「プリトヴィッツェ湖群国立公園」は、クロアチアの首都ザグレブから南に位置する、ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境近くにある国立自然公園。192km²もある広大な森には大小16の湖が階段状になって点在しており、それらを92の滝が結んでいます。
この湖群は、石灰華(石灰質堆積物)の働きで川に自然のダムが造られたことで生まれました。ミネラルや有機物の含有濃度、日光の角度などによってエメラルドグリーンやコバルトブルーに絶え間なく変化する水の色が森の緑と一体化し、静謐な風景を描き出します。そこに躍動感をもたらすのが、白い水煙を上げて流れ落ちる滝の姿。それが得も言われぬバランスとなって、まるで奇跡のような景観を生み出しています。
過去のクロアチア紛争により危機遺産に登録されましたが、政府が主体となり地雷除去を進めたことで1997年に危機遺産リストから除外され、現在ではクロアチア最大の観光名所として多くの人々が訪れています。
プリトヴィッツェ湖群国立公園では、一年を通して四季折々の絶景を楽しむことができます。
春は新緑や花々、夏は深い緑、秋は紅葉、冬は雪と氷にそれぞれ彩られ、そのどれもが芸術品のような美しい絶景となって迎えてくれます。
ベストシーズンは夏~秋とされ観光客も多く訪れますが、他のシーズンでもまた違った姿が見られます。
一体がブナやモミの原生林に覆われている公園内には、野生の熊やオオカミ・希少な鳥類などが多く生息しています。魚も多く生息しており、透明度抜群の湖面からその姿を見ることができます。
ヨーロッパ屈指の自然公園と名高いプリトヴィッツェ湖群国立公園では、これらの環境に配慮して園内の移動手段である遊覧船やバスなどは、全て電動のエコ使用になっています。
絶景をハイキングして心身ともにリフレッシュ!
公園内を観光するなら、やはりおすすめはハイキングです。生態系を壊すことなく整備されたハイキングコースがいくつかあり、体力に合わせたコースが選択できるようになっています。
公園の絶景を堪能しながら、森と滝から溢れるマイナスイオンを浴びつつゆっくりと歩けば、身も心もリフレッシュできること間違いなし!ただし、湖で泳いだり透明感ある水を飲んだりすることはできませんので、ご注意ください。
また、園内の売店は外よりもかなり割高になります。公園に行く時は、事前に水や簡単につまめるものを持っていくのがおすすめ。ゴミは絶対に持ち帰りましょう!
ザグレブ
プリトヴィッツェ湖群国立公園から車で約3時間の位置にある、クロアチアの首都であり最大の都市。
スプリット
プリトヴィッツェ湖群国立公園から車で約4時間の位置にある、アドリア海沿岸最大の港町。
ドブロヴニク
プリトヴィッツェ湖群国立公園からはスプリットでバスを乗り継ぎ、約7時間。「アドリア海の真珠」と称される美しい港町。歴史地区が世界遺産に登録されています。
プリトヴィッツェ湖群国立公園を目指すには、まずクロアチアのザグレブへ。
日本からの直行便はないので、一般的にヨーロッパの主要都市での乗り継ぎ便を利用し、約16時間~で到着します。
ザグレブからはプリトヴィッツェまでのバスが一日数本出ており、約3時間の道のり。
日帰り観光も可能です。
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