中国雲南省にある元陽県は、ハニ族・イ族・ミャオ族・タイ族などの少数民族が住む山岳地帯。
海抜が1,400m~2,000mで霧と雨が多く、稲作に適した土地であったため、今からおよそ1200年前の唐の時代からハニ族によって棚田がつくられてきました。
現在、山の麓から山頂までびっしりと連なる棚田の総面積は12万ヘクタール!
傾斜が12度~75度もある険しい斜面に築かれた大小さまざまな形の棚田が、麓から海抜2,000mの山頂まで5,000段以上も続く壮大な光景は圧巻の一言に尽きます。
季節によってそれぞれ美しい姿を見せる元陽の棚田ですが、一番のおすすめは田んぼにきれいに水が張っている2月~3月。
朝日や夕日に照らされてキラキラと輝く棚田の美しい光景が見られます。
霧がかかり雲海に棚田が浮かびあがる光景も幻想的です。
5月の田植えの時期になると、棚田には水が張っていないのでご注意ください。
元陽の棚田は、3つの観光エリアに分かれています。
「多依樹(ドーイーシュー)」エリア
稲刈りが終わってから5月の田植えのシーズンまで、谷一面に水の張った棚田が一望できるエリアです。朝日に輝く棚田の絶景が有名で、日の出の時間帯が最もにぎわいます。
「壩達(バーダー)」エリア
夕暮れに染まる棚田の絶景が楽しめるエリアです。ただし、日が暮れてしまうと交通手段がなくなってしまう可能性があるため、ご注意ください。
「猛品(モンピン)・老虎嘴(ラオフーツィ)」エリア
3エリアの中で最も大きな棚田のエリアです。夕日に一面の棚田が真っ赤に染まる光景はまさに絶景!現地のツアーが必ず立ち寄る場所でもありますが、晴れた日には夕日目当てのカメラマン達が数時間前から場所取りをすることも。
元陽県は少数民族が多く暮らす地域で、多種多様な文化が混在している場所でもあります。
そこでおすすめしたいのが、曜日によって開催される元陽周辺のマーケット!
周辺に暮らす少数民族がお店を出したり、買い物に訪れたりとにぎわうため、元陽独特の多文化を体感することができます。
それぞれの民族の特徴ある商品が並んでいるので、お土産探しも面白いはず。
旅行者には「新街鎮」「老孟」「牛角賽」のマーケットがおすすめです。曜日や時間帯は、ホテルのスタッフなどに確認すると教えてくれます。
元陽を目指すには、まず中国の昆明へ。日本からは北京や成都などの都市で乗り継ぎます。
東京出発の乗り継ぎ時間を含めた合計の所要時間は約10時間~が目安です。
昆明から元陽の新街鎮までは高速バスを利用して向かいます。
昆明バスターミナル(昆明汽車客運駅)から元陽(新街鎮)まで約330km、所要時間は6時間~8時間。
元陽の新街鎮から棚田へは車で約50分ほど。タクシーやミニバンをチャーターして向かいます。