九寨溝は、中国四川省の奥地にある透き通った水が流れる美しい峡谷。原生林の生い茂る峡谷に大小100以上の湖沼や瀑布が点在しています。
1970年代に森林伐採の労働者によって発見されるまで知られることのなかった秘境です。
辺り一帯が石灰岩質の地層が浸食されて出来たカルスト地形であるため、湖沼の底に沈殿した真っ白な石灰成分(炭酸カルシウム)が太陽の光を反射することで、空の色を色彩豊かに映し出す神秘的な景観を成しています。
標高2,000m~3,500mの九寨溝から山を隔て、より高所に位置する黄龍も、黄龍の景観と歴史地域として世界遺産に登録されています。
黄色がかった乳白色の石灰岩層が棚田状に連なり、その上を美しいブルーの澄んだ水が流れる姿が山脈をのぼる黄色い龍にたとえられます。
九寨溝は通年で観光が可能ですが、より標高の高い黄龍は冬季に閉山されるため、春~秋が観光シーズンとなります。
雪解けで水量の増える初夏から秋にかけてがベストシーズンと言えるでしょう。
中でも、湖面のブルーに紅葉が映える色彩豊かな景観が楽しめる時期が人気です。
長海(ちょうかい)
標高3,100m地点に広がる、九寨溝で最大の規模を誇る湖。
諾日朗瀑布
(だくじつろうばくふ)
幅320m、高さ25mの九寨溝で最大の滝。
五花海(ごかかい)
九寨溝で最も透明度の高い五花海。石灰の浄化作用で湖底に沈んだ倒木までくっきり見えるほか、唯一高山冷水魚が生息しています。
樹正群海
(じゅせいぐんかい)
沢山の小さい湖が棚田状に並び、石灰岩化した湖底に若木が根付いて柏や松、杉などの密生林が形成されています。
五彩池
黄龍一番の見所。ロープウェイで標高3,600mの山中に到着後、下り道をハイキングしながら向かいます。
乳白色の石灰岩層から成る693もの浅い池が棚田状に連なり、エメラルドグリーンに透き通った清流が流れおちていく様はまさに絶景!
成都
四川省の省都である成都は人口1,000万人以上が暮らす中国西南の文化の中心地。四川観光の基点となる街で、諸葛亮(孔明)を祀った武侯祠や三国志ゆかりの観光スポットなどから、本格的な四川料理まで楽しめます。
成都パンダ繁育研究基地
野生に近い形で飼育されている活き活きとしたパンダ達を間近で見学することができます。
楽山大仏
楽山にある世界最大級の大仏。90年の歳月をかけて完成した高さ71m、頭部の直径10mの大仏は、遠くからも間近でも迫力ある姿で見ごたえあり。
九寨溝・黄龍を目指すには、まず中国の成都へ。日本からは直行便で約6時間で到着します。
成都から九寨溝へは飛行機で約1時間。
九寨溝・黄龍内での観光はエコバスとロープウェイを利用しながらのハイキングとなります。