網走ってどんなところ?
網走(あばしり)といえば流氷、というイメージがあるように冬は流氷が接岸する街として知られています。
北海道の北東部に位置し、オホーツク海に面しているため、漁業が盛んな街です。
オホーツク海で育まれた新鮮な海の幸の宝庫で、カニやいくら、ホタテなどが絶品!
また、網走は世界自然遺産に登録されている知床、まりもで有名な阿寒湖、北海道中央部の大雪山の3つの国立公園からも比較的短時間でアクセスできる好立地でもあります。
冬は-20℃近くまで気温が下がり、夏は30℃以上になる日もあり、季節の違いがはっきりとしていて、四季折々の景観を楽しめます。
網走への行き方
飛行機で
網走へ飛行機でアクセスする際は女満別空港が玄関口となります。
日本各地の主要都市から女満別空港へは東京(羽田・成田)、大阪(関空)から直行便が就航しています。
また、季節限定で名古屋のセントレアから直行便が就航する場合もあります。
北海道内からは札幌近郊の新千歳空港・丘珠空港から直行便が就航しています。
●バス
女満別空港~網走バスターミナル 所要時間:約35分
女満別空港発着の定期便に合わせて空港連絡バスが運行。
流氷砕氷船おーろら号が運航している季節のみ、空港からおーろら号乗船ターミナルまで運行。
●レンタカー・タクシー
女満別空港の到着ターミナルにはレンタカー会社が複数あるので、免許があるならレンタカーでの移動がおすすめ。
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▼北海道のレンタカーに関する記事はこちら
電車で
北海道内の各地から特急・快速列車を利用して網走駅へアクセスできます。各駅からの所要時間はこちら。
■JR札幌駅~JR網走駅:特急列車利用 約5時間30分
■JR旭川駅~JR網走駅:特急列車利用 約3時間30分
■JR釧路駅~JR網走駅:快速列車利用 約3時間20分
■JR知床斜里駅~JR網走駅:普通列車利用 約50分
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バスで
網走と札幌・新千歳空港を結ぶ都市間バスが運航しています。
■札幌~網走:所要時間 約6時間
■新千歳空港~網走:所要時間 約6~7時間
いずれも事前予約制となります。
網走バス株式会社のホームページはこちら
網走の気候・服装について
網走の冬は厳しい寒さと積雪のイメージがあるかもしれませんが、以外にも積雪は北海道の中では少ない方です。
例えば12月の札幌の積雪量が212cm、旭川169cmなのに対して、網走は150cmです。
但し、寒さは厳しく、月別の平均気温は12月は-3.3℃、1月-7.2℃と、氷点下の気温が続きます。
冬の観光時の服装はダウンジャケットなどの防寒着はもちろん、ニット帽・手袋などもお忘れなく。
春~夏の気候は道内の他の地域と比べて、気温は低めですが、大雪山系から吹く乾いた風が起こすフェーン現象で気温が30℃近い猛暑日になることもあります。
但し、朝晩は10℃近くまで気温が下がることもあり、日ごと・1日の間でも気温差が大きいのが特徴です。
北海道の中では夏場の日照時間は長い方ですが、オホーツク海から冷たく湿った気流が入ることで、どんより曇った天気、霧雨や小雨が続くこともあります。
4月~5月のGWの頃でもまだ雪が降る日もあるので、ジャンバーなどは必須です。
夏でも平均最低気温が14℃位まで下がるので、長袖の上着を持参しましょう。
また、日中と朝晩で気温差があるので、重ね着など温度調節しやすい服装がおすすめです。
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網走のおすすめ観光スポット
網走には歴史やオホーツク文化を学べるスポットや雄大な自然を感じられるスポットなど、五感で楽しむ観光スポットが数多くあります。
また、冬にしか体験できない網走ならではの景色など、魅力溢れるスポットをご紹介します。
網走の歴史や文化にふれる
■博物館 網走監獄
明治時代から実際に使われていた旧網走刑務所の建造物群を移築復原し、保存公開している野外歴史博物館です。東京ドーム3.5個分相当という広大な敷地には、国の重要文化財に指定されている建物や、登録有形文化財に登録されている建物が多くあります。
様々な展示等で囚人たちによる過酷な道路開削工事の様子など、北海道開拓の歴史を知ることができます。
監獄食堂では、現在の網走刑務所で受刑者が食べている食事を再現した「監獄食」を体験することができます。
■北海道立北方民族博物館
アイヌ文化を含めた北方諸民族の文化とオホーツク文化を紹介する日本で唯一、世界でも珍しい民族博物館です。衣・食・住などのテーマ別に約900点の資料が展示され、厳しい自然環境に適応してきた北方の人々の知恵や技術を学べます。
来館者のスマートフォンで利用できる日・英語の音声ガイドもあります。
- 住所:〒093-0042 北海道網走市字潮見309-1
- アクセス:JR網走駅から観光施設めぐりバスに乗車、「北方民族博物館」下車すぐ。
■網走市立郷土博物館
昭和11年(1936年)開館の、北海道で最初期の博物館のひとつです。郷土網走とオホーツクの豊かな「自然」と、古代から現代にいたる「歴史・文化」について展示解説しています。
オホーツク海の哺乳類や魚類をはじめ、四季によって見られる野鳥などのはく製資料や、独自の文化として知られる古代「オホーツク文化」を代表する遺跡「モヨロ貝塚」の出土資料などが見どころとなっています。
令和元年には建物が国の登録有形文化財に登録。建築家、田上義也による建築デザインにも注目です。
■オホーツク流氷館
流氷とオホーツク海の生き物について学べるスポットです。なかでも人気なのは本物の流氷に触れたり、濡れたタオルを凍らせる「しばれ実験」が体験できる流氷体感テラス。
ここでは再現されたオーロラを見ることもできます。
ほかにも流氷海中ライブでは、カメラで撮影した流氷の海中の様子を映し出し、幻想的な世界を堪能できます。
クリオネやナメダンゴなどオホーツク海に生息する不思議な生き物の展示もあり、オホーツク海の魅力をたっぷりと学べます。
屋上の展望テラスからは360℃の大パノラマが広がり、知床連山、網走湖、能取湖などを見渡せます。
網走の四季折々の壮大な景観を楽しめます。
- 住所:〒093-0044 北海道網走市天都山244番地の3
- アクセス(車):JR網走駅から車で約10分
- アクセス(バス):網走駅から観光施設めぐりバスに乗車、約15分。天都山下車すぐ。
■網走市立郷土博物館分館「モヨロ貝塚館」
網走市を流れる網走川の河口に位置する遺跡・モヨロ貝塚。ここは今からおよそ1300年前、北方から移り住んだ「オホーツク文化」の人びとによってのこされたムラの跡です。
遺跡を紹介するモ∃ロ貝塚館では、発掘調査から明らかになった人びとの暮らしを、「住居」「墓」「貝塚」のテーマごとに展示しています。
併設する「墓域展示室」では発掘された墓地の様子を、また屋外の遺跡を巡る園路では、北の海に生きた古代の人びとの暮らしにふれることができます。
- 住所:〒093-0051 北海道網走市北1条東2丁目
- アクセス:JR網走駅からバスで5分「モヨロ入口」下車
■流氷硝子館
流氷、雪、氷をガラスで表現した、手作りのガラス工房。近年、量が減ったり、見られにくくなったといわれる流氷。
その要因の一つが地球温暖化とされ、流氷硝子館では廃棄された蛍光灯から生まれ変わったガラス原料「エコピリカ」を使用して美しいガラス製品を造り出すことでCO2排出量削減に取り組んでいます。
アクセサリーや食器など美しいガラス製品が並び、お土産にもぴったり。
また、事前予約でガラス制作体験もできます。
網走の自然を楽しむ
■能取岬
能取岬は網走市の北に位置し、冬は流氷の観察スポットとして人気です。網走で最も早く流氷が観測される場所としても知られています。
オホーツク海に突き出て伸びている岬の突端には白黒のパンダカラーの灯台があり、岬の北方にオホーツク海、東方には知床連山、西方には能取湖の絶景が広がります。
映画やCMのロケ地としても度々使用されています。
■天都山
頂上に「天都山展望台・オホーツク流氷館」がある天都山は網走国定公園の中心に位置しています。天の都にいる心地がすると称されるほど美しいパノラマを見に、多くの観光客が訪れます。
遮るものがない頂上からは網走市街とその先のオホーツク海を見下ろし、網走湖や知床連山の大パノラマが広がります。
山の麓から頂上までのルート沿いにレジャー施設や個性的なカフェ、フルーツ園などがあり、新たな観光スポット「天空の里」として人気を集めています。
■能取湖 サンゴ草群生地
まるで赤い絨毯を敷き詰めたような光景が広がる能取湖のサンゴ草群生地は、日本一と言われています。例年8月下旬頃からサンゴ草が色づき始め、9月中旬頃に一番の見頃を迎えます。
サンゴ草群生地には木製の遊歩道が設置され、赤いサンゴ草が一面に広がった中ほどまで歩いて行けます。
写真スポットとしてもおすすめです。
また、9月中旬には「能取湖さんご草まつり」も開催されています。
■大曲湖畔園地(ひまわり)
網走刑務所の旧農場跡地を利用した観光農園。
北海道らしい広大な敷地を埋め尽くすように、夏と秋にひまわりが咲き誇ります。
大曲湖畔園地ではひまわり畑の2期作が行われ、1期目は7月中旬から下旬にかけて、約150万本のひまわりが見頃を迎えます。
2期目は9月中旬から下旬にかけて、約260万本のひまわりが咲きます。
2期目はコスモスが咲く季節でもあるため、ひまわりとコスモスのコントラストを楽しめます。
園内にはひまわり畑を一望できる展望台があり、眺めは圧巻です。
■フラワーガーデン「はな・てんと」
天都山の山頂近くにある網走レークビュースキー場の一部が、7月~10月上旬の間(見頃は8月中旬~9月下旬)だけ花畑に生まれ変わります。アドプト・プログラムにより市民ボランティアの方々が整備・管理され、広大な敷地がサルビア、ベゴニアなど色とりどりの花で埋め尽くされ、満開時には約4万株の花々が咲きます。
山頂のロッジからは眼下の花畑と、遠くに知床連山やオホーツク海を望むことができる最高のビュースポットです。
- 住所:〒099-2421 北海道網走市呼人15
- アクセス:JR網走駅から観光施設めぐりバスに乗車、約16分。「はな・てんと会場」下車。
網走の冬を楽しむ
■網走流氷観光砕氷船「おーろら」
網走の冬の醍醐味とも言える「流氷」。網走沿岸は海が凍る南限で、例年2月中旬から3月上旬頃が流氷が見られる確率が高い時期です。
そのオホーツク海を覆う白い流氷を砕氷しながら進んで行くのが、網走流氷観光砕氷船「おーろら」です。
網走港から出航して、流氷を探しながら約1時間の船旅になります。
もし遭遇できたら、海に浮かんで白く、輝く流氷を間近で見ながら進んで行く様子は迫力満点。
冬の北海道でしかできない体験です。
運が良ければアザラシやオオワシなどが流氷の上で佇んでいる姿が見られることもあります。
(但し、流氷は風と潮の流れによって動いているため、必ずしも見られるとは限りません。)
- 住所:〒093-0003 北海道網走市南3条東4丁目5−1
- アクセス:JR網走駅から観光施設めぐりバスに乗車、約8分。「道の駅 流氷砕氷船のりば」下車。
■観光列車「流氷物語号」
網走から釧路までをつなぐJR釧網本線。そのなかでも網走~知床斜里駅間はオホーツク海沿いを走行し、車窓から美しい景色を眺めることができます。
特に1月末~2月のオホーツク海が流氷に覆われる時期には例年、約1か月間限定の観光列車「流氷物語号」が運行します。
一度は乗車してみたい、日本で唯一列車から流氷が臨める観光列車として人気です。
途中停車駅の北浜駅では、数分間停車し、駅の展望台からオホーツク海の光景を堪能できます。
流氷が見られるかは運次第ですが、もし見られなかったとしても雄大なオホーツク海と周囲の雪景色を列車から眺められるのは貴重な体験です。
※流氷物語号の運行状況は各年によって異なり、運行されない場合もあります。運行状況は必ずJR北海道のホームページにて確認してください。
■北浜駅
JR釧網本線にある無人駅。路線の中でもオホーツク海に一番近い駅と謳われ、ホームのすぐ前には絶景が広がっています。
冬は駅から流氷が見られることも!
レトロな木造の駅舎内の壁は旅人が記念に貼っていった名刺やメモなどで覆い尽くされていて、様々な歴史を感じさせてくれます。
映画やドラマの撮影場所としても使用されたことがあります。
駅には喫茶室も併設されており、寒い冬に温かいコーヒーを飲みながらオホーツク海の絶景を楽しむこともできます。
また、駅舎の隣にある展望台からはオホーツク海はもちろん、知床連山なども一望できます。
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網走のグルメ&お土産
■道の駅「流氷街道網走」
網走川河口に位置し、オホーツク海や知床半島を一望できる道の駅「流氷街道網走」。冬の間は流氷砕氷船「おーろら」の発着場所として観光客で賑わいます。
テイクアウトコーナーではカラフトマスを使用した人気の「網走バーガー」や「流氷ソフトクリーム」など、2階の休憩所ではご当地グルメ「網走ザンギ丼」や「流氷カリー」など網走でしか味わえないグルメを堪能できます。
また、特産品コーナーでは網走プリンや水産加工品など網走らしいお土産も購入できます。
終わりに
網走の観光スポットはいかがでしたか?
冬の厳しい寒さや監獄のイメージが強い網走ですが、自然の偉大さを体感できるスポットが沢山あります。
北海道の四季の美しさを改めて感じさせてくれるエリアでもあります。
ここでは紹介しきれないおすすめスポットがまだまだあります。
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