八重山の島々に渡るとき、必ずと言っていいほど利用する施設が石垣港離島ターミナルです。
この記事では、石垣港離島ターミナルとはどんな施設なのか、八重山のどんな島々にアクセスできるのか。
そして、石垣港離島ターミナル施設そのものの魅力などを探ります。
石垣島の離島ターミナルとは?
石垣島の離島ターミナルは、2007年に開所した石垣港にある離島航路の船舶ターミナル(旅客ターミナル)です。
石垣島の繁華街美崎町やユーグレナモール、バスターミナルにも近く、石垣島をハブに八重山の島々をつなぐアクセス拠点として、観光客はもちろん地元住民の足として、非常に多くの人が利用します。
2018年4月から、ネーミングライツで「ユーグレナ石垣港離島ターミナル」という名称になっています。
※本記事では以下、石垣港離島ターミナルで表記します。
石垣港離島ターミナルからは、竹富島、小浜島、黒島、波照間島、鳩間島、西表島の八重山の島々への高速船やフェリーが発着しています。
これらの島々には波照間島以外は空港がなく、波照間島の空港にも2023年現在、定期航空便は就航していません。
つまり、現在のところこれらの島々へのアクセスは高速船かフェリーに限られるため、必ずこの離島ターミナルを利用します。
※与那国島への福山海運「フェリーよなくに」は、離島ターミナルではなく対岸のフェリー乗り場発着です。
石垣港離島ターミナルへのアクセス
新石垣空港、愛称:南ぬ島(ぱいぬしま)石垣空港からみた、石垣港離島ターミナルの位置は、国道390号線を南下して約15kmのところにあります。
路線バスは「東運輸(系統④と系統⑩の2路線)」と「カリー観光バス」の2社が運行。
いずれも所要時間は30分〜45分で、料金は500円〜540円です。
またタクシーを使用する場合は、所要時間は約30分、料金はおおよそ3,300円前後となっています。
料金はタクシーより路線バスの方がはるかにリーズナブルですが、慣れない石垣島の交通アクセスで迷うのは時間的なロスにつながります。
船の予約を行ってある場合など、時間に余裕がないときにはタクシーの利用をおすすめします。
石垣港離島ターミナルから発着している定期便
『石垣島の離島ターミナルとは?』にも書いたように、石垣島の先にある八重山諸島の各離島へは、高速船やフェリーに乗船する必要があります。
石垣港離島ターミナルから高速船を運航しているのは、安栄観光、八重山観光フェリーの2社です。
※2023年現在、石垣島ドリーム観光は観光ツアーのみ。
八重山観光フェリー
八重山観光フェリー 船舶情報
石垣島から竹富町の島々を繋ぎ続けて半世紀以上。
離島定期航路の運航と石垣島から各離島への日帰りツアーも催行している船会社。
安心・安全・快適、感動をモットーに観光はもちろん島人の生活の足として運航しています。
安栄観光
安栄観光 船舶情報
八重山諸島の各離島へ定期船を運航。
石垣島・竹富島・西表島・小浜島・波照間島・黒島・鳩間島など八重山諸島へ多彩なツアーを催行しています。
石垣島から八重山の各島への所要時間
石垣港離島ターミナルから、八重山の各島へ向かう際の所要時間は、おおむね以下の通りです。
竹富島 高速船10分~15分
小浜島 高速船25分~30分
黒島 高速船25分~30分(竹富経由は45分)
西表島(大原港) 高速船40分~45分(小浜・竹富経由は90分、黒島経由は55分)
西表島(上原港) 高速船45分~75分
鳩間島 高速船45分~75分(上原経由は75分)
波照間島 高速船60分~80分
ただし、以下の注意事項がありますので、あわせて事前に確認を!
石垣港離島ターミナルを利用する際の注意事項
- 波照間航路は安栄観光のみ。
- 10月~3月の冬季のシーズンは、便数が少なくなります。
- 波照間航路や鳩間航路は便数が少なく、天候や波の影響を受け欠航も多いので注意!
- 西表島は上原港と大原港の二つの港があり、風向きや波の状況により寄港地が変更される場合があります。
- 共通乗船券制度は2020年9月30日にて終了にて、他社運航便には乗船出来ません。
- 新城(あらぐすく)島(パナリ)行きの定期航路はなく、現地ツアー利用のみ。
- 与那国航路(福山海運)のフェリーよなくには、対岸のフェリー乗り場発着です。
石垣港離島ターミナルに車で行くときは駐車場に注意!
レンタカーなどで石垣港離島ターミナルに向かう場合は、駐車場にクルマを停めることになります。
周辺の駐車場は、ターミナルが運営する有料駐車場がターミナル前と横に2か所あり、24時間入庫・出庫が可能です。
そのほか、竹富町役場仮庁舎の南側に臨時駐車場や、少し離れますが八島(やしま)第二駐車場も利用できます。
ただし時間帯によっては満車になっている場合も少なくありません。
そんなときは、空いている近隣の駐車場を探す時間が必要になるので、なるべく時間に余裕を持って行動しましょう。
石垣港離島ターミナル内の施設
石垣港離島ターミナルは、実は観光スポットとしても、また石垣島のおみやげ購入スポットとしても、魅力たっぷりです。
交通アクセスの良さから、使い勝手抜群なスポットなので、離島観光の行き帰りなどの立ち寄りなどで上手に利用したいものです。
石垣島の離島ターミナルには、売店が多数あります。
ここではラー油や塩、ピパーツ(ピパーチ)といった沖縄・石垣島ならではの調味料から、泡盛、Tシャツまで、お土産の定番どころは、ほとんどターミナル内で手に入れることができます。
また、シーズンによっては離島で収穫されたマンゴーやパイナップルなどの南国フルーツもリーズナブルに入手できます。
購入した商品は、ほとんどは宅配便で発送してくれますので、無理に手荷物で持ち帰る必要はありません。
例えば「とぅもーるショップ」では、石垣牛や活車えびなどの、石垣ならではの地場商品特選ギフトを全国発送OK。
また、シュノーケルセットやサングラス、日焼け止めクリームなど、観光客の「用意しておけばよかった」というアイテムも揃えています。
「I&H石垣離島ターミナル薬局」は調剤薬局ですが、日常的な薬や衛生用品などの取り扱いもあるので、体調に不安があるときや、船酔いが心配な時などに重宝するでしょう。
飲食店やカフェ
手早く食事ができるカウンター式の店舗が主体で、2023年10月現在は4店舗が営業しています。
例えば「お食事処くわっちー」は、あの具志堅用高さんの親戚にあたる漁師さん直営の店。
まぐろの漬け丼、八重山そば、三枚肉そば、もずくそばなどがある他、まぐろが日替わりの「本日の刺身」も見逃せません。
その日の仕入れによっては、運が良ければ「本マグロ」の日もあるそうですよ!
大きな暖簾(のれん)の掛かる「ソムリエ」では、ソーキそばやタコライスといった沖縄らしいメニューに加えて「石垣牛の欧風カレー」など、石垣牛の洋食メニューを揃えています。
テーブル席もあるので気さくな店員さんとゆんたく(おしゃべり)しながら食事を楽しめますね。
「SANUFA Ishigaki」は、小浜島に本店のある創作居酒屋の店。
紅いもや島カボチャ、ポーク玉子などの八重山諸島の食材を使ったベーグルや、スパイスカレーなどのカフェメニューが充実しています。
「塩軟骨ソーキそば」も、とろっとろホロホロ具合が絶品とこちらも人気のメニュー♪
食後には、日本最南端の焙煎所「小浜島 櫻井コーヒー」で焙煎したコーヒーや、ハイビスカススカッシュもおすすめです。
沖縄の屋台風な雰囲気の「さがり花」では、各種の沖縄そば、チャンプルー定食などの沖縄の郷土料理に、看板にもなっている「島ジュース」が自慢!
パインやシークヮーサー、マンゴーなどから、パッションフルーツやドラゴンフルーツなど、沖縄ならではのトロピカルジュースがいただけます。
朝7時から営業しているので、離島の日帰りツアーなどで朝早い出発の時にもありがたいですね。
売店やスタンド
石垣港離島ターミナルで、是非とも立寄ってもらいたいのが「七人本舗(ななぴぃとほんぽ)」です。
ここでチェックしたいのが、石垣島内に自社牧場を持つ「マリヤ乳業」の牛乳をふんだんに使用した「マリヤシェイク」。
新鮮な牛乳ならではの素材感に満ちたこの味わいは、離島ターミナルだこらこそ味わえる逸品です。
*マリヤシェイクや七人本舗について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事もチェック♪
石垣港離島ターミナル内の飲食店・売店はいずれも小さなお店にて、混雑時には座れない場合や、店主が一人で切り盛りしているため、提供に時間がかかる場合もあります。
これから船に乗船する場合には、船の出航時刻には十分注意してください。
また、土・日曜日や祝日が休みの場合もありますので、ホームページや公式のSNSなどで事前に確認しておくとよいでしょう。
「石垣島ならでは」の観光名所・スポット!?
石垣港離島ターミナルの船乗り場には、石垣島が生んだ英雄、「カンムリワシ」の異名を持つ「具志堅用高さんの像」があります。
世界チャンピオンと2ショットで記念写真を撮るなら是非ココで!
石垣港離島ターミナルの1階奥(飲食店や売店とは反対側)には、なんと「美ら星ゲート いしがき島 星ノ海プラネタリウム」という、本格的なプラネタリウムがあるんです!
定員は46名、日本最南端の傾斜型投映式プラネタリウムで、3D映像も見ることができます。
日本初の星空保護区に認定された石垣島ならではですね。
美ら星ゲート いしがき島 星ノ海プラネタリウム 基本情報
- 住所:〒907-0012 沖縄県石垣市美崎町1番地 ユーグレナ石垣港離島ターミナル1階
その他の施設・設備
飲食店や売店の他、定期船の乗船券売り場、八重山諸島のツアー申込ができるツアー会社(平田観光や石垣島ドリーム観光など)の窓口、カウンターがあり、空きがあれば当日の申し込みも可能です。
館内にはコインロッカーも複数あり、ツアーデスクでは手荷物の一時預かりを行うところもあるので、日帰りで離島ツアーに参加する場合などに重宝します。
中央口にはATM(農協・セブン銀行)もありますので、キャッシュレス決済やクレジットカードが使えるところの少ない離島で、現金が必要な場合にはここで予め準備しておくとよいでしょう。
*石垣島を拠点に日帰りプランで八重山諸島を楽しもう♪
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