沖縄では、酒店に入ると選ぶのに迷うほどの泡盛が並んでいます。日本酒とは違う美味しさ、低カロリーでヘルシーなお酒、泡盛のミニ知識やオススメの泡盛をご紹介します。泡盛を知り、沖縄で自分好みの1本を見つけてみませんか?
古酒から個性派まで、試すのが楽しい泡盛ワールド
皆さんは「泡盛」にどんな印象を持っていますか?
泡盛と一言でいっても、実はその種類、味や香りは多種多様。フルーティーで飲みやすいものから、ゆっくりと寝かせた深い味わいの「古酒」まで、その数なんと1,000種類以上。
度数も10度~60度までと、幅広いラインナップがあります。
泡盛は基本的に一般酒(3年未満の泡盛)、古酒(一般酒を3年以上熟成させた泡盛)の2つのタイプに分けられます。
古酒は一般酒とブレンドされているものも多く、その割合が容量全体の50%以上であれば古酒と表記できることになっています。混合率はラベルの裏などに表示されているので、選ぶときの参考にしてもいいですね。
ほかには、泡盛をベースにコーヒーやフルーツを加えたリキュール系のお酒や、梅酒、「ハブ酒」のような個性的なものまでバラエティーに富んでいます。見た目にもかわいい琉球ガラスにはいった泡盛などもあり、これはインテリアとしても楽しめるのでオススメです。
日本酒とはここが違う! 泡盛の製法
日本酒には黄麹、焼酎は主に白麹が使われるのに対し、泡盛造りに使用される麹菌は「黒麹」。
さらに原料には、昔からインディカ種(細長い系統のお米)のタイ米が使用されています。
タイ米は、粘り気の強い日本のお米(ジャポニカ種)に比べ、硬質でさらさらしているため黒麹菌が菌糸を伸ばしやすい(米麹をつくりやすい)という特性があり、香りや味わいに泡盛独特の風味を醸し出しています。
造り方は、まず原料のタイ米を黒麹を使って米麹にし、それに水と酵母を加えてもろみにして、2週間ほどアルコール発酵させます。このシンプルな工程こそ「全麹仕込み」といわれる泡盛独特の製法です。泡盛以外の国内の焼酎はこの仕込みの工程を2度に分けて行いますが、泡盛は1回で全てを行うのが特徴です。
沖縄では年間を通じて気温が高いため、雑菌が繁殖して、もろみの段階で腐敗しやすくなります。ほかの焼酎のように二次仕込まで行っていては腐ってしまう確率が高くなるため、一気に仕込みを終わらせる必要があるのです。
沖縄にきたらぜひとも飲みたい泡盛はこれ!
今回おすすめするのは「琉球王朝」という銘柄。沖縄県内でも逸品と呼ばれている古酒の一つで、古酒を基本とし、さまざまなブレンドを施して仕上げています。
特徴は、角々しさがなく、丸みを帯びた味わいであるということ。加えて、柔らかい芳醇な香りがたまらないという愛飲者からのレビューも上がってきています。
オイシイからと杯をどんどん重ねるようなお酒ではなく、じっくりと味わいながら楽しむ大人のお酒ともいえます。
またストレートだけでなく、ロックや水割りなどさまざまな飲み方が堪能できるのも「琉球王朝」の魅力です。
特に柑橘系の酸味が後味をさわやかにしてくれる「シークワーサー割」がおすすめ。製造元の株式会社多良川のお酒の中でも多くの沖縄県民に愛されている銘柄です。
もちろん沖縄には「琉球王朝」以外にもすばらしい泡盛、隠れた銘柄が数多くあります。それらの紹介はまた次の機会ということで。
今度の休暇は、あなたに合った泡盛を探しに沖縄に出かけてみませんか?
投稿日:2018.02.19