美食やショッピングだけでなく、公園や庭園などの緑が豊かで癒やされるスポットもたくさん。歴史ある街並みの美しさは、散策するだけでも感慨にひたってしまうほど。最新の美食とファッション、そして歴史に根ざした美しい風景が自然に溶け合うさまはまさにパリならでは。街に慣れれば慣れるほど、魅力に取りつかれてしまいます。
早朝の歩道に並ぶたくさんの車。時間をかけて少しづつ売り物を並べる人々。決して急がない。売ろうという気配さえ感じない。持ち物を並べることと、ここヴァンヴの蚤の市で過ごすことを楽しんでいるみたいだ。ここに並べたらどんなガラクタだって素敵に見えるだろうな。2センチほどの小さな小便小僧を見つけ、おじさんに値段を聞く。「5ユーロ」。「1ユーロにして!」。「ああ、いいよ」と軽くウインク。パリの紳士は女子には甘いのね。
パリのメトロの入口は、ファンタジー世界への入口のようなデザインをしていた。アールヌーボーの旗手エクトール・ギマールのデザインだが、一時は古くさいデザインとしてほとんどが取り壊されてしまった。いまある入口はその複製。あまりにも未来だった彼のデザインに、現代人はまだ、追いついてさえいないのかもしれない。
市民の憩いの場、チュイルリー公園。左右対称のフランス庭園が美しい大きな公園の片隅に、ひっそりとたたずむ回転木馬があった。いつからあるのだろう?どれだけたくさんのパリっ子たちの思い出になったのだろう?見ているとそんな空想も頭の中を回り続ける。回転木馬は、パリのあちこちで見かけた。子どもも大人も楽しくする、永遠のアトラクション。
年間約1,000万人もの人々で混み合う、世界三大美術館の1つであるルーヴル美術館。12世紀以来歴代国王の王宮だった壮麗な宮殿を、フランス革命の後、美術館に作り替えたルーヴル。
フランス王家の膨大なコレクションを元に、『モナ・リザ』や『ミロのヴィーナス』といった世界的な有名作品をはじめ、所蔵作品は30万点を超え、主な作品を鑑賞するだけでも数日を要するほど。
元王宮らしく壮麗な建物や、夜のライトアップも魅力的。
食いしん坊のパリの人々が、毎週楽しみにするラスパイユのマルシェ。新鮮な食材やできたての料理、かわいい日用品がずらりと並ぶ。狙っていたオニオンのガレットを食べながら歩く。あー、ほんとに美味しい!チキンの丸焼きも買ったその場で、がぶり。うー、こっちもセ・ボン!「おなか空いているの?」「すごい食欲だね」と、あちこちの店で声をかけられた。こんなに素敵なマルシェがすぐそばにあるから、スーパーにはあまり行かないというパリジェンヌの気持ちも、よくわかる。
オシャレが好きなパリジェンヌたちの聖地マレ地区にある人気店パンドゥシュクール。ハーブを上手に使った美味しくて美しいパン。他じゃ出会えないアイデアあふれるパンやお菓子が並ぶ。古いものだけじゃない。こういう新しさもパリの人々は大好きなんだ。
日本のパン好きにもその名を知られる最高峰「ポワラーヌ」。ここのパンを使っているカフェやレストランもパリには数多く「ポワラーヌのパンを使っています」とわざわざ表示するほどのブランドになっている。名物のカンパーニュは、石臼でひいた小麦、ゲランの塩、天然酵母を使い薪釜で焼き上げる伝統的な製法をかたくなに守ったもの。食べ歩きにちょうどいいリンゴのパンや、クッキーも美味しい。