阿蘇ってどんなところ?
熊本県は活火山を有することから「火の国」、清らかな湧水の湧き出す水源が1,000か所以上も点在することから「水の国」とも呼ばれています。
特に阿蘇山と世界有数のカルデラ地帯を中心に広がる阿蘇は、その代表的な地域です。
また熊本県は、その火山と水の恩恵から大分県と並び「温泉天国」としても知られ、黒川温泉や杖立温泉などを筆頭に、情緒に満ちた温泉街があるのも阿蘇地域の特徴となっています。
「火の国」阿蘇の大自然を満喫できる観光スポット
阿蘇山
「火の国」熊本のシンボルである阿蘇山は、美しい5つの連山と外輪山などから成り、5つの連山は阿蘇五岳(根子岳・高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳)と呼ばれています。
阿蘇五岳を北側外輪山の大観峰付近から眺めると「涅槃像(ねはんぞう:お釈迦様の寝姿)」のように見えることもあり、古来より参拝や崇拝の対象として崇められてきました。
外輪山を含め、標高1,300m~1,600m、南北25km、東西18km、周囲128kmの阿蘇カルデラは世界最大級の規模で、1934年に「阿蘇くじゅう国立公園(当時は阿蘇国立公園)」に指定されています。
また、日本の山の中で一番最初に外国の文献に記載された山としても有名で、阿蘇地域は2009年に「阿蘇ジオパーク」として日本ジオパークに登録され、2014年には世界ジオパークに認定加盟しました。
阿蘇山は現在も活発な火山活動が続いていて、中岳火口付近まで行くと白煙が上がっている様子を見られます。
観光の目玉「火口見学」は外国人観光客にも大変人気で、2023年8月には従来の一般見学エリア(B1、B2ゾーン)よりも火口に近い場所に、新見学エリア「Eゾーン」が整備されました。
活きている火口を間近で体感できる観光スポットは、ここ阿蘇山ならではです!
※EゾーンはB1、B2ゾーンに立ち入りができない場合で、火山ガスや風速が基準値未満の時に専用バスでのみ見学可能です。
阿蘇山上ターミナルと中岳火口横の駐車場とを繋ぐ阿蘇山公園道路には「阿蘇山火口シャトル」が10往復(1便は要予約)運行されているので、 一般見学エリアへ公共交通機関を利用して阿蘇観光に訪れた際に便利です。
阿蘇山 基本情報
- 住所:〒869-2225 熊本県阿蘇市黒川808-5(阿蘇山上ターミナル)
- アクセス:JR豊肥本線 阿蘇駅から阿蘇山上ターミナルまで車で約24分
大観峰
360度ぐる~っと大パノラマが楽しめる阿蘇随一のビュースポット!
広大な阿蘇カルデラの外輪山の中でも、内牧温泉の北東方にある標高約936mの大観峰(だいかんぼう)は周辺を歩くことができます。
駐車場も完備され、全国から多くの観光客がドライブやバイクツーリングで訪れる観光名所です。
涅槃像にたとえられる阿蘇五岳やカルデラ内の田園風景、草原の先には大分県のくじゅうの山々を見渡せる大観峰は、かつては遠見ヶ鼻と呼ばれていました。
秋ごろから11月にかけての早朝は運が良ければ雲海を見ることもでき、カルデラの盆地に広がる絶景は実に神秘的です!
大観峰展望所にある売店「大観峰茶店」では、熊本の名産品販売のほか、うどん・そば、高菜めしやだご汁、あか牛などの阿蘇名物を味わえます。
手軽に食べられて観光客に人気なのが、地元阿蘇小国(おぐに)にある牧場の、絞りたてジャージー牛乳で作る「手造りジャージーソフト」と、本場ドイツの国際コンテストでの受賞歴もある阿蘇の逸品「自家製 焼フランク」です。
大観峰へ観光の際には、是非ご賞味あれ。
大観峰展望所までは、決まった散策コースなどがあるわけではありません。
駐車場から展望所の先端の石碑がある辺りまで10分ほど、ゆっくりと壮大な草原や山々を感じながら歩いてみるのは実に爽やかで、心身ともにリフレッシュできますよ。
大観峰 基本情報
- 住所:〒869-2313 熊本県阿蘇市山田2090-8(大観峰展望所)
- アクセス:JR豊肥本線 阿蘇駅から産交バスで約35分「大観峰入口」バス停下車、大観峰展望所まで徒歩約40分
【阿蘇ネイチャーランド】
雄大な阿蘇の大観峰の風景、空から見てみたいと思いませんか?
そんな願いを叶えるアクティビティを体験できるのが「阿蘇ネイチャーランド」です。
パラグライダー半日体験(単独飛行)やインストラクターと一緒に飛ぶパラグライダー2人乗り操縦体験から、早朝に行われる熱気球体験など、 様々な体験メニューが用意されています。
阿蘇ネイチャーランド 基本情報
- 住所:〒869-2301 熊本県阿蘇市内牧1092-1
- アクセス:JR豊肥本線 阿蘇駅から産交バスで約10分「西前無田」バス停下車
草千里ヶ浜
今もなお噴煙を上げる阿蘇中岳を望み、78万5,000㎡もの大草原が広がる草千里ヶ浜(草千里)は、熊本・阿蘇を代表する観光地の代表格。
放牧された馬たちが悠々と歩く姿と、雨水が溜まってできたといわれる大きな池とが織りなす自然のコントラストが、非常に美しい観光スポットです。
草原の緑が鮮やかに輝く夏の景色をよく目にしますが、一面が幻想的な白銀の世界に変わる冬も見ごたえがあります。
草千里展望所から眺める、季節ごとに異なる表情の草千里の光景も魅力的です。
広い草原を散策したり、乗馬体験を楽しむのもいかがでしょうか?
【阿蘇火山博物館】
阿蘇草千里駐車場の一角に、活火山である「阿蘇山」の成り立ちから現在の様子から、取り巻く環境や生態系まで「阿蘇をまなぶ。阿蘇がわかる」阿蘇火山博物館があります。
館内には、約27万年前から現在までの阿蘇火山の成り立ちとその周辺の誕生ドラマを再現したジオラマ模型や、ワイドスクリーンに映し出される火口カメラによる火口内の様子は迫力満点!
この映像は阿蘇中岳火口の火口壁に設置された高感度カメラで撮影されており、まさに「生きている火山」を実感できるでしょう。
また、阿蘇火山博物館ガイドセンターでは、阿蘇山上を中心に自然を満喫できるガイド付きトレッキングツアーも用意され、目的や体力に合わせて様々なコースを選べるメニューとなっています。
1階には阿蘇山上ビジターセンターが併設され、阿蘇山の雄大な景観や動植物などの自然情報、阿蘇くじゅう国立公園や日本の国立公園の情報、観光情報を紹介しています。
阿蘇火山博物館 基本情報
- 住所:〒869-2225 熊本県阿蘇市赤水1930-1
- アクセス:JR豊肥本線 阿蘇駅から産交バスで「草千里阿蘇火山博物館前」バス停下車
【草千里珈琲焙煎所】
草千里ヶ浜を一望できるロケーションに、熊本市新町にある珈琲回廊(コーヒーギャラリー)がロースタリー兼カフェをプロデュースしました。
白を基調とした店内は、入った瞬間に大きな鏡に映る阿蘇の大自然が目の前に広がります。
カウンター席やテーブル席のほか、外を見渡せる縁側のようなテラス席も楽しめ、カウンター席では室内にいながら鏡面に映る草千里を一望できる仕掛けになっています。
店内で一際目立つオランダの名門メーカー製エスプレッソマシンから提供する至福の一杯で、阿蘇・草千里の大自然とカフェの空間を堪能しながら旅の疲れを癒やすのもまた、非日常の醍醐味と言えるでしょう。
草千里珈琲焙煎所 基本情報
- 住所:〒869-2231 熊本県阿蘇市永草2391-15
- アクセス:JR豊肥本線 阿蘇駅から産交バスで「草千里阿蘇火山博物館前」バス停下車徒歩2分
阿蘇ファームランド
広大な敷地に「健康と元気」をテーマに作られた「世界にここだけの健康増進パーク」で、頭や体の運動や動物とのふれ合い、スパなどを体験できます。
約100万㎡の広大な敷地は、宿泊・滞在を基本とした「大自然阿蘇 健康の森」と日帰り観光で楽しめる「阿蘇元気の森」の2つで構成されています。
「大自然阿蘇 健康の森」は、めずらしいドーム型の宿泊施設を併設。
地形がそのまま生かされ、自然に囲まれた森の中のドーム型ホテル(ヴィレッジゾーン)、よりプライベート空間を感じられる門扉とガーデンを設え、白を基調とした室内のワンランク上の贅沢エリア(ロイヤルゾーン)、「こんなところに住んでみたい!」という、子どもの夢を詰め込んだ様な、恐竜やフルーツを外壁に絵描いた、26室のユニークで楽しい客室がわくわくするエリア(ドリームゾーン)と、約440棟以上の客室があります。
宿泊者は、露天風呂もある「阿蘇健康火山温泉」や「健康温熱窯十三種」などの温浴施設も利用でき、心身共にリラックスできることでしょう。
「阿蘇元気の森」では、子どもからシニア世代まで、大自然の中で頭とカラダをバランスよく鍛えて活性化できる様に工夫された「遊び」のスポットです。
アニマルセラピーで癒しのひと時を過ごせる「ふれあい動物王国」、「ドーム還元浴」や「オキシゲンドーム」など、日常のストレスからカラダを解放させる癒しのポイントも備えています。
【阿蘇ミルクファーム】
阿蘇ファームランド「阿蘇元気の森」内にある、園内で最も大きなスイーツ&乳製品ショップでは、 阿蘇の人気ブランド牛乳『ASOMILK』を使用した乳製品や各種スイーツ、熊本・阿蘇の特産品が揃っています。
国際味覚審査機構にて行われる食品コンクールで三ツ星を受賞した牛乳『ASOMILK』を使った、ミルク感が濃厚なジェラートはぜひお試しを!
阿蘇カドリー・ドミニオン
「阿蘇カドリー・ドミニオン」は、阿蘇熊牧場として熊60頭からスタートし、動物とのふれあいをテーマに、熊以外の動物も仲間入りした観光スポットです。
1998年に現在の名称に変更して、2023年で50周年を迎えました。
TVの動物番組出演で大人気となったチンパンジーのパンくんや、ブルドッグのジェームズくんがいたのがこちら!
ニホンツキノワグマやエゾヒグマなど、4種類約130頭のクマが暮らしている「ベアバレー」、九州ではここだけ!かわいい赤ちゃんぐまを抱っこできる「こぐま広場」といった、クマたちとのふれあい体験はもちろん「カドリーホール」や「みやざわ劇場」で繰り広げられる動物ショーも大人気です。
その他にも「チンパンジー学習の森」「ペンギンの滝」など、約60種類400頭羽の世界の動物たちが暮らしています。
阿蘇カドリー・ドミニオン 基本情報
- 住所:〒869-2225 熊本県阿蘇市黒川2163
- アクセス:JR豊肥本線 阿蘇駅から産交バスで約7分、熊本市内から産交バス「やまびこ号」「九州横断バス」
いずれも「カドリードミニオン前」バス停下車
阿蘇神社
全国に約500社ある「阿蘇神社」の総本社で、神武天皇の孫神で阿蘇を開拓した健磐龍命(たけいわたつのみこと)をはじめとする家族神12神を祀り、2300年もの歴史を有します。
阿蘇山火口をご神体とする火山信仰と融合し、肥後国(熊本の旧国名)一の宮としても信仰されています。
阿蘇神社の社殿群は、3つの神殿や楼門などの6棟が国重要文化財に指定され、中でも楼門は九州最大の規模を誇り「日本三大楼門」の一つともいわれるほどです。
※熊本地震により、境内の社殿ほぼすべてが甚大な被害を受けましたが、災害復旧工事が2023年12月に完了しました。
阿蘇神社をはじめ関係神社の国造神社や霜宮で行われる一連の稲作の祭りは、学術的にも高く評価され国重要無形民俗文化財の指定を受けました。
農耕の開始期に行われる「田作祭(火振り神事)」、田植期の「おんだ祭」、収穫期の「田実祭」など、古式ゆかしい豊作を祈る祭りは阿蘇の風物詩となっています。
阿蘇神社 基本情報
- 住所:〒869-2612 熊本県阿蘇市一の宮町宮地3083-1
- アクセス:JR豊肥本線 宮地駅下車徒歩15分。
またはJR豊肥本線 阿蘇駅から産交バスで約20分「阿蘇神社前」バス停下車
新阿蘇大橋/ヨ・ミュール
2016年の熊本地震で崩落した阿蘇大橋が約5年の歳月を経て架け替えられ、全長525m、橋脚の高さ最大97mの「新阿蘇大橋」に生まれ変わりました。
復活に際し新阿蘇大橋には歩道を設けてあるので、徒歩で渡って観光できます。
また、橋のたもとには、新阿蘇大橋や周辺の景色を眺められる、新阿蘇大橋展望所「ヨ・ミュール」が設けられました。
この「ヨ・ミュール」とは「良く見えるなぁ」の熊本弁(方言)で、その名の通り展望スペースからは新阿蘇大橋、眼下に長陽大橋、少し奥には南阿蘇鉄道の白川第一橋梁も望めます。
「ヨ・ミュール」の休憩施設は、熊本地震の時に作られた仮設住宅集会場「みんなの家」を移築したものです。
「水の国」阿蘇の観光スポットで自然の恵みと絶景を満喫
白川水源
水の生まれる郷として知られる南阿蘇村。
ほぼ真ん中を流れる一級河川白川の水源で、 環境省の定める「日本の名水百選」にも選ばれているのが白川水源です。
年間を通して水温は14℃で毎分60tもの清水が湧き出ています。
水源近くには、清く豊富な湧水の守護神として「みつはのめ神」という水神様が祀られている「白川吉見神社」があり、古くからこの湧水に対する信仰があったようです。
白川水源の水は自由に持ち帰ることができ、近くには加熱処理された水も販売されていますが、観光の際には環境保全協力金として100円(高校生以上、中学生以下は無料)をお願いしています。
白川水源 基本情報
- 住所:〒869-1502 熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川2040
- アクセス:阿蘇くまもと空港から車で約40分、南阿蘇鉄道 南阿蘇白川水源駅から徒歩で約10分
高森湧水トンネル公園
昭和の時代に旧国鉄高森線を延伸し、宮崎県の旧国鉄高千穂線と接続する為に掘削していた県境を超えるトンネルですが、突然大量の出水に見舞われ、出水事故が度重なったことから建設を断念しました。
その後、未開通のトンネルは高森町の貴重な水源地および、親水公園として観光用に整備され一般公開されています。
途中まで完成していたトンネルの長さは2,055m、現在でも毎分32tの湧水量があります。
トンネル内では、掘削された岩盤から流れる滝のような水源や、流れ落ちる水が水玉になって時には止まっているように見えたり、不思議な動きをする仕掛け噴水「ウォーターパール」などを見ることができる、不思議な空間となっています。
公園内では7月には「七夕まつり」、12月には「クリスマスファンタジー」が開催され、トンネル工事に関する資料館「湧水館」も併設されています。
南阿蘇鉄道
JR豊肥本線の立野から高森までの17.7kmを結ぶ、旧国鉄高森線を引き継いだ第三セクターの鉄道で、地元では「南鉄(なんてつ)」の愛称で親しまれています。
標高の高い阿蘇地区を走るため、沿線には阿蘇五岳や南阿蘇外輪山を望む雄大な絶景が広がっています。
特に、立野~長陽間の立野峡谷に架かる赤いアーチが美しい第一白川橋梁は、南鉄随一の絶景ポイント!
全長166m、白川の川面からレール面までの高さ約60mもあり、その高低差に足がすくんでしまいそうです。
2016年の熊本地震においては、この第一白川橋梁を含む立野~中松間の被害状況が特に甚大で、一時は南鉄廃線の懸念もありました。
しかし住民や関係者の熱意により、熊本県が国に再建の支援を要請、復旧にかかる費用の9割以上を支援して再建が決定。
復旧に際しては第一白川橋梁の旧橋を一旦解体撤去し、土台の耐震補強を行った上で新しい橋を架け直すという、およそ5年間にも及ぶ大工事が行われました。
地震発生から3か月後、比較的被害の少なく復旧の早かった高森~中松間で一部再開し、地震被災から7年後の2023年7月に地元待望の全線運行再開を果たしました。
南鉄の沿線には「水の国」を象徴する、清流や湧き水の水源が点在し、「南阿蘇白川水源駅」など、水源にちなんだ駅もあります。
そのひとつ「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅は、ひらがなで22文字あり、茨城県の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線にある「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅」と並んで、日本一長い鉄道駅名(※)としても有名です。(※副駅名や軌道線の京福電鉄などを除く)
終点高森駅のひとつ隣にある「見晴台」駅は小さな無人駅ですが、あの紅茶飲料のCMロケ地として有名です。
今でもロケ地巡りや聖地巡礼で訪れる人があり人気の駅のひとつになっています。
【トロッコ列車ゆうすげ号】
南阿蘇鉄道を観光するならば、土日祝や夏休みを中心に立野~高森間で運転される観光列車「トロッコ列車ゆうすげ号」がおすすめ!
小さな3両のトロッコ車輛は窓のない開放感あふれるもので、阿蘇の山々や水源の里山風景を眺めながら、の~んびりと沿線ガイドに耳を傾ける約55分の列車の旅が楽しめます。
先にご紹介した第一白川橋梁では、速度を落としたり、時には停車して、じっくりと体感させてくれるサービスもありますよ♪
南阿蘇鉄道を楽しむ際には、立野駅前にある創業明治40年の老舗ニコニコ屋の甘酒まんじゅう「ニコニコ饅頭」や、昔懐かしい雰囲気を今に残す長陽駅にある、久永屋の「資本ケーキ(シフォンケーキ)」もおすすめです。
ニコニコ饅頭(立野駅前:ニコニコ屋) 基本情報
- 住所:〒869-1401 熊本県阿蘇郡南阿蘇村立野1576
- アクセス:熊本駅からJR豊肥本線で約50分~1時間(普通列車は肥後大津で乗換あり)
資本ケーキ(長陽駅:久永屋) 基本情報
- 住所:〒869-1404 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字河陽3440-4
- アクセス:立野駅から南阿蘇鉄道で約7分
鍋ヶ滝公園
阿蘇のカルデラを形成した約9万年前の巨大噴火でできた滝で、長い年月をかけて現在の姿になりました。
2014年に「世界ジオパーク」に認定された「阿蘇ジオパーク」のなかでも、火山帯である阿蘇の「大地の息吹を感じることができる」重要な場所とされています。
滝の落差は約10m、横幅は約20m、レースのカーテンのように水が流れ落ちていく様子や、周辺の木々が織りなす木漏れ日に照らされる姿がとても美しく神秘的な観光名所です。
その幻想的な風景からお茶のCM撮影が行われたことで一躍名前が知られるようになりました。
春はマイナスイオンたっぷりの水のカーテンを眺めて、夏には涼を求めての森林浴、秋は川のほとりから観る紅葉も素晴らしいです。
また、滝へ向かう階段の途中の石畳にはハート型の石が6つ隠れているので、探しみてはいかがでしょうか。
※鍋ヶ滝公園周辺道路の渋滞回避、混雑緩和のため、2021年11月からウェブからの事前予約による入園も可能となっております。
(予約者優先です。大型連休等は完全予約制となっております。)
鍋ヶ滝公園 基本情報
- 住所:〒869-2502 熊本県阿蘇郡小国町黒渕
- アクセス:熊本ICから車で約1時間30分。道の駅小国ゆうステーションから車で10分
北里柴三郎記念館
鍋ケ滝公園のある阿蘇郡小国町は、北里研究所や慶應義塾大学部医学科の創設に尽力し、細菌研究等で偉業を残した「近代日本医学の父」北里柴三郎博士生誕の地です。
北里柴三郎博士といえば、20年ぶりに刷新された2024年7月から発行の新千円札の肖像に選ばれたことも、記憶に新しいところ。
このニュース以降、生誕の地である阿蘇や、小国郷、そして記念館を訪れる観光客も増えたそうです。
記念館の敷地内には、少年時代を過ごした「生家」、帰省した際の滞在や賓客をもてなすために建てられた「貴賓館」、故郷の子供たちのために博士が私財を投じて建設した図書館「北里文庫」などがあります。
また、博士の生誕170周年となった2023年に新たに「ドンネル館」が完成し、北里柴三郎博士の生涯と数々の偉業をいまに伝えています。
北里柴三郎記念館 基本情報
- 住所:〒869-2505 熊本県阿蘇郡小国町北里3199
- アクセス:熊本ICから車で約1時間30分。道の駅小国ゆうステーションから車で10分
小国郷の金運・福運パワースポットめぐり
江戸末期の頃、三社への参詣を日課としていた商人が、夢枕で見た三社の光景に吉兆を感じ「小国両神社」の富くじを買い求めたところ、見事に一等を引き当てたという。
この福運の言い伝えから、現在も多くの人が宝くじの当選や福運招来を祈願して巡礼しているのが「小国郷の金運・福運パワースポットめぐり」です。
小国郷の三社とは、総鎮守「小国両神社(金運や宝くじのパワースポット)」、樹齢千年の欅(けやき)の根元から水が湧き出ている「けやき水源(福運の水神様)」、その昔醍醐天皇の孫姫、小松女院が恋の祈りを捧げたという「鏡ヶ池の恵比須様(縁結び・商売繁盛)」の三か所を指します。
小国郷の金運・福運パワースポットめぐり 基本情報
- 住所:〒869-2501 熊本県阿蘇郡小国町宮原1670(小国両神社)
- アクセス:大分自動車道九重ICから車で約30分。道の駅小国ゆうステーションから車で3分
【小国そば街道】
金運・福運のパワースポットめぐりや鍋ヶ滝公園、北里柴三郎記念館など、小国郷観光の際には、ぜひ美味しい「そば」を楽しんでみましょう。
そばの産地が点在する阿蘇、特に小国郷は水が豊富なこともあり、小国町・南小国町・阿蘇市にわたって「そば街道」として知られるそばの名所です。
地粉や名水を使ったこだわりのそばを打つ店が多く、個性豊かなそばメニューを提供しています。
菊池渓谷
くまもと自然休養林の菊池渓谷は、日本森林浴の森百選、日本名水百選、日本の滝百選、水源の森百選、くまもと緑の百景、熊本の自然百選、新くまもと百景などに選ばれている菊池市の観光名所です。
菊池市街地から東へ約17km、阿蘇外輪山の北西部に位置し、標高500m~800mの間に約1,193haの広大な面積が広がっています。
原生林に覆われた渓谷には大小さまざまな瀬や渕や滝があり、変化に富む渓流が織りなす光景は「渓谷美の極致」と称賛され、訪れる人々を魅了します。
春~夏の新緑の季節には避暑地として、清流のマイナスイオンにあふれたひんやりとした空気感、木陰がもたらすやわらかな光は、まさに天然のクーラーに癒されるよう。
秋には期間限定でライトアップイベント「ファンタジーナイト」が開催され、幻想的な夜の菊池渓谷を楽しめます。
冬は山々に白い花が咲くような氷霧があらわれ、眩しいほど白銀の世界が広がり、実に神秘的です。
阿蘇への行き方
福岡県、大分県、鹿児島県と陸続きで接し、有明海を挟んで長崎県とも往来が可能な熊本。
特に阿蘇は大分県の「くじゅう高原」に隣接し、周遊して観光するのもおすすめです。
九州横断ルートでもある、阿蘇へのアクセス方法についてご紹介します。
▼阿蘇から大分県の「くじゅう高原」方面へも周遊するならば、モデルコースの参考にこちらの記事もおすすめ!
【航空機利用】
2023年3月に新旅客ターミナルビルがオープンした、熊本の空の玄関「阿蘇くまもと空港」は、その名の通り阿蘇へのアクセスも良く文字通り「阿蘇の玄関口」となっています。
2023年10月現在、国内線では下記の各地から航空便が就航しています。
■東京から
[羽田発着]
JAL、ANA、ソラシドエア(SNJ)
[成田発着]
ジェットスタージャパン
■大阪(伊丹)から
■名古屋(中部)・那覇から
■名古屋(小牧)・静岡から
さらに地域航空会社の天草エアライン(AMX)は熊本=天草間、福岡=天草間にも就航し、九州内での空のアクセスも充実。
また、国際線は台北およびソウルへ定期便が就航しています。
阿蘇くまもと空港からは都市間バスや路線バスが複数あります。
阿蘇駅前へ「特急やまびこ号」、黒川温泉へ「九州横断バス」、阿蘇山上ターミナルへ「阿蘇山上線」、高森中央へは「快速たかもり号」と阿蘇地域各地へのアクセスが非常に便利!
阿蘇くまもと空港 基本情報
【鉄道利用】
熊本や水前寺から大分へと九州を横断するJR豊肥本線が、阿蘇へのアクセス路線にもなっています。
熊本から阿蘇まで特急「あそ」「九州横断特急」が約1時間10分で結びます。
※普通列車の場合には肥後大津で乗り換え。
また、JR九州といえばユニークなD&S観光列車が大人気ですが、阿蘇・大分・別府方面へは特急「あそぼーい!」が毎日1往復しています。
JR九州 基本情報
【都市間バス利用】
現在は九州新幹線も開通し、JRになってから鉄道の利便性が大幅に向上しましたが、九州では昔から福岡を中心に各地を結ぶ高速バス路線網が発達しています。
阿蘇地域では、熊本市街からの「快速 たかもり号」、福岡から杖立温泉や黒川温泉へ直通する「高速 福岡-黒川温泉」のほか、熊本と各地を結ぶ下記の都市間バスが阿蘇や黒川温泉などを経由するので、九州の他の県や有名温泉地との周遊観光にも非常に便利です。
■熊本=大分:「特急 やまびこ号」阿蘇駅前・宮地駅前などを経由します。
■熊本=由布院・別府:「九州横断バス」阿蘇・黒川温泉でも乗降可能です。
■熊本=高千穂・延岡:「特急 たかちほ号」阿蘇・高森でも乗降可能です。
産交バス 基本情報
終わりに
2016年4月の熊本地震による被害から、力強く復興を成し遂げてきている熊本・阿蘇。
復興応援の意味も込めて旅してみませんか?
地元の方々が阿蘇山にも負けない熱いおもてなしの気持ちで皆さんをお待ちしています。
*もっと知りたい!熊本県の観光情報はこちらの記事もcheck!
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