山寺 納経堂
東北最大級のリゾートエリアとして発展してきた「蔵王」をはじめ、雄大な自然や温泉に恵まれる山形県。
松尾芭蕉がおくのほそ道で詠んだ山寺や、「生まれかわりの旅」とされる出羽三山、銀山温泉や蔵王温泉などの温泉地など、多くの見どころがあります。
さくらんぼをはじめとした極上フルーツの数々や、全国区のブランドを誇る「米沢牛」といった名産品から、旅の醍醐味を感じられる郷土料理などご当地グルメも楽しめます。
そんな山形県の魅力を感じるおススメ観光スポットをご紹介します。
景観をたのしむ
山寺
正式名称は宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)といい、貞観2年(860)清和天皇の勅願によって慈覚大師が開いた天台宗のお山です。
奇岩怪石からなる山全体が修行と信仰の場になっており、登山口から大仏殿のある奥之院まで1時間ほどの道のりに、絶佳の景観が広がります。 俳聖・松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の名句を紀行文「おくのほそ道」に残したことでも知られています。
出羽三山(でわさんざん)神社
山形県の中央にそびえる月山(がっさん)(1,984メートル)・羽黒山(はぐろさん)(414メートル)・湯殿山(ゆどのさん)(1,500メートル)の総称で、6世紀に開山されたといわれています。
月山を主峰に、峰続きの北の端に羽黒山があり、月山の西方に湯殿山があります。
中世には湯殿山を「総奥の院」(最も大切な場所)として、月山・羽黒山・葉山あるいは鳥海山を称して出羽三山とされました。
羽黒山は人々の現世利益を叶える「現在の山」、月山はその高く秀麗な姿から祖霊が鎮まる「過去の山」、湯殿山はお湯の湧き出る赤色の巨岩が新しい生命の誕生を表す「未来の山」と言われます。
三山を巡ることは、江戸時代に庶民の間で「生まれかわりの旅(三関三渡(さんかんさんど)の行)」として広がり、山の自然と信仰の結び付きを今に伝えています。
羽黒山(はぐろさん)五重塔
羽黒山参道、「一の坂」上り口の杉並木の中にあり、東北地方では最古の塔といわれ、平将門の創建と伝えられています。
高さ29メートルの三間五層柿葺素木造で、昭和41年には国宝に指定されました。
近くには樹齢1,000年、樹の周囲10メートルの巨杉「爺杉(じじすぎ)」があります。
蔵王ロープウェイ
山形市蔵王温泉の蔵王山麓駅・樹氷高原駅・地蔵山頂駅を結ぶロープウェイです。
蔵王の樹氷は有名で、山の斜面に立ち並ぶ樹氷は「スノーモンスター」と呼ばれています。
山頂には雲の上の絶景レストランもあり、四季とともに移り変わる大自然の風景を楽しみながら食事ができます。
ドッコ沼
標高約1,400メートルの蔵王中央高原にある神秘的な沼で、日差しによって水が青色やエメラルドグリーンに変化する様子は幻想的です。
この沼には水神様の伝説が残っており、かつて沼に住んでいた龍を鎮めるため、覚山法師が金剛杵(こんごうしょ)の独鈷(とっこ)を沼に投げ入れ、その独鈷が湖の形になっていることから「ドッコ沼」の名前が付いたと言われています。
ドッコ沼までは蔵王温泉街から蔵王中央ロープウェイで鳥兜駅へ行き、リフトに乗り替えて山頂へ行く、もしくは鳥兜駅からトレッキングを楽しむなど体力に合わせてコースを選ぶことができます。
ドッコ沼 基本情報
- 住所:山形県山形市蔵王温泉ドッコ沼
- アクセス:中央ロープウェイ温泉駅から中央ロープウェイ乗車 約7分「鳥兜駅」下車
御釜(おかま)
蔵王刈田岳・熊野岳・五色岳の3峰に抱かれた円型の火口湖で、釜状なので「御釜」という名前がつきました。
湖面はエメラルドグリーンで、荒々しい火口壁と対比して神秘的な雰囲気を漂わせています。
太陽の光によって深緑やブルーなどに色を変えることから「五色沼(ごしきぬま)」とも呼ばれています。
冬の樹氷と共に蔵王のシンボルとなっています。
蔵王ハイライン(有料道路)を登った駐車場から徒歩約2~3分で御釜を眺める展望台に到着します。
関山大滝(せきやまおおたき)
国道48号線沿いの「大滝ドライブイン泉や」のすぐ裏手にあり、高さ10メートル、幅15メートルと幅広な滝で、エメラルドグリーンの滝壺が美しく、豪快に流れ落ちる様子が見事です。
ベストシーズンの夏には、透き通った川が新緑を映し、10月中旬〜11月上旬頃には渓谷が紅葉に染まり、冬は雪景色の滝を楽しむことができます。
パワースポットを訪れる
玉簾の滝(たますだれのたき)
およそ1,200年前、弘法大師が神のお告げにより発見し、命名したとされる山形県随一の高さ63メートル、幅5メートルの直瀑です。
かつては山岳宗教の修験場であり、滝の前には「御嶽神社」が祀られています。
周辺には杉の大木があり、マイナスイオンがあふれていることからパワースポットとしても人気があります。
ゴールデンウィークとお盆の時期にはライトアップも実施され、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
例年1月中旬から2月上旬の寒さが厳しい季節には、氷瀑を見ることもできます。
駐車場のある産直らららまでの道路は、冬季期間の除雪は土日祝日に行われるため、平日に行く場合は車が通れないこともありますのでご注意ください。
生物に癒される
鶴岡市立加茂水族館
日本海に面した海岸にある世界一のクラゲ水族館で、常時50種以上ものクラゲを展示しており、世界に誇る直径5メートルの水槽「クラゲドリームシアター」には、約1万ものミズクラゲを観賞できます。
クラゲのほか、アシカやアザラシなど様々な個性溢れる生き物を見ることができます。
クラゲの生態や繁殖、分類などについて学ぶ「クラゲ学習会」やクラゲドリームシアター前でのコンサート「音楽の夕べ」、アシカやアザラシが繰り広げる「ひれあしの時間」などを楽しむことができます。
海月(くらげ)ラーメンやクラゲアイスも人気です。
鶴岡市立加茂水族館 基本情報
- 住所:山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
- アクセス:JR鶴岡駅庄内交通路線バス 湯野浜温泉行き(加茂経由)乗車 約39分「加茂水族館」下車
ワインを楽しむ
高畠(たかはた)ワイナリー
まほろばの里、高畠町で1990年に創業した美しいワイナリーです。
地区ごとのぶどうの特徴を生かしたワインを造るなど、高畠の風土を生かしたワイン造りにこだわっています。
契約栽培の方々とともに高品質のぶどう作りに取り組み続け、各種コンクールで多くの賞を受賞しています。
テーマパークを楽しむ
スタジオセディック庄内オープンセット
映画の撮影のために建てられたセットをそのまま保存して一般公開している撮影所です。
月山山麓に位置する88ヘクタールという広大な敷地を持つオープンセットで、数々の映画やドラマなどの撮影が行われています。
漁村、農村、宿場町、山間集落など趣の異なる撮影セットがあります。
冬季(11月中旬~4月下旬)は休業となります(積雪状況により変更の場合があります)。
スタジオセディック庄内オープンセット 基本情報
- 住所:山形県鶴岡市羽黒町川代字東増川山 102
- アクセス:山形道庄内あさひICから車で約20分
温泉に癒される
銀山温泉
かつて江戸時代初期の大銀山として栄えた「延沢銀山(のべさわぎんざん)」の名称に由来しています。
大正末期から昭和初期に建てられた洋風木造多層の旅館が銀山川の両岸に沿って立ち並び、ノスタルジックな雰囲気を味わうことができます。
立ち並ぶ旅館の壁には鏝絵(こてえ)と呼ばれるカラフルな絵が描かれ、アスファルトには雪の結晶を模したタイルが埋め込まれており、散策しながら楽しむことができます。
温泉の泉質はナトリウム―塩化物・硫酸塩温泉(低張性中性高温泉)で、筋肉痛や関節痛、冷え性、病後回復、疲労回復などに効能があります。
蔵王(ざおう)温泉
開湯は1,900年前、日本武尊の東征の際、従軍した吉備多賀由により発見されました。
昭和に入るとスキー場もオープンし、それに伴い、ロープウェイ等設置、観光道路開通など、観光地として発展しました。
ホテルやペンション、民宿なども相次いで開業し、東北最大級の総合マウンテンリゾートとして発展しています。
泉質は強酸性の硫黄泉、 体内のムコ多糖タンパクを活性化させる働きがあり、体内水分量を増加させ、肌と血管を若返らせるとされています。
血行促進効果に加え、硫黄泉には表皮の殺菌作用や皮膚を強くする作用があり、美肌も期待できます。
肘折(ひじおり)温泉
水清き銅山川沿いに風情あるたたずまいの宿が軒を連ねる静かな温泉郷で、開湯は約1,200年前の大同2(807)年といわれています。
「肘折」とは、その名の通り体の部位である肘が由来です。
老僧が肘を折って苦しんでいたところ、この土地の湯に浸かったら、すぐに傷が癒えたと伝えられています。
20軒あるどの旅館も温泉はかけ流しで、豊富に湧き出る湯量と様々な効能が特徴です。
自炊場がを設けてある旅館も多く、温泉街の朝市で購入した旬の食材を使って料理をつくり、食事を楽しむことができるところも魅力です。
泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉で、切り傷ややけど、リウマチ、骨折などの外傷や、胃腸病、皮膚病に効能があります。
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