余市ってどんなところ?
北海道を広く分けると道央エリアにある余市郡(余市町、仁木町、赤井川村)は北海道の西部、小樽市の隣に位置しています。
積丹半島の東の付け根部分にあり、石狩湾に面している余市。
余市と聞いてウイスキーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
ニッカウヰスキー余市蒸溜所があることで知られ、朝の連続ドラマでも話題になりました。
豊かな自然と水がきれいなことから、ウイスキーやワインの製造に適した地です。
また、幻の魚「ニシン」で栄えた港町ですが、北海道の中では温暖な気候の影響で漁業だけでなく農業も盛んで、全道トップクラスの生産量を誇るりんご、ぶどうをはじめ、さくらんぼ、なし、プルーンなど、北海道で栽培されるほとんどの品目が生産され、フルーツのまち・余市と言われています。
近年は数々のワイナリーもオープンし、ワインの産地としても注目を集めています。
札幌や小樽からもアクセスしやすいので、足をのばして周遊もおすすめです!
▼小樽観光のおすすめスポット情報はこちら
余市への行き方
新千歳空港から
余市から一番近い空港は新千歳空港になります。
新千歳空港へは日本各地から直行便が就航しており、本数も多く北海道の拠点空港です。
●車で
●電車で(新千歳空港から小樽乗り換え)
▼新千歳空港発着の航空券をお探しの方はこちら
札幌から
●車で
※途中の小樽から 一般道(国道5号経由) 約30分
●電車で(札幌から小樽乗り換え)
●バスで
※小樽から余市への電車は1時間に1本程度の運行です。電車移動の際は時刻表などを事前に確認しておきましょう。
▼レンタカーをお探しの方はこちら
▼北海道のレンタカーに関する記事はこちら
余市の気候
北海道の中では温暖な気候の余市。
それでも最も寒い1~2月の平均気温は-3.5℃、最低気温は-8℃位まで下がる日もありますが、-10℃を下回る日はほとんどありません。
ただし、降雪量は北海道の中では多いほうで、平均年間降雪量は865cmとかなり多くなります。
冬に積もった雪は、4月に入ると急速にとけ始め、6月からは気温が上昇し、日中は半袖で過ごせる日もあります。
夏の平均最高気温は26℃前後ですが、32℃近くまで上がる日もあります。
夏から初秋の余市は雨も少なく、爽やかな天候に恵まれる日が多くなり、観光におすすめのシーズンです。
また、様々なフルーツの栽培が盛んな余市では夏~秋頃に収穫の最盛期を迎えるので、この時期はフルーツ狩りもおすすめです。
▼北海道の気候に関する記事はこちら
余市の観光スポット
自然豊かな余市には美しい自然の景観や町の繁栄を物語る歴史的スポットが沢山。
おすすめ観光スポットをご紹介!
余市の歴史を学ぶ
■ニッカウヰスキー余市蒸溜所
ウイスキーの聖地とも言われる、余市を代表する観光スポット。
1934年、”日本ウイスキーの父”と言われている竹鶴政孝氏が開設したウイスキー蒸溜所です。
ウイスキーの本場スコットランドの気候に似ていること、ウイスキーの製造に欠かせない燃料「ピート(泥炭)」が手に入りやすかったことから余市を選んだと言われています。
レンガ造りの歴史を感じる建物は現在も現役の蒸溜所として稼働しています。
数あるニッカウヰスキーの製品の中でも特にシングルモルトウイスキーの「余市」、「竹鶴ピュアモルト」は、世界に誇るウイスキーの逸品として高い評価を受けています。
蒸溜所では、ガイドが案内する無料見学ツアーもでき、テイスティングも楽しめます(無料見学ツアーには予約が必要です。事前にお申し込みください)。
朝の連続ドラマのモデルになったこともあり、話題のスポットとして人気です。
- 住所:〒046-0003 北海道余市郡余市町黒川町7丁目6
- アクセス:JR余市駅からガイドツアー受付までは徒歩約2~3分、売店側入り口までは徒歩約10分
■余市宇宙記念館‐スペース童夢‐
“宇宙を身近に感じる”をコンセプトに貴重な品々が見られる宇宙記念館。日本が開発した宇宙実験棟「きぼう」をモチーフにした見どころは、「きぼう~宇宙での生活~」。
この「きぼう」の空間内で宇宙での食事やベッドなど衣食住についての展示をしています。
また、3Dシアターでは未来の宇宙への行き方をイメージしたオリジナル番組「2041年、宇宙エレベーター」を3D映像で体験できます。
ほかにもデジタルプラネタリウムや宇宙空間に浮かぶ「ハッブル宇宙望遠鏡」を3/4スケールで再現したエリアもあります。
また、余市町出身の宇宙飛行士、毛利 衛さんに関する資料も展示されており、訓練時に着用していたブルースーツや宇宙で使用した衣類など、ここでしか見られない貴重な展示があります。
宇宙記念館は道の駅 スペース・アップルよいちの中にあり、道の駅では宇宙食も販売されています。
さらにフルーツのまち・余市で収穫された旬のフルーツや農産物などが豊富に揃っています。
新鮮なフルーツを使用した手作りジェラートなども人気です。
- 住所:〒046-0003 北海道余市郡余市町黒川町6-4 (道の駅スペース・アップルよいち内)
- アクセス:JR余市駅から徒歩約7分
■旧余市福原漁場
かつてニシン漁が栄えていた余市。その全盛期に余市に定住し、ニシン漁を行っていた福原家が所有していた建物群です。
主屋(番屋)には出稼ぎに来ている漁夫たちの宿泊空間や最盛期には土足のまま食事ができる空間、食料を保管していた米味噌倉など広大な敷地に当時の活気ある状況や漁業の様子、番屋での生活を窺うことができる建物が修復、復元されています。
朝の連続テレビドラマで登場する番屋のモデルになったことでも話題で、ドラマ内で使用されていたストーブなどの展示もあります。
※12月中旬から4月上旬は冬期閉館。
■旧下ヨイチ運上家
国の重要文化財に指定されている旧下ヨイチ運上家(きゅうしもよいちうんじょうや)。松前藩は当時、鮭や昆布などアイヌの人たちとの交易から収入を得ていました。
運上家は蝦夷地の各場所に設置され、松前藩から請け負った商人がアイヌの人達との交易の拠点としていた施設です。
その中の旧下ヨイチ運上家は運上家としては唯一現存している貴重な建造物です。
建物内には等身大の人形や道具が展示され、当時の運上家の様子が再現されています。
※12月中旬~4月上旬は冬期閉館。
- 住所:〒046-0011 北海道余市郡余市町入舟町10
- アクセス:中央バス「余市町役場前」下車、徒歩約10分
■フゴッペ洞窟
2,000~1,500年前の続縄文時代後半に彫られたとされる刻画が多数残っている洞窟遺跡です。人や舟、魚、動物などが描かれている、神秘的な空間です。
国内では小樽市の手宮洞窟に同様の遺跡が残っている以外、他では見られません。
各国の学者や研究者などが訪れる貴重な遺跡で、国指定史跡に指定されています。
※12月中旬から4月上旬は冬期閉館。
余市の自然や景観美に触れる
■ローソク岩
余市市街から海岸線沿いの国道229号線を積丹方面に向かっていると、豊浜町の沖合にそそり立つ奇岩が見えてきます。
海上からの高さ約45m、空に向かって垂直に立つ姿からローソク岩と言われ、余市のシンボルです。
溶岩が水中で冷やされた岩のため、崩れやすく、何度か崩落を繰り返して今の形になりました。
時期によっては太陽がちょうど岩の先端を通り、ローソクに炎が灯っているような美しい景観が見られます。
ニセコ積丹小樽海岸国定公園に位置しているため、周辺の海の透明度も抜群です。
■えびす岩・大黒岩
ローソク岩と同様、ニセコ積丹小樽海岸国定公園にある奇岩。
国道229号線が海岸沿いに入ったすぐの白岩町にあり、岸から十数mの海上に2つの岩が並ぶように立っています。
えびす岩は潮の流れで根元が削られ、今にも倒れそうな不安定な形が特徴的です。
その隣で上に鳥居を乗せて安定して立っているのが大黒岩です。
2つの岩の特徴的な形から夫婦岩ともいわれています。
- 住所:〒046-0031 北海道余市郡余市町白岩町172
- アクセス:JR余市駅から車で約14分(国道229号経由)
■シリパ岬
余市町のもうひとつのシンボル的存在のシリパ岬。
余市湾の西側にせり出したシリパ山の先端が急な断崖になっています。
夏の夕暮れ時には夕陽がその岬の先端をかすめて沈んでいく光景が余市を代表する景観になっています。
夕陽が沈む景観は少し離れたフゴッペ海岸辺りから眺めるのがおすすめです。
シリパとはアイヌ語で「siri=山の」、「pa=頭」、山の頭を意味し、標高約296mの山です。
登山もでき、林の中を進んで行くと、山頂からは積丹ブルーの海の絶景が見られます。
標高はそれほど高くはありませんが、登山道は急で、岩や石が多く歩きづらいので登山靴や滑りにくいスニーカー、動きやすい服装をお勧めします。
フルーツのまち・余市を代表する果樹園、ワイナリー
■余市ワイナリー
爽やかな気候が色素と糖度に優れたぶどうの栽培に適している余市。余市のぶどうを余市で仕込み、余市に根づいたワインづくりを心掛けている「余市ワイナリー」は余市ワイン醸造所の敷地内にあります。
余市の自然が育んだぶどうを使用した「余市ワイン」はオンリーワンの地ワインを目指してつくられた人気の逸品です。
ワイナリー見学も可能で、木樽熟成されているワインなどを窓越しに自由見学が可能です。
また、ワイナリーのほかにレストラン、ワインショップ、カフェ&ベーカリーも併設されており、レストランでは石釜焼きピッツァや道産牛100%のハンバーグなどがワインと共に味わえます。
ワインショップでは余市ワインが全種類揃えられており、お土産にも最適です。
■OcciGabi(オチガビ)ワイナリー&レストラン
余市の丘陵地にあり、ワイン専用の広大なぶどう畑にぐるりと囲まれたワイナリー。まるで海外のワイナリーに居るような気分に浸れる空間です。
外国産の原料などは一切使用せず、素材にこだわったワインづくりを追求し、広い地下醸造・貯蔵空間などワインづくりに最適な設備が整えられています。
季節の花々が咲く美しい庭園を眺めながらワインの試飲も楽しむことができ、お土産にするワインを吟味できます。(試飲は有料です。)
また、OcciGabiワイナリーのレストランでは赤ワインをたっぷり使用したワインハンバーグなど、ワイナリーならではのメニューを楽しめます。
ワイナリー全体が見渡せるレストランからの眺望も見逃せません。
※未就学児の利用はできません。
- 住所:〒046-0012 北海道余市郡余市町山田町635
- アクセス:JR余市駅から車で約7分(道道755経由)
■ニトリ観光果樹園(旧:山本観光果樹園)
イチゴ、さくらんぼ、桃、プラム、ぶどう、梨、りんごなど四季折々の旬の果物狩りができる人気の観光果樹園です。広大な園内ではその時に一番熟したフルーツ狩りを楽しむことができ、日本国内のみならず、海外からの観光客も訪れます。
また、園内のレストハウスでは生ラムのジンギスカンや園内で収穫されたりんごを使用した特製のアップルパイなどのグルメも楽しめます。
※フルーツ狩りができるのは例年6月中旬~11月上旬頃までです。
■さくらんぼ山観光農園(仁木町)
東京ドーム4.2個分、北海道一の広さを誇る観光農園です。6月中旬~8月中旬にかけてさくらんぼ狩りが最盛期を迎え、多くの人で賑わいます。
さくらんぼ山観光農園のうれしいポイントは、くだもの狩りは時間無制限・食べ放題!
おいしいフルーツを心ゆくまで堪能できます。
さくらんぼ以外にもプルーンやぶどう、りんごなど旬の時期に合わせた果物狩りも楽しめます。
また、食事処もあり、特に6月下旬~10月31日まで行われているぶどう棚の下でのジンギスカンは他ではできない体験です。(事前予約が必要です。)
※フルーツ狩りができるのは例年6月中旬〜10月下旬までです。
余市のグルメ
■燻製屋 南保留太郎商店
甘エビ、にしん、ほたて、新巻鮭など新鮮な魚介を中心とした食材の燻製を製造している専門店です。北海道ならではの魚介類を下処理、熟成させ、北海道産・ナラの燻材で香り豊かな燻製に仕上げていきます。
伝統の製法で手間暇かけて作られ、長いものは完成まで3か月かかるものもあります。
ここでしか買えない逸品を求めて遠方からも観光客がやってくるほどです。
魚介以外にもたまごや人参、玉ねぎの燻製もあります。
終わりに
余市のおすすめスポットはいかがでしたか?
ウイスキーの街で知られる余市ですが、ワインやフルーツの産地としても魅力あふれる街です。
さらに歴史あるスポットや宇宙を体感できるスポットまで盛りだくさん!
爽やかな風を感じながら、余市を観光してみませんか?
▼余市旅行をお探しの方はこちら
▼北海道旅行をお探しの方はこちら