宿坊とは、お寺や神社の宿泊施設に寝泊まりし、1日修行体験や生活体験ができるプランです。
お寺の宗派やプランなどによっても異なりますが、宿坊ならではの体験ができます。
お寺に泊まると、どんな体験ができるのか、宿坊ならではの体験を見ていきましょう。
早寝早起き体験
皆さんは毎日どのような生活を送っていますか。
夜は残業で遅く帰宅したり、テレビを見たり、スマホをチェックしたり、ゲームをしていて深夜になってから寝る方も多いのではないでしょうか。
夜更かししてしまう分、朝は出かけるギリギリまで寝ている方も多いかもしれません。
宿坊に泊まると、基本的にはお寺の生活時間に合わせることになります。
そのお寺にもよりますが、朝は5時起き、夜は9時や10時には就寝といったケースが多いです。
最初の1日目は辛いかもしれませんが、数日泊まれば生活時間がリセットされ、体内時計のリズムに合った健康的な生活が送れます。
精進料理や断食で体の中からヘルシーに
食事は基本的に精進料理です。
お寺で用意してくれることが多いですが、プランによっては、一緒に精進料理を作る体験ができるケースもあります。
中には断食のプランが用意されており、適切な指導のもとで断食にチャレンジできるケースもあります。
断食の目的はダイエットや体のリセットといったヘルス目的だけでなく、精神鍛錬など修行の一環として実践しているお寺も少なくありません。
どんな目的で断食に取り組むかで意味合いも変わってきますので、事前にしっかり内容を確認しましょう。
座禅や写経で精神統一
宿坊ならではの体験の代表的な体験が座禅や写経です。
座禅は、座禅を組んで精神統一を図り、もし集中力が途切れた場合や精神が乱れると住職から喝を入れられるというものです。
写経は経典を丁寧に書道で写し書きしていく修行になります。
経典を知らなくても、そのまま写し書きするだけなので、誰でも行うことができます。
書いているうちに経典にも精通できるようになりますが、無心になって集中することで、精神統一になる修行の一つです。
いずれも、集中力を高め、自分と向き合い、日頃の行動を見つめ直すことや正しく生きていくためにはどうすべきかを考え直す時間を与えてくれます。
朝晩のお勤めや住職による説法
お寺では朝と晩に住職がお堂でお経をあげます。
その時間に立ち会うことができ、精神統一を図り、身を清めることが可能です。
また、住職から法話や説法を受けることもできます。
仏様の尊いお話や仏教の信仰のもとで社会で正しく生きていくためのルールなどのお話を聞くことができます。
お勤めへの参加や法話や説法を聞く機会が持てるのも宿坊ならではの体験です。
テレビやスマホから離れた生活
お寺の宿坊にはテレビなど俗世間と通じるものは、設置されていないケースも多いです。
テレビを観ることができないので、おのずと寝るのも早くなり、早寝早起きに結びつきます。
スマホが禁止されているわけではありませんが、寺泊体験中や夜間だけでもスマホの電源を切るなど、スマホレスな生活をしてみてはどうでしょうか。
テレビやネットからの情報に振り回されるなど、情報ストレスを受けている方は少なくありません。
普段は感じていなくても、テレビやスマホから離れた生活をすることで、心身のリフレッシュが図れることがあります。
寺内掃除や庭掃除
お寺での修行の一環として、整理整頓やきれいにすることも求められます。
お寺の廊下を一気に雑巾がけする体験ができることや落ち葉掃きなどといったお庭の掃除などを体験できます。
体験といっても、れっきとした修行の一環です。与えられた役割を集中して行いましょう。
朝も早く、ヘルシーな精進料理で、掃除をするだけでも、体力的、精神的に辛く感じる方もいるかもしれません。
これも修行の一つです。
まとめ
宿坊ならではの体験として、いつもの不規則な生活をリセットし、早寝早起き体験ができるほか、精進料理や断食で体の中から整えることが可能です。
自分のことは自分でやるという、当たり前のようで日頃はできていない習慣の実践もできます。
座禅や写経で精神統一を図り、朝晩のお勤めや住職による説法で、自分を見つめ直したり、反省をしたり、これからの生活を見直す契機が作れるのも魅力です。
テレビやスマホから離れた生活ができることや寺内の掃除や庭掃除など、都会暮らしやいつもの生活ではできないことも体験できます。