はっきりとした四季、おいしいグルメ。
旅行先として大人気の北海道はいつ行っても楽しめるイメージがありますが、季節によってその楽しみ方や、食べられる食材も違います。
一体いつが北海道のベストシーズンなのでしょうか。
北海道の気候と花
長い冬が特徴的で、かつ四季がはっきりしているため、季節ごとに違った楽しみがあります。
北海道で何をしたいかをイメージしながら旅行の季節を選んでみましょう。
春(4~6月)の気候と植物
4月に入ると少しずつ春の足音が聞こえ始めます。
地域にもよりますが4月上旬は解けかけた雪で足元が悪いこともあるので、あまり観光には適さないかもしれません。
足元を気にせず観光をするには、すっかり雪が解けた4月下旬以降がおすすめ。
ゴールデンウィークの頃になると各地で桜が満開となります。
北海道の桜
ソメイヨシノよりもエゾヤマザクラや芝桜を多く見ることができるでしょう。
5月~6月はまだ肌寒い日があるものの非常に爽やかで春らしい良い天気が続きます。
北海道を代表するライラックやスズランも見ごろに。
このライラック(フランス語でリラ)が咲く5月下旬に、一時的に寒くなることがあります。
「リラ冷え」とも言われるこの季節に出かける際はパーカーやジャケットがあると安心です。
夏(7・8月)の気候と植物
7月に入ると夏らしく、気温30℃を超える日も出てきますので、基本的には半袖など軽装で過ごせます。
ただし、道東など真夏でも暖房が必要な地域もありますので、羽織るものは必ず持参してくださいね。
富良野や美瑛ではラベンダーのシーズン到来。
このように紫のラベンダーが一面に咲く様子も素晴らしいものですが、ラベンダーだけでなく、マリーゴールドやハマナスが交互に植えられた、カラフルな縞模様のアートも必見です。
また、北竜町の「ひまわりの里」では8月上旬に150万本のひまわりを楽しむことができます。
秋(9・10月)の気候と植物
9月に入ってすぐは残暑もありますが、下旬には上着が必要な日もちらほら出てきます。
この季節は花よりも紅葉。
紅葉の時期は?
紅葉のメッカとして知られる、旭川近郊の大雪山層雲峡では9月下旬から色付き始めます。
札幌市内から車で1時間ほどで行ける定山渓温泉も10月上旬から紅葉が楽しめます。
防寒対策をしっかりとして紅葉を楽しんでください。
冬(11~3月)の気候と植物
11月に入ると真冬のコートやダウンが必要なほど気温が下がります。
湿度が高めなので、気温よりも寒く感じることも。1~2月はほぼ北海道全域で気温は氷点下に。
気温が低いため雪質は最高で、スキー・スノーボードに最適な季節となります。
冬に楽しめる神秘的な花(?)
この時期に花はあまり観察できませんが、極寒の阿寒湖では「フロストフラワー」を見ることができます。
「フロストフラワー」とは湖面にできる霜の結晶が固まって大きくなったもの。
氷点下15℃以下が当たり前の冬の阿寒湖では、明け方に運が良ければ「フロストフラワー」を見ることができます。
ただし雪が積もってしまうと雪の色と同化して見れないので、まだ雪が積もりきらない12月が観測のチャンス
気候観点からのベストシーズンは?
ウィンタースポーツが目的の場合は雪質が最高に良くなる1~2月。
そうでなければ、日中気持ちよく過ごせ、かつ色とりどりの花が咲き誇る初夏がおすすめです。
グルメから検証
広大な土地を持ち海に囲まれた北海道はグルメの宝庫。
海鮮はもちろん、野菜や肉など全てが上等で、季節ごとに違ったグルメが楽しめます。
春(4~6月)のグルメ
毛ガニ・ズワイガニ
冬の食材と思われがちですが、北海道のカニは春が旬。
中でも流氷が解けたオホーツク海で採れた毛ガニは、流氷とともに運ばれてきたプランクトンでたっぷりと栄養を摂っているため、身が詰まっています。
アスパラガス
朝晩の寒暖差が激しい春の北海道はアスパラガスをおいしく育てるのに適した土地とも言えるでしょう。
本州の物よりも太く、しかし根元までやわらかく、何もつけずともおいしく頂けます。
ジンギスカン
暖かい時期が短い北海道では、春になると地元の人々がこぞって庭や公園でジンギスカンパーティーを開き、その様子は風物詩ともなっています。
夏(7・8月)のグルメ
ウニ
日本海側に位置する積丹、利尻島、礼文島のウニは夏に旬を迎えます。
日本海の上質な昆布を餌にしているウニは絶品です。
ウニは苦手だけれども、ここのウニは食べられるという人も多数いるほど。
ぜひ現地で新鮮なうちに食べてみてください。
メロン
夕張メロンや富良野メロンが特に有名。現地には直売所も多く、お得に購入できます。
メロンを使ったソフトクリームやゼリーなどのデザートも豊富。
じゃがいも
北海道はじゃがいもの収穫量日本一。「男爵いも」「北あかり」「メークイン」など北海道ならではの銘柄が揃います。
中でも7月下旬に収穫される新じゃがは皮のまま素揚げして食べてみてください。絶品です。
秋(9・10月)のグルメ
秋鮭
秋に帰ってくる身の詰まった鮭は北海道を代表するグルメ。
味噌と野菜をふんだんに使ったおいしい「ちゃんちゃん焼き」や「石狩鍋」で、肌寒くなってくる季節にしっかりと暖まることができます。
鮭と一緒に筋子もぜひ。
冬(11~3月)のグルメ
海鮮丼・寿司
ご存知の通り、太平洋、日本海井、オホーツク海に囲まれた北海道では新鮮でおいしい魚介類がたくさんいただけます。
季節ごとに旬の食材がありますが、やはり寒い冬は新鮮なままの海鮮を頂くのにベストといえるでしょう。
漁港近くの食堂でとれたてを楽しんでください。
雪まつりの屋台
冬になると各地で開催される、雪まつりや氷まつりの屋台も見逃せません。
カニやホタテなどを豪快に焼いたものや、熱々のステーキ串、あげ芋など、うまいモノならなんでもあり!
中には大福やわたあめなど、北海道名産ではないものも…。
とにかく多数のおいしい屋台がずらりと並ぶので、グルメ目当てでも十分に楽しめます。
グルメ観点からのベストシーズンは?
北海道の大地で採れる春や夏の野菜も捨てがたいですが、やはり海鮮が豊富な冬がおすすめといえるでしょう。
北海道ならではの新鮮な魚介類をぜひ堪能してください。
アクティビティ・イベントから検証
その時期ならではのイベントに参加したり、アクティビティを体験すれば、さらに思い出深い旅になることでしょう。
季節ごとのおすすめを紹介します。
春(4~6月)のアクティビティ・イベント
真冬に比べると雪質は劣りますが、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツも地域によっては4月いっぱいまで楽しめます。
また、本州より1か月程遅れて、各種春の花が開花。
ゴールデンウィークには各地で桜祭りやその他チューリップなどの花を主役とした祭りが開かれ、春の訪れを喜びます。
夏(7・8月)のアクティビティ・イベント
7月に入ると富良野ではラベンダーが見ごろを迎え、ラベンダー祭りが開催されます。
美しいラベンダー畑を背景に、地元出身のアーティストによるショーや屋台、花火など、地域密着型のイベントが楽しめます。
札幌の大通公園でこの季節になると開催される大規模なビアガーデンも非常に楽しいイベントですのでビール好きはぜひ!
また、ニセコやトマム、ルスツなど、この時期は各地でラフティングが楽しめます。
北海道のすっきりと澄み渡った夏の青空の下、激流下りを満喫するのもいいものです。
秋(9・10月)のアクティビティ・イベント
秋には札幌など各地で「オータムフェスト」が開催されます。
ワインや日本酒、ビールなどの酒類はもちろん揃っていますが、メインはやはり北海道のご当地グルメ。
道産食材を用いた料理が集結します。
また早いところでは9月の終わりから山が色付き始めます。
層雲峡や定山渓、大雪山など紅葉のメッカではライトアップやお祭りなどのイベントも。
冬(11~3月)のアクティビティ・イベント
なんといってもウィンタースポーツ。パウダースノーと言われる最高の雪質でスノーボードやスキーを存分に堪能してください。
また、毎年2月に開催される「さっぽろ雪まつり」も見逃せません。
巨大かつ精巧な雪像やステージイベントなど大人から子供まで楽しめます。
この時期は札幌だけでなく、各地で雪祭りや氷祭りが開催されるのでチェックしてみてくださいね。
アクティビティ・イベント観点からのベストシーズンは?
ウィンタースポーツをする方には断然冬、それ以外の方には、様々な楽しみ方ができる夏をオススメします。
3月~4月は溶けかかった雪で足元が悪いことがあります。
さらに寒かったり急に暖かくなったりと衣類の調節もしにくいため、その時期にしかないイベントなど特別な目的がある場合を除いては、避けた方が無難かもしれません。
旅行代金から検証
基本的には海外旅行や他の国内旅行と同じくゴールデンウィークや年末年始が高額になります。
ただ、北海道の場合は夏休み、特に8月のお盆前後がピークで、ゴールデンウィークや年末年始よりもさらに高額になります。
【首都圏発2泊3日、1室2名利用、スタンダードクラスホテル滞在】の旅行代金目安
目安として首都圏発北海道(新千歳)の旅行代金目安を紹介します。
ホテルは割増なしのスタンダードクラスホテル利用で、オプションなどはありません。
もちろんツアープランによって異なるので、目安としてお考え下さい。
年末年始出発:7~8万円程度
1週間程度(曜日並びによる)この価格帯で推移しますが、年明け2日もしくは3日にはぐっと価格が下がります。
北海道で年越しを迎えたいなどでなければ、1/2以降の出発がお得です。
ゴールデンウィーク出発:5~9万円程度
ゴールデンウィークに限ってはその年の曜日並びによって旅行代金は大きく変動します。
ただ5/3~5は祝日であるため、5/3出発の3日間ツアーは基本的に毎年高額になるでしょう。
その年の曜日並びによるものの5/2~4出発のツアーは9万円ほどと高額になる傾向があります。
逆に4月末であれば5~6万のツアーもあります。
夏休み(7・8月)出発:7~13万円程度
1年で最も高額なシーズンです。7月の第1週と8月の最終週はこの期間の中では比較的価格が抑えられ、7万円前後。
7月にある海の日含む連休と、8月の山の日前後は最も高額で12~13万円程となります。
夏の北海道を楽しみたいが極力予算を抑えたいという方は、7月上旬か8月下旬がいいでしょう。
7月上旬なら富良野でラベンダーも楽しめます。
9月の連休出発:5~8万円程度
4連休や長い時には5連休にもなり、侮れない9月の連休。人気があるのは連休初日と2日目。
3日間ツアーの場合、4連休であれば初日と2日目が、5連休であれば3日目まで高額になります。
逆に連休最終日までに帰れない日程や連休の1日前に出発すれば、旅行代金は5万円程度となりますので、休みを1日前後にずらすだけで3万円程度節約できるかもしれません。
上記以外の日程:4~6万円程度
祝日含む3連休などを利用する日程は6万円台になることがありますが、通常は4~5万程度。
期間限定で2~3万円台のツアーが登場することもあります。
おすすめは?
いい季節をできるだけお得に楽しむならば7月上旬が8月下旬がおすすめ。
とにかく価格を抑えたいのであれば11月と4月半ばが狙い目です。
最後に
四季がはっきりとしている北海道は季節ごとの楽しみ方もはっきりとしています。
北海道への旅行を企画する時は「なんとなく北海道に行きたい」ではなく、何をしたいか、何を食べたいか、とにかく安く行きたい!など目的をはっきりとさせることで、自然とベストシーズンが決まってくるでしょう。
食を楽しむ?アクティビティやイベントを満喫?まずはやりたいことを洗い出してみましょう!
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