華やかなリゾートスポットが多い沖縄本島の西海岸エリアに比べ、東海岸は昔ながらの自然がまだまだ残っているエリアです。
那覇空港からスタートして沖縄ドライブの定番コースと言える「海中道路」から離島をめぐるコースや、美しい城郭で有名な「中城(なかぐすく)城跡」「勝連(かつれん)城跡」などが点在する、歴史ロマンや自然に彩られたコースなど多様な楽しみ方ができる4つのモデルコースをご紹介します!
モデルコース<1>海中道路から車で行ける離島めぐりコース
那覇空港から約1時間(約50km)
海中道路
「沖縄のきれいな海と青空を満喫しながら、爽快なドライブを楽しみたい!」そんな期待を120%満たしてくれるのが、沖縄本島の与勝(よかつ)半島と、うるま市内の平安座(へんざ)島を結ぶ約5.2kmの海中道路です。
ここから、平安座島(へんざじま)浜比嘉島(はまひがじま)宮城島(みやぎじま)伊計島(いけいじま)に陸路でアクセスできます。
決して道路が海中にあるワケではありません。
目線と同じ高さに遠浅の海が広がるため、まるで海と空の境界を走っているような、不思議な感覚を覚えます。
もちろん、晴れわたるような晴天時に通行したい海中道路。
しかし時には、片側の海は晴れていて、片側の海は雨という「片降い(かたぶい)」という現象が起こることもあるそうで、見ることができた人はある意味ラッキーかも知れません。
海中道路から約10分(約7.6km)
浜比嘉島 アマミチューの墓
海中道路と浜比嘉大橋を渡ると浜比嘉島(はまひがじま)に到着!
浜比嘉島には神聖な島として知られており、特に子宝のご利益があることで有名です。
浜比嘉大橋を渡り、突き当りを左に進むと海から突き出た岩の小さな島が見えます。
車を駐車場に置き、島へ続くコンクリートの道を歩いて進むと、琉球の始祖アマミチューとシネリチューのお墓があります。
アマミチューのお墓の周りには「ノッチ」と呼ばれる、長年、波の浸食で削られキノコのような形になった奇岩があります。
ノッチと遠くに見える浜比嘉大橋を望む景色は必見です!
- 住所:〒904-2316 沖縄県うるま市勝連比嘉105
- アクセス:沖縄道沖縄北中城ICより県道81経由で勝連町方面へ約30分
アマミチューの墓から約5分(約1.7km)
シルミチュー
シルミチューは琉球の始祖アマミキヨとシネリキヨがここで暮らし、子どもを授かった、という言い伝えがあり、子宝祈願や健康祈願のために年間を通じて参拝客が訪れるスポットです。
鳥居をくぐり長い階段を上ると、少しひんやりとした空気が漂う鍾乳洞が姿を現します。
今でも旧正月(旧暦の元旦)には比嘉集落の「ノロ」と呼ばれる琉球神道における巫女が浜辺から小石を1個拾い、鍾乳洞に安置された壺に入れて拝むという風習が残されています。
近くにはシルミチュー公園があり、トイレや東屋が完備されているので休憩にぴったりです!
- 住所:〒904-2316 沖縄県うるま市勝連比嘉
- アクセス:沖縄道沖縄北中城ICより県道81経由で勝連町方面へ約30分
シルミチューから約18分(約10.4km)
宮城島 ぬちうなー
海中道路から平安座島(へんざじま)を通過すると宮城島(みやぎじま)に着きます。
ビーチ目当ての方はその先の伊計島(いけいじま)に行ってしまうかもしれませんが宮城島にも穴場のビーチやパワースポットなど観光の見所はたくさんあります!
宮城島の崖の上に建つ「ぬちうなー」は塩作りの工程を見学することができる「ぬちまーす観光製塩ファクトリー」やパワースポット「龍神風道」、絶景を満喫できる「果報(かふう)バンタ」などが集まった人気のレジャースポットです。
ぬちまーす観光製塩ファクトリー
沖縄の海から生まれた塩「ぬちまーす」は世界初の細かい霧を発生させて塩を作る「常温瞬間空中結晶製塩法」という製法で作られた塩です。
「ぬちまーす観光製塩ファクトリー」は、その世界初の製塩工程を無料で見学することができる工場です。
10人未満であれば予約不要で無料でガイドさんに案内してもらえます。
所要時間は約10分で、案内パネルよりも詳しい豆知識などを交えた説明を聞くことができます。
工場に隣接した「ぬちまーすレストラン たかはなり」では、ぬちまーすや沖縄の食材を活かしたお料理や人気の塩ソフトクリームをいただくことができます。
テラス席からは美しい海を臨むことができ潮風を感じながらのお食事を楽しむことができます。
龍神風道
木々の合間を通してやや右方向から、宮城島の隣、シルミキヨ・アマミキヨ由来の浜比嘉島。
その先は沖縄の聖地と呼ばれる久高島へ一直線に並びます。
両島とも琉球のルーツとなる神々由来の島です。
沖縄の海の道から流れるエネルギーのパワースポットです。
果報バンタ
果報(かふう)バンタは宮城島内で一番の絶景スポットです。
沖縄の言葉で「果報(かふう)」は「幸せ」「バンタ」は「崖、岬」という意味があり「幸せ岬」とも呼ばれています。
美しい青いグラデーションの海からパワーがもらえるパワースポットです。
ぬちうなーから約6分(約2km)
ウクの浜
ウクの浜は緑に覆われた岩山に挟まれた、手付かずの自然が残る穴場のビーチです。
海の透明度が高く、海水浴やシュノーケリングにおすすめです。
海に真っすぐ伸びるコンクリートの道があるのが特徴でSNS映えする写真を撮ることができます。
※沖合は「リーフカレント」という沖へ流れる潮流が発生するので注意しましょう。
- 住所:〒904-2423 沖縄県うるま市与那城宮城
- アクセス:那覇空港から車で約1時間20分
モデルコース<2>琉球の歴史を感じる遺跡めぐりコース
那覇空港から約33分(約18.8km)
大里城址公園
大里城址(おおざとじょうし)公園はかつて島添大里(しましーおおざと)城があった高台に作られた公園です。
シロツメクサ(クローバー)が敷き詰められた広場に遊具があり、子ども連れにはぴったりのスポット。
公園入口にも駐車場がありますが、遊具広場の近くにも駐車場がありますので、子ども連れはそちらを利用するのがおすすめ!
高台にあるため、近くにある展望台からは市街地や海を見渡すことができます。
大里城址公園から約32分(約16km)
中城城跡
中城村と北中城村にまたがる、中城城跡(なかぐすくじょうあと)。
標高約150mから170mの、石灰岩丘陵上にある山城です。
琉球石灰岩を成形して積み上げた6つの郭からなり、城郭がなだらかで美しいラインを描いています。
2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして、世界遺産に登録されました。
築城年代は不明ですが、14世紀後半に築かれたとされています。
1440年頃、座喜味(ざきみ)城主護佐丸(ごさまる)が、王府の命令で中城城に移り、当時の最高の築城技術で増築し、現在の形になりました。
南東側の切り立った断崖と、北西側の急傾斜地形を最大限に活かして築城され、守りに強い城となりました。
自然石と地形的条件を巧みに生かした城郭は、当時の高度な石積技術を現代に伝えています。
琉球王国には300ほどの城がありますが、中城城跡は太平洋戦争の被害が少なく、県内ではもっとも原型をとどめている城です。
- 事務局住所:〒901-2314 沖縄県中頭郡北中城字大城503番地
- 史跡住所:〒901-2402 沖縄県中頭郡中城村泊1258番地
- アクセス:那覇空港から車で約40分
中城城跡から約30分(約15km)
勝連城跡・あまわりパーク歴史文化施設
勝連城(かつれんじょう)は12世紀ごろに作られたとされる「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の中で最古の城です。
15世紀ごろ、海外貿易によってこの地域を大いに栄えさせたといわれる阿麻和利(あまわり)の居城としても知られています。
2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして、世界遺産となりました。
勝連城の魅力は、開放的なロケーションです。
標高約60〜98mの高台にあり、自然の断崖を利用した難攻不落の城と言われる城ですが、その城壁は優雅な曲線を描いています。
一の曲輪(くるわ)からは金武湾を一望でき、南に目を向ければ、知念半島や久高島、そして護佐丸の居城だった中城城跡も望めます。
勝連城跡はハイテク城でもあります。城内はWi-Fi完備。
25ある案内掲示板のうち16はスマホと連動して、スマホのカメラを向ければ、360度のバーチャルツアーで当時の再現映像が浮かび上がったり、音声ガイダンスがあるなど、充実しています。
また事前に申し込んでおけば、ガイドと一緒に回ることもできます。
勝連城跡のふもとに整備を進めている「あまわりパーク」のメイン施設「あまわりパーク歴史文化施設」が2021年にオープンしました。
勝連城跡からの出土品や勝連城を中心とするうるま市の歴史や文化を学ぶことができる展示をしています。
観光ターミナルではうるま市の観光情報を案内していたり、うるま市のお土産を買うこともできます
モデルコース<3>平敷屋港からフェリーに乗って津堅島へ!
那覇空港から約65分(約53.5km)
平敷屋港
津堅島(つけんじま)は平敷屋(へしきや)港から南北に約4kmに位置するとっても小さな島です。
所要時間はフェリーで約30分、高速船で約15分で、気軽に行くことができます。
港近くでレンタサイクルを借りて気ままにサイクリング!
港から自転車で約10分(約500m)ニンジン展望台
津堅島は周囲約7kmほどの島なので島内での移動手段は主に徒歩かレンタサイクルです。
レンタサイクルは港近くの商店で借りることができます。
ついでに飲み物など購入して散策に備えましょう!暑い日は熱中症には要注意!
津堅島は通称「キャロットアイランド」と呼ばれており、ニンジンが島の特産品です。
島の高台に建つ展望台までもがニンジンの形!
SNS映え間違いなしの写真を撮ることができます。
最上階まで登ると集落やニンジン畑、遠くには沖縄本島を望むことができます。
ニンジン展望台から自転車で約10分(約550m)
トゥマイ浜
トゥマイ浜は津堅島の代表的なビーチで「津堅ビーチ」とも呼ばれています。
美しい白い砂の浜が約1km続くビーチです。
更衣室やシャワーが完備されており、マリンショップもあるのでパラソルやチェア、浮き輪やゴーグルなどもレンタルすることができます。
マリンアクティビティも充実!
モデルコース<4>やんばるの自然を感じるコース
那覇空港から約1時間36分(約100km)
東村ふれあいヒルギ公園
「やんばる(山原)」と呼ばれる、自然豊かな沖縄本島北部の東海岸に位置する東村(ひがしそん)。
人口は約1,700人で、沖縄本島ではもっとも人口が少ない地域です。
総面積が約82平方㎢で、その約73%は森林というの細長い村。
この村の魅力は、一にも二にもその豊かな自然にあります。
東村ふれあいヒルギ公園はマングローブなどの熱帯の自然を楽しむことができる公園です。
駐車場からすぐの展望台からは国指定天然記念物及び国立公園に指定されている慶佐次(げさし)湾のヒルギ林を一望することができます。
マングローブの中を通り抜ける遊歩道では3種類のヒルギ(オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ)や、ヒルギ林の中に暮らす生物を探してみましょう!
所要時間は約15分ほどで子どもでも安心して歩くことができる木製の道になっています。
もっと近くでマングローブを満喫したい方はカヌーツアーを予約するのがおすすめ!
カヌーに乗ってガイドと共に慶佐次川からマングローブを見ることができます。
遊歩道から見るのとはまた違った体験で東村ふれあいヒルギ公園で人気のアクティビティです。
東村ふれあいヒルギ公園から約6分(約5km)
福地川海浜公園
福地川海浜公園は川も海も楽しめるキャンプ場です。
県道を挟んでリバーサイドとシーサイドに分かれており、それぞれでキャンプやアクティビティを楽しむことができます。
リバーサイドは広い芝広場にテントを張ることができ、目の前に流れる福地川で釣りができます。
シーサイドは美しい海が目の前に広がる最高のロケーション。
遊泳可能期間であれば海水浴やバナナボートで思いっきり遊ぶことができます。
※遊泳可能期間:例年4月下旬~9月下旬の土日祝日
日帰りキャンプも宿泊キャンプも通年できます。
夜になると満天の星空を見ることができるのでゆっくり宿泊するのもいいですね。
福地川海浜公園から約10分(約9km)
福地ダム
福地ダムは高さ91.7mの沖縄県内最大のダムです。
大雨が降り貯水池がいっぱいになると下流の洪水吐から越流を始め、さらに雨が降り水位が上がると上流洪水吐からダムの水を直接海へ放流することができます。
地形的特徴から直接海へ放流することができるのは珍しい構造です。
上流洪水吐からは山の間に水平線を見ることができ、ここでしか見ることができない絶景です。
終わりに
沖縄本島東海岸のモデルコースはいかがでしたか?
リゾートホテルが多くある西海岸に注目が集まりですが、東海岸は自然を満喫したり、いにしえの沖縄の歴史を感じる城跡を巡ったり多種多様な楽しみ方ができます。
人気のドライブスポット海中道路からは気軽に行くことができる離島もたくさん!
ぜひ、沖縄に訪れた際は東海岸の魅力を満喫してください。
ドライブスポットが豊富な沖縄は時期によって、レンタカーに空きがないことも。
レンタカーのご予約はお早めに!レンタカー付ツアーもおすすめです。
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