道土産として人気の銘菓「白い恋人」のパッケージに描かれている雪山は、オタトマリ沼に近いこの沼浦展望台付近から眺めた利尻山だといわれています。
ここでプロポーズをして、その時の写真を撮影し、利尻富士町観光協会へ持参すると、石屋製菓(ISHIYA)公認の「プロポーズ証明書」が進呈されるそうですよ!
沼浦展望台(白い恋人の丘) 基本情報
- 住所:〒097-0211 北海道利尻郡利尻富士町鬼脇沼浦
- アクセス:鴛泊港から車で約30分。
鴛泊港から宗谷バス「鬼脇方面Aコース」で約35分「金崎」バス停下車徒歩約15分
南浜湿原【鬼脇】
利尻山を映す「メヌウショロ沼」を含む、ミズゴケが発達した利尻島最大の高層湿原です。
全長約1kmの遊歩道が整備されており、多くの花々を観賞しながら植物が群生する場所まで行くことができます。
付近にトイレなどの設備はありませんが、手つかずの自然、貴重な湿原に地元の方々の手で守られている高山植物をじっくり楽しめるスポットです。
入口の看板に旬の花情報が掲示されているので、散策の際にメモしておきましょう。
また、利尻山とともに見上げる星空は、絶景撮影ポイントとしても人気があり、長時間露光撮影やタイムラプス撮影にうってつけのポイントです。
南浜湿原 基本情報
- 住所:〒097-0211 北海道利尻郡利尻富士町鬼脇字南浜
- アクセス:鴛泊港から車で約40分
鴛泊港から宗谷バス「鬼脇方面Aコース」で約40分「南浜」バス停下車
カムイテラス/神居海岸パーク【沓形】
噴火による溶岩が海に流れ込んだ地形をそのまま活かしつくられた「カムイテラス」。
海に向かって突き出したデッキがあり、天気の良い日には透き通る青い海を、そうでない日でも激しく打ち付ける波の迫力を感じられます。
利尻山はもちろん、夕陽の絶景スポットでもあり、隣の礼文島まで一望!
お隣の体験施設「神居海岸パーク」は元々、漁師たちの「しごと場」だったところ。
今では、漁場として活用していた場所の特性を活かし、利尻島だからできる「あそび場」として特別な体験ができる観光施設になりました。
こちらで体験できる「うに採り体験」では、実際に本物の船・漁具を使用し、うに漁から、うに剥きの手順までを体験。
この体験に参加することで、日本一美味しいウニを、日本一新鮮な状態で堪能できるんです。
「利尻昆布お土産づくり体験」では、最高級の利尻昆布をまるまる1枚使用して、3つのお土産を作ります。こちらの体験は、室内で行なわれるので天気の悪い日でも安心です。
また神居海岸パークは絶好の「カニ釣り」スポットでもあるので、カニ釣りも無料で遊べます。
カムイテラス/神居海岸パーク 基本情報
- 住所:〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字神居149-2
- アクセス:鴛泊港から車で約25分
鴛泊港から宗谷バス「沓形方面Bコース」で約40分「第1神居」バス停下車
仙法志御崎公園【仙法志】
利尻島最南端に位置する岬にある、火山噴火により生まれた海岸線沿いが「仙法志御崎公園(せんぽうしみさきこうえん)」となっています。
透明度の高い海の様子や利尻山のもっとも猛々しい姿を見ることができるポイントです。
溶岩が海に流れ込んでできた奇岩・奇石が多く、磯観察場では天然のうにや昆布をはっきりと見ることもできます。
ここ仙法志御崎公園でおすすめなのが、アザラシプールでゴマフアザラシの餌やり体験!
公園内の売店でえさを購入し、えさをあげるポイントに近づくと、アザラシたちがひょこっと顔を出して近寄ってくる様子は愛らしさ満点です!
売店では、生うにも販売しており、海の目の前で剥きたての新鮮なうにを味わる観光名所にもなっています。
仙法志御崎公園 基本情報
- 住所:〒097-0311 北海道利尻郡利尻町仙法志字御崎
- アクセス:鴛泊港から宗谷バス「鬼脇方面Aコース」で約50分「御崎」バス停下車
利尻富士温泉【鴛泊】
1996年に発掘された利尻富士の麓で湧き出るその温泉「利尻富士温泉」は、年間およそ6万人が訪れる利尻島の名湯です。
地元では子どもからご高齢の方まで、ほとんどの島人がこの利尻富士温泉を利用し、町内のホテル、旅館などにはタンクローリーで温泉が配湯されています。
およそ41℃の源泉は、ナトリウム一塩化物、炭酸水素塩泉で、神経痛、筋肉痛、慢性消化器病、慢性皮膚病などに効能あり。
内湯、サウナ、ジェットバスの他、露天風呂を完備!
さらに、敷地内には利尻富士の湧水「甘露泉水」が湧き出ているので湯上がりのクールダウンに名水も味わえます。
観光や登山などで自然を満喫した1日の締めくくりに露天風呂から利尻富士を眺めてみませんか?
温泉プール「湯泳館」横には無料で利用できる足湯もあるので、旅の途中の休息にはこちらもおすすめです。
※適温にするため若干の加温をし、常時源泉を「足し湯」しながら循環ろ過して使用しています。
利尻富士温泉 基本情報
- 住所:〒097-0101 北海道利尻郡利尻富士町鴛泊字栄町
- アクセス:鴛泊港から車で約5分
鴛泊港から宗谷バス「沓形方面Bコース」で約8分「温泉」バス停下車 ※温泉バス停経由便は本数が少ないのでご注意
天然温泉 利尻ふれあい温泉【沓形】
その湯が空気に触れると茶褐色に色が変化することから「金の湯」とも呼ばれ、泉質は炭酸水素を主成分に塩素、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄分を多く含んでいます。
特に炭酸水素の含有率は国内トップクラス!入浴後は肌がツルツルになる「美肌の湯」「清涼の湯」として、島民だけでなく利尻島を訪れる多くの人たちに好評です。
高温・低温2種類のサウナに、日本海に沈む夕陽や満天の星空を望む露天風呂も人気です。
こちらの施設では、源泉掛け流しと循環ろ過を併用し適温を保つため加温していますが、併設する利尻町営「ホテル利尻」の天然温泉大浴場は、宿泊施設としては利尻・礼文で唯一の源泉掛流しとなっています。
天然温泉 利尻ふれあい温泉 基本情報
- 住所:〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字富士見町90
- アクセス:鴛泊港から車で約20分、沓形港から徒歩約5分
礼文島のおすすめ観光スポット
礼文町高山植物園【北部】
礼文島は別名「花の浮島」と呼ばれ、季節を通じて300種を越える花々が島の至る所で咲き乱れる「フラワーアイランド」です。
5月初旬~9月にかけてたくさんの高山植物が見られ、花のビジターセンターのような役割を担っている「高山植物園」では、季節ごとに島内に咲く約50種類、2万本もの高山植物が目を楽しませてくれます。
また、礼文島でしか見ることができない礼文固有種の花・レブンアツモリソウ(無菌培養)が、温度管理で開花調整され5月中旬から8月中旬まで楽しむことが出来ます。
※10月~4月は休園
レブンアツモリソウ 群生地【北部】
礼文島でしか見ることができない礼文固有種の花・ラン科の女王「レブンアツモリソウ」を間近に見られるポイントです。
園内には散策路が設けられていますので、花のすぐ近くまで歩み入ることができます。
自然に自生しているため、開園期間は開花に合わせ5月下旬~6月中旬頃にて、事前に礼文町のホームページ等で確認することをおすすめします。
レブンアツモリソウ 群生地 基本情報
- 住所:〒097-1111 北海道礼文町船泊村
- アクセス:香深港から宗谷バス「スコトン岬行」で約50分「浜中」バス停下車徒歩約20分
スコトン岬【北部】
礼文島の最北端、目の前に無人島のトド島と日本海の大海原、晴れた日には遠くにサハリンをも望める、島一番の景勝地が「スコトン岬」
この地はかつて稚内の宗谷岬とともに日本最北端を名乗っていましたが、測量の結果宗谷岬より少しだけ南に位置することが判明しました。
「島の人 礼文島本店」にて、利尻昆布の粉末を使用した淡いグリーンの色合いも美しい「昆布ソフトクリーム」や、新鮮な島内産うにを使った絶品うに料理を楽しむことができます。
礼文島トレイル・岬めぐりコース出発の岬です。
スコトン岬 基本情報
- 住所:〒097-1111 北海道礼文町船泊順古頓
- アクセス:香深港から宗谷バス「スコトン岬行」で約1時間、終点下車徒歩約5分
澄海岬【北部】
優雅に弧を描く美しい入り江の先端が礼文島で最も人気の観光スポット「澄海岬(すかいみさき)」
海の底まで透けて見えるほど澄んだ海の透明度が特徴で「礼文で最も美しい海」と言われ、岬の名前の由来ともなっています。
太陽の光で微妙に色が変わり、夏には翡翠色の海を見ることができ、別名「レブンブルー」と称されるほど!
礼文島トレイル・岬めぐりコース終盤の岬です。
澄海岬 基本情報
- 住所:〒097-1111 北海道礼文町船泊西上泊
- アクセス:香深港から車で約30分
香深港から宗谷バス「スコトン岬行」で約47分「浜中」バス停下車徒歩約40分
久種湖【北部】
礼文島の北の端にある、礼文島唯一かつ日本最北の湖「久種湖(くしゅこ)」はアイヌ語の「山越えする沼」からその名が付きました。
春には湖周辺にミズバショウが群生し、野鳥観察台から渡り鳥の観察も楽しめます。
全長1.6kmの久種湖遊歩道があり、湖畔のキャンプ場にはコテージやバンガローもあることから、シーズン中は多くのトレッキング客やキャンパーで賑わいます。
北のカナリアパーク【南部】
かの有名女優主演の映画『北のカナリアたち』の舞台として知られている礼文島。
撮影で使用された礼文島の南端にある麗端小学校岬分校が「北のカナリアパーク」として一般公開されています。
実際に撮影で使用した校舎の中には、撮影当時の写真や出演者の衣装などを展示しており、見学することができます。
パーク内には「カナリアカフェ」があり、北のカナリアパークから眺める利尻富士が一番美しいとの評判もありますので、絶景を見ながら一息つきませんか。
北のカナリアパーク 基本情報
- 住所:〒097-1201 北海道礼文町香深奮部
- アクセス:香深港から宗谷バス「知床行」で約5分「第2差閉」バス停下車徒歩約10分
※6月~9月までは観光シャトルバス「知床行」が運行され「カナリアパーク」バス停で下車可能です。
桃台猫台展望台【南部】
礼文島を代表する巨岩「桃岩」と奇岩「猫岩」を一度に見ることができる、標高50mほどの高さにあるのが「桃台猫台(ももだいねこだい)」
展望台の背後にある「桃岩」は、高さ約250m、幅は最大で約300mもある巨大な桃の形をした奇岩です。
海側には、背中を丸めた猫(まさに猫背!?)が海を眺めて座っているように見える「猫岩」が佇んでいます。
この展望台からは「桃岩」や海岸の「猫岩」だけでなく、礼文島元地地区(西海岸)の3大奇石と呼ばれている「地蔵岩」方面の元地漁港と集落も見ることができるビューポイントとなっています。
それぞれの奇岩は他の場所からも見えますが、ここから見る桃岩はより桃のように、猫岩もより猫のように見えると言われているそうです。
レブンアツモリソウ、レブンウスユキソウといった礼文固有種をはじめ、300種の高山植物も観察できるので、高山植物ウォッチングにもおすすめです。
桃台猫台展望台 基本情報
- 住所: 〒097-1201 北海道礼文町香深村
- アクセス:香深港から車で約10分
香深港から宗谷バス「元地行」で約10分、終点下車徒歩約40分
※6月~9月までは観光シャトルバス「元地行」が運行され「桃台・猫台」バス停で乗降可能です。
桃岩展望台【南部】
「桃岩展望台」は桃の形をした巨岩「桃岩」が眼前に迫り、遠くには猫岩も眺めることができる、桃台猫台と並ぶ奇岩ビュースポットです。
ここから元地灯台を経由して、礼文島南端の知床地区にかけてのトレッキングコース「桃岩展望台コース」は、島にある7つの「礼文島トレイル」の中でも一番人気。
フラワーロードといわれるほど、このコースは高山植物の宝庫で、2022年に「桃岩一帯の高山植物群落」として国指定の天然記念物に指定されました。
レブンコザクラ、レブンキンバイソウ、レブンハナシノブ、
礼文島ならではの手つかずの大自然や独自の地形や奇岩を見ながら、トレッキングに挑戦してみませんか。
桃岩展望台 基本情報
- 住所:〒097-1201 北海道礼文町香深元地
- アクセス:香深港から車で約8分。
香深港から宗谷バス「桃岩登山口行」で約8分、終点下車徒歩約20分
※桃岩登山口路線の運行は5月1日~9月15日まで
レブンウスユキソウ 群生地【南部】
淡白色の葉が、まるで薄く雪が積もった様なレブンウスユキソウ。
別名「エゾウスユキソウ」ともいわれ、礼文町の町花にもなっています。
花の見頃は6月から7月で「高山植物のプリンセス」と評されるその可憐な姿は、白い綿毛に包まれていて気高く感じます。
歌でおなじみのスイス・アルプスのエーデルワイスも同じウスユキソウの仲間です。
レブンウスユキソウの群生地は、礼文島トレイル「礼文林道」の入口から緩やかな砂利道を2kmほど登ったところにあります。
海の向こうに利尻島全体を見渡せる風景が広がり、美しい利尻山を眺めながら群生地へと分け入ります。
レブンウスユキソウ 群生地 基本情報
- 住所:〒097-1201 北海道礼文町香深村
- アクセス:香深港から車で約15分。
礼文島温泉うすゆきの湯【南部】
ニシン番屋をモチーフにした外観が目印の「礼文島温泉うすゆきの湯」はフェリーターミナルにも近いうえ、町営施設のため良心的な料金で利用できます。
無色透明でぬめりがあるお湯は、身体の芯から温まる源泉かけ流しの天然温泉です。
ジャグジーバス、サウナ室もあり、お湯は肌にやさしく入浴後も温かさが持続するので、トレッキング後の疲れた体を癒すのにもピッタリ。
雄大な利尻富士を望む露天風呂に浸かれば、疲れも吹き飛ぶこと間違いなしでしょう!
ジャンプーやボディーソープが完備され、タオルの貸出し等もあるので、手ぶらで立ち寄れるのも嬉しいポイントです。
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利尻・礼文のおすすめグルメ
昆布・うに
暖流と寒流がぶつかる栄養豊富な海に囲まれた利尻・礼文は、海鮮なくしては語れません。
中でも高級品として名高い利尻昆布、極上のうには絶対に食べたい!食べずには帰れない!王道の海の幸です。
利尻昆布というのは「利尻島で獲れた昆布」ではなく、「リシリコンブ」という品種のひとつ。
北海道のオホーツク海域や宗谷など北海道北部地域の海で獲れる昆布ですが、利尻島・礼文島で生産されるものは「島もの」と呼ばれ、特に品質が良いことで評判です。
この利尻昆布を「うに」も主食としているのをご存じでしょうか?
うまみ成分がたっぷり含まれた高級品の「利尻昆布」を主食にして育った利尻・礼文の「うに」は濃厚で甘味が強く、有名料亭や高級寿司店御用達の「極上のうに」になります。
つまり利尻・礼文の「うに」が極上の美味さを誇るのも、実は利尻昆布のおかげなのです。
利尻や礼文で獲れる「うに」は、キタムラサキウニとエゾバフンウニの2種類、どちらも主に6月~9月頃が濃厚な生うにを楽しめる旬です。
島で一度は味わいたい「島グルメ」は「うに丼」は勿論のこと、新鮮なうにを利尻昆布のだしで蒸した「うにの土瓶蒸」!
島外では珍しい食べ方で、うにと昆布に恵まれた利尻島らしいお料理です。
【利尻】愛す利尻山
変わったところでは、沓形にある「北利ん道」の「愛す利尻山(あいすりしりざん)」
特産品の「乾燥うに」と「昆布塩」を使用し、宗谷管内浜頓別町の放牧牛でオ
贅沢に1枚の昆布から1本しか取れない「天然の根昆布スプーン」で、うにの濃厚な味と昆布のお出汁の効いた粘りを実感してもらう絶品です。
北利ん道の「愛す利尻山」 基本情報
- 住所:〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字緑町4-5
- アクセス:沓形港フェリーターミナルから徒歩15分
【利尻】利尻ラーメン
利尻島まで来てラーメン?と思うなかれ、高級品の利尻昆布でだしを取ったスープのラーメンは、ご当地名物の代表です。
濃厚な昆布出汁のスープをベースに、昆布の旨味を前面に押し出した塩味もあれば、鶏ガラや豚骨だしとあわせてより複雑な旨味を引き出した醤油味もあります。
特に有名な「らーめん味楽」は、熟成させて旨味を増した利尻昆布を贅沢に使い、野菜や鶏ガラ、豚骨のだしを重ねたWスープ。
一度焼いて香ばしさを引き出した醤油だれの看板メニュー「焼き醤油ラーメン」は、この為だけに利尻島を訪れるラーメンファンもいるほどです。
【利尻】ミルピス
半世紀以上前から、利尻島で販売しているご当地ドリンクの乳酸飲料「ミルピス」
「最果て自家製」と銘打っている通り、今も原液から手づくりされています。
今では懐かしい牛乳瓶入りで、利尻島でしか飲むことができない知る人ぞ知る飲み物です。
このミルピスを製造販売している「ミルピス商店」では、同じく瓶に入った果実ジュースも製造しており、 ミカン、イチゴ、山ブドウ、コクワ、アロエ、野グミなどの山の果実、中にはニンジン、シソ、柿酢、グスベリに、北海道ならではのハマナス、ギョウジャニンニク、極めつけは「利尻昆布」!?まで珍しいものばかり。
どれも無添加の自家製なので、ミルピス同様に果実ジュースの根強いファンも多いそうです。
ミルピス商店 基本情報
- 住所:〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字新湊153
- アクセス:利尻空港から車で約10分、道道105号線沿い
【利尻】たちかま
これぞ地元グルメというべき利尻島の名産が、たちかまです。
スケトウダラの白子を練り上げて作るかまぼこで、タラの白子のことを地元では「たち」や「たつ」と呼ぶことから、この名前になりました。
新鮮な真鱈の白子が手に入った時でしか作れないそうで、お土産としてもマイナーな、知る人ぞ知る一品といったところ。
モチモチした弾力が魅力でそのまま食べてもおいしいですが、地元では味噌汁の具にしたり、バター焼きで食べるのも人気なのだそう。
火を入れると食感も変わるそうなので、運よく口にする機会がありましたら、いろいろ試したい珍味です。
【礼文】ほっけのちゃんちゃん焼き
礼文島の名物として知られるほっけ、今ではウニやアワビに並ぶ島の名産品として知られています。
この礼文島の真ほっけが特に美味しい旬は秋。
この時期のホッケは肉厚で脂が乗ってふんわり、ジューシー、非常に美味だそうです。
一般的には干物にして焼いて食べることが多いほっけですが、ここ礼文島では「ちゃんちゃん焼き」でいただきます。
ちゃんちゃん焼きといえば、北海道ご当地グルメとして「鮭のちゃんちゃん焼き」がお馴染みですが、礼文島では、新鮮で肉厚な真ほっけを開きにし、そこに味噌やねぎを載せて焼き上げます。
鉄板ではなく炭火で網焼きするほっけのちゃんちゃん焼きは、新鮮な地の素材の味を存分に活かした礼文島の郷土料理。
漁港のすぐそばにある「炉ばた ちどり」や漁協運営の「海鮮処 かふか」などで楽しめます。
炉ばた ちどり 基本情報
- 住所:〒097-1201 北海道礼文郡礼文町香深村字入舟1115ー3
- アクセス:香深港フェリーターミナルから徒歩5分
- ラストオーダー:20時
海鮮処 かふか 基本情報
- 住所:〒097-1201 北海道礼文郡礼文町香深村トンナイ558-1
- アクセス:香深港フェリーターミナルから徒歩5分
【礼文】島の人 礼文島本店
島の最北限「スコトン岬」にあり、島の名産、島うにや利尻昆布をはじめ、人気の「島の人 サーモン昆布重ね巻」など礼文島ならではのおみやげ品が揃っています。
利尻昆布の粉末を使用した「昆布ソフトクリーム」も人気で、スコトン岬観光の休憩スポットにもなっています。
また、2013年のリニューアルで飲食スペースを併設し、礼文島
終わりに
エメラルドブルーの海、固有種の花たち、トレッキングなどのアクティビティまで、魅力がたくさんつまった北海道の離島「利尻島」・「礼文島」
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