日本最西端の島・与那国島。
人気ドラマのロケ地としても知られる最果ての島。
謎めいた海底遺跡、島のあちこちで馬が放牧される雄大な自然が広がる与那国島の魅力をご紹介!
与那国島ってどんな島?
八重山諸島の最西端に位置し、日本で一番最後に夕陽が沈む島。
沖縄本島(那覇)との距離ですら520 kmもありますが、台湾まではなんと111km。
晴れた日には遠くに台湾が望めることもあります。
八重山諸島は珊瑚が隆起してできた島が多い中、与那国島は他の島と異なり、断崖(だんがい)や急崖(きゅうがい)が多い起伏に富んだ地形です。
方言や祭りなど八重山諸島の中でも独特な文化を持ち、昔ながらの沖縄の風情が色濃く残る与那国島では今も数多くの祭事が受け継がれています。
気候は熱帯雨林気候に属し、冬でも最高気温は20℃を上回る温かさです。
与那国島の魅力
断崖絶壁に囲まれ、ダイナミックな自然にあふれた与那国島。
島のあちこちで天然記念物でもある「ヨナグニウマ」が放牧され、都会では見られないのどかな空間が広がります。
与那国島は島内一周約25kmで、車だと1日で1周出来てしまうほど。
海岸沿いに絶景スポットが多く、島内を1周しながらフォトジェニックな風景を撮影してみてください。
与那国島の海の底には海底遺跡があることでも知られており、謎めいた遺跡を見ようと多くのダイバーが世界中から訪れる秘境の地でもあります。
与那国島の産業
豊かな自然に恵まれ、海に囲まれた与那国島。
広大な敷地で放牧されている和牛の飼育、さとうきび栽培が盛んです。
与那国島周辺の海は黒潮の影響を受け、県内随一を誇るカジキマグロの漁獲量を誇ります。
島内ではカジキの刺身など新鮮なカジキマグロが食べられるお店も人気。
また、かつて渡航が困難と言われていた与那国島では身近な植物繊維素材と植物染料を用いた織物「与那国織り」が伝えられ、今も伝統産業として受け継がれています。
与那国島への行き方
与那国島へのアクセスは飛行機・フェリーの2パターンあります。
飛行機は那覇空港または南ぬ島石垣空港から出発。
フェリーは石垣島の離島ターミナル、フェリーよなくに乗り場から出航。
飛行機で行く
航空会社:RAC(琉球エアコミューター)
<那覇-与那国島間> 所要時間:約1時間20分
■沖縄本島・那覇 ➡︎ 与那国島 1日2便
■与那国島 ➡︎ 沖縄本島・那覇 1日1便
<石垣島-与那国島間> 所要時間:30分
■石垣島 ➡︎ 与那国島 1日2便
■与那国島 ➡︎ 石垣島 1日3便
フェリーで行く
フェリーよなくに(福山海運)
<石垣島-与那国島間> 所要時間:約4時間
■石垣島 ➡︎ 与那国島 週2便(毎週火曜日/金曜日)
■与那国島 ➡︎ 石垣島 週2便(毎週水曜日/土曜日)
(飛行機やフェリーのスケジュールは急遽変更になることありますので必ずご確認ください。)
島内の交通手段
【レンタカー・レンタバイク】
島内の移動は時間を気にせず自由に移動できるレンタカー・レンタバイクが便利。
レンタカーは事前予約で空港での貸し出し・返却も可能です。
【レンタサイクル】
潮風を感じながらのんびりと移動できるレンタサイクルもありますが、起伏が激しい与那国島の移動手段にはおすすめできません。
最近では電動アシスト付き自転車の貸し出しもあるので、自転車で移動してみたい場合はそちらを利用するか、短時間だけの利用にしましょう。
【タクシー】
免許がない方、短時間の利用ならタクシーが安心。
但し、島内にはタクシー会社が1社しかなく、台数も非常に少ないです。
利用する際は事前に予約しましょう。
【路線バス】
町営の生活路線バスが運行しており、誰でも利用でき、料金は無料。
但し、本数は1日9便と少なく、生活路線なので停留所から観光スポットまで遠い場合もあるので、利用の際は事前に計画を立てましょう。
与那国島のおすすめ観光スポット
Dr.コトー診療所
今も根強い人気のドラマ「Dr.コトー診療所」。
ドラマで登場する美しい景色が広がる「志木那島」のロケ地としても知られる与那国島。
撮影で実際に使用されていた診療所のセットが今も当時のまま残されています。
ドラマにも何度も登場した美しい天然ビーチ比川浜(ひかわはま)のすぐそばに建ち、今も診療所を見るために与那国島を訪れる人がいるほど。
診療所内の見学もでき、病室や待合室などまさにドラマで見た光景が見られます。
ドラマファンだけでなく、訪れた人はこの景観にきっと感動するはずです。
Dr.コトー診療所 基本情報
- 住所:〒907-1801 沖縄県八重山郡与那国町与那国3111
- アクセス:与那国空港より約車で約20分
- 入場料:300円(高校生以下無料)
西崎・日本最西端の碑
島の最西端にある岬、西崎(いりざき)。
日本の最果てとして、日本最西端の碑や灯台、展望台があり、晴れて澄んだ日には遠くに台湾を望めることもあります。
岬の先端は海面から50m以上の断崖に囲われ、日本で一番最後に沈む夕日を見ることが出来る絶景スポットとして人気です。
与那国島を訪れた記念として与那国島観光協会は「日本最西端の証(あかし)」を発行しています。
西崎からの眺めで日本の果てを体感してみてください。
東崎
西崎(いりざき)の反対側に位置し、島の東端にある岬、東崎(あがりざき)。
海面から約100mの断崖絶壁の岬には灯台、展望台も設けられています。
岬の周辺では与那国馬や牛が放牧され、のどかな風景が広がり、まさに与那国島を代表する景観です。
晴れた日には西表島(いりおもてじま)が望めます。
立神岩
与那国島のシンボル的な存在、島の南東部の海中にそそり立つ立神岩(たちがみいわ)。
昔、ある若者が海鳥の卵を採るために立神岩に登ったが、下りられなくなり、神に祈りを捧げたところ、無事サンニヌ台に戻ることができた、という伝説が残されています。
サンニヌ台(景勝地)から歩いて5分の場所に立神岩展望台があります。
クブラバリ・クブラフリシ
西崎(いりざき)から程近い場所で、今は海を一望できる絶景スポットとして知られているクブラバリ。
与那国の悲しい歴史が残るスポットとしての言い伝えもあります。
クブラバリと言われる巨大な岩の割れ目があり、かつて人頭税に苦しんだ与那国島では村の妊婦にこの割れ目を跳ばせ、成功できた者だけが出産を許されたといわれています。
クブラバリから海側に少し進むと奇岩が並んだ海岸が続きます。
クブラフリシと言われ、波が打ち寄せ白波が立つ与那国島ならではの景観スポットの一つです。
DiDi与那国交流館
DiDi(でぃーでぃー)は与那国の言葉で「行こう」を意味します。
「風ラボ」、「唄ラボ」、「食ラボ」の3つのコーナーで与那国島の歴史を体感し、交流を深めることを目的としたスポットです。
祭事の紹介や、島内の観光スポット・各施設の紹介がされ、与那国島の情報発信地でもあります。
与那国島のおすすめアクティビティ
ダイビング<海底遺跡>
1986年、ダイバーによって発見された海中の巨大な1枚岩。
分かっているだけでも全長100m、幅60m、そして高さ25mとかなりの大きさ。
階段状になっている壁や通路が整備されているように見える形状から海底遺跡と言われるようになりました。
誰が、何のために作ったのか、または自然によって造られたのか未だ謎に包まれています。
静寂の海底の中で、大いなる歴史ロマンに触れようと世界中のダイバーが与那国島の海を訪れます。
ウミガメやマグロといった海の生き物、12月〜5月頃はハンマーヘッドシャークに出会える可能性が高いことも魅力です。
与那国馬風(う)牧場
与那国島には、この島でだけ飼育されてきた在来種の「与那国馬」が現在も各地で放牧されており、与那国島の代名詞ともいえる景観がみられます。
与那国馬風(う)牧場では与那国馬のトレッキングや触れ合い体験ができます。
おすすめはトレッキング!ミニレッスンを受けた後、自分で馬を動かしトレッキングに出かけます。
「モンゴルへ行く」秋〜春 限定コース
歩くも良し 走るも良し、これぞ馬の島の醍醐味堪能コース決定版。
また、夏季限定の与那国馬と海で遊べるアクティビティも人気です。
「コトーの海を行く」夏 限定コース
よなぐに馬に直に乗り、意思疎通を図る一体感は何物にも変えがたい貴重な時間となる事でしょう。
馬に乗り、大自然の中をゆったりと進みながら見る与那国島の景色は格別。
是非体験してみてください。
与那国馬風(う)牧場 基本情報
- 住所:〒907-1801 沖縄県八重山郡与那国町字与那国3500
- アクセス:与那国空港より車で約20分
- お問い合わせは090-2502-4792 又は下記HPより。
与那国島のビーチ
断崖絶壁に囲まれているため、海水浴ができる場所が限られている与那国島。
ビーチは観光用に整備されているわけではありません。着替えは事前に済ませておくなど、用意が必要です。
また、干潮や急に深くなっている場所、そしてゴツゴツしたサンゴ礁の岩場にも注意しましょう。
ダンヌ浜
静かに夕日が見られる穴場スポットとしても知られるダンヌ浜。
話題になっているのはトイレがある建物の丸い開口部から見える景色。
晴れた日にはコバルトブルーの海が、夕方には沈む夕日が写真映えスポットとして人気です。
但し、満潮時には流れが複雑になり、泳いだり、シュノーケルをするには危険ですのでやめましょう。
ダンヌ浜 基本情報
- 住所:〒907-1801 沖縄県与那国島3500
- アクセス:与那国空港より車で約10分
ナンタ浜
与那国島の中心地、祖納(そない)集落に面したビーチ。
白い砂浜が半円状に広がり、遠浅で、波が穏やかです。
ナンタ浜の魅力は地元の人にも愛されて、癒しの場になっています。
夕方ビーチでのんびり過ごすのがおすすめです。
但し、急に深くなっているところがあるので海に入る際は注意が必要です。
比川浜
比川集落より徒歩で約10分。「Dr.コトー診療所」のセットのすぐ隣に広がる比川浜(ひかわはま)。
白砂の浜辺が広がり、波も穏やかなビーチで、ゆったりとした時を過ごせます。
海の透明度も高く、シュノーケリングにも最適です。
但し、潮の流れが速くなることもあるので、十分に注意して、沖には行かないようにしましょう。
与那国島のおすすめグルメ
島料理 海響(いすん)
地元鮮魚を満喫したいなら「島料理 海響(いすん)」。
与那国産の食材を使った料理やヤシガニ(要予約)、季節の素材を堪能できます。
さらに自分で釣った魚の持ち込みも可能です。
島料理 海響(いすん) 基本情報
- 住所:〒907-1801 沖縄県八重山郡与那国町字与那国4022-6
- アクセス:与那国空港より車で約10分
- 定休日:水曜日
わかなそば
長時間煮込んだ豚骨スープが自慢!オリジナルの与那国そばが絶品。
島内で作られている麺を使用し、コシのある麺に三枚肉が乗って好評です。
しっかりと出汁がきいて、優しい味のスープは何度でも食べたくなる程の美味しさ。
「Dr.コトー診療所」から徒歩3分の場所にあるので、観光の際に是非立ち寄ってみてください。
可能な限り空いている時間帯に訪れることをおすすめします。
わかなそば 基本情報
- 住所:〒907-1801 沖縄県八重山郡与那国町字与那国3083
- アクセス:与那国空港より車で約10分
- 定休日:火曜日、臨時休業あり
- お手洗いは外にあります。
手作りパン&カフェ パネス
日本最西端の島の唯一のパン屋さん。
地元で捕れた魚を使用したそばもあります。
与那国馬をモチーフにした見た目もかわいいよなぐに馬の食パン、5つの素材を練りこんだ一番人気の5色のメロンパン、ハンマーシャークパンなど目でも楽しめるパンが取り揃えられています。
イートインスペースもあり、長命草スムージーなど与那国島ならではのメニューを是非堪能してください。
ハンマーヘッドシャーク、与那国馬などをかたどったよなぐにクッキーは是非お土産にも。
手作りパン&カフェ パネス 基本情報
- 住所:〒907-1801 沖縄県八重山郡与那国町与那国312
- アクセス:与那国空港より車で約7分
- 定休日:火曜日・臨時休業あり
与那国島のお土産
泡盛
与那国島には複数の酒造所がありますが、なかでも有名なのは国泉泡盛の「どなん」。
与那国島だけに製造を許された日本一アルコール度数の高いお酒として知られ、芳醇な香りと濃厚な味わいが広がると共に一気に体が熱くなるほどパンチの効いた泡盛です。
与那国織
約500年の歴史があると言われる与那国織。
島の草木から染められ、16世紀前半には王朝に貢ぎ物として献上されていたとも言われています。
幾何学模様の紋織が小花のように可憐な与那国花織、植物染料で染めた色糸を織りこむ与那国シダディなど4種に分類されます。
てぬぐいやハンカチ以外にもポーチやバッグ、キーホルダーなど与那国織を使用した様々な商品があり、きっとお気に入りのお土産が見つかるはずです。
クバ餅
与那国島では数百年前から作られており、祭事などでは欠かせない伝統的なお餅。
特産品の一つであるクバの葉に餅を包んで蒸した優しい甘さの素朴な味のお餅で、元々は白いお餅でしたが、現在は黒糖や紅芋など練りこんでアレンジしたクバ餅も作られています。
与那国空港の西泊もち屋で販売されています。
但し、不定期の販売なので店頭で見つけたら是非買ってみてください。
長命草ちんすこう
黒ゴマと与那国島の特産品、長命草が入った風味豊かなお菓子。
長命草は海岸や断崖に自生している野草で、カルシウムや食物繊維を豊富に含み、海からの強風にも耐える「奇跡の植物」とも言われています。
与那国空港の売店で購入できます。
与那国海塩
与那国島近郊の海水から手作りされた天然の塩。
比川集落にある工場で海水を焚き上げて、丁寧に作られた塩は粒の大きさにより花塩・黒潮源流塩・SAIと商品が分かれています。
素材の味を引き立たせる海塩を一度お試ししてみてください。
終わりに
与那国島のおすすめ情報はいかがでしたか?
かつて渡航するのがとても困難なことから「渡難(どなん)」と言われた与那国島。
まだまだ知られていない魅力が沢山あります。
のんびりとした島時間と日本最西端の夕陽にきっと感動するはずです。
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